All Chapters of 極めて甘い愛〜若頭を拾ったら溺愛されて困ってます〜: Chapter 1 - Chapter 10

31 Chapters

突然の再会は雨の中だった 1

ーー桜みたいな儚い非日常が、私の退屈な日々にはらはらと落ちてくる。それは運命の螺旋かーー4月上旬だというのに、外はなんて肌寒いのだろう。今朝に見た天気予報で今日は1日中雨で冷えると言っていたから、服装はどうしようかと迷った。さんざん考えて、季節と温度感に合わせた。少しあったかめの、だけど春らしい淡い白のプルオーバーパーカーを選んだ。ボトムスは雨粒みたいな白いドット模様が可愛い、ブラックのロングスカート。部屋にある全身鏡で見てみれば、我ながらセンスいいなと、得意げになってみたり。おしゃれをしてどこに出かけるかというと、別に大したところではない。自宅から少し離れたスーパーに出かけるだけ。それでも身なりから明るくいかないと、なんだか気分がつまらない。休みの時くらいは私服でいないとね。  それに今日は土曜で週末セールをやってたし少し安くなるから、買い物をするにはちょうどよかった。買ったものは歯磨き粉とティッシュ。 特に変わったものではない。ただの日用品。 私は必要なものが少しでも足りなくなると不安になる。無くなってからじゃ、駄目。まるで安心感も買ってるような感じだ。ストックが少なくなってるのに気づいて買いに行き、今は帰るところ。私は透明なビニール傘をさして歩いていた。自宅にはまだちょっと時間がかかる。小学校の通学路でもある幅のきいた道を通る。途中歩きながらふと見上げた。雨が満開に咲いたばかりの桜を散らしている。咲き誇っているのに、たやすく散ってしまうのがあまりにも綺麗でひたすらに切なさがこみ上げてきた。家の近くのこの学校は母校ではないけど、それでも小学生の頃をぼんやりと思い出す。 いい思い出ばかりではなかった。 でもまあ、それなりに楽しかったかも。⋯⋯あの時、いじめられたりしなければ。昔の記憶がマグカップの底に溜まったコーヒーみたい。強い苦みのあるこの痛みは、もう2度と味わいたくなかったのにーー
last updateLast Updated : 2025-05-06
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突然の再会は雨の中だった 2

ばしゃんと微かに音がした。水たまりを踏んでしまっていた。お気に入りの白いスニーカーが汚れないよう気をつけていたはずなのに。ああ、もう!昔なんか思い出すから⋯⋯少し後ろに下がって、ふと目線を落とし水たまりを見ると、散った桜がゆるりと浮かんでいる。季節ってゆっくり動いてるようにみえて、早足で過ぎていくものなのかな。 ·····なんだか気分が落ち込む。雨は嫌だな。 はあ、と長い息をもらしてしまう。そのあとに大きく息を吸うと、なんともいえない空気を鼻に感じた。濡れたアスファルトの湿っぽい臭いと、春の芽吹きが感じられる青々とした香りが混じってる。それは胸の奥にゆるく絡んでは、つっかえた。どうにか気を紛らわそう。そう思い、しとしとと雨が傘に当たる音に耳を澄ませた。 なんだか雫たちが楽しそうに歌っているみたい。その雨音に合わせてリズムよく歩いてみたら、暗い気持ちが少しばかり和らいだ。そうしてるうちに気がつくともうすぐ、自宅にたどり着くところ。家の近くのごみ捨て場を通り過ぎようとして、立ちどまった。一瞬、刺激臭と違う上品な香りがした。ごみが置かれているであろう方向を向くと、違和感の正体がそこにはあった。今日は確か生ごみの日。 まだ回収されていないごみ袋が沢山積まれ網がかかっていた。その上に、ぽつりと何か居る。一瞬、大きなカラスかと勘違いしてしまった。実際は·····ーー男の人が捨てられているみたいに、雨に打たれていたーー私は驚きすぎて2度見ならぬ3度見をして、はっとした。え⋯⋯だ、誰!?なんでこんなところに人が⋯⋯?意識はあるの? 寝てるだけならまだしももし死んでたりしてたらどうしよう。咄嗟に声をかけた。
last updateLast Updated : 2025-05-06
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突然の再会は雨の中だった 3

「あのっ、大丈夫ですか!?」男の人は口を開かないままゆっくりと起き上がり、私をじっと見ている。なに、この人⋯⋯グレーのスーツと黒のワイシャツは雨がたっぷりと染み込んでいて、ずぶ濡れ。今にも雨のせいで、消えてしまいそうな儚さが私の胸に刺さって、やけに痛い。 なんだかさっき見た、水たまりに漂う散った桜みたいな切ない雰囲気。 雨がひどく似合うといわんばかりで、それに·····ーーあまりにも綺麗な顔立ちをしているから、つい見惚れてしまったーーけれど、じっと見てる場合じゃない。 危ないかもしれないと不安になった。バッグの中のスマホを出して警察に連絡しなきゃ⋯⋯あれ?なんだろう、とスマホを操作する手が止まった。スマホ画面から目を反らし、再び男の人を見ると目が合った。男の人の顔に少しだけ見覚えがあるような気がした。 きっと、気のせいかもしれないのに。 男の人は雨が顔に流れてるせいか、泣いてるみたいだった。悲しげな顔は、私の心をわしづかみにした。男の人のことは何ひとつ分からないのに、何故か放っておけない。 いつもの私なら、警察に通報して終わりだった。でも今日はなぜか、いつもと違う自分になりたい気がした。雨に打たれた人を私が助けようと思った。そうさせるだけの不思議な魅力がこの男の人にはあった。正直なところは本当に怖い。なのにどうしても男の人のことが知りたい。だって·····ーーなんで、こんなところに居るんだろうーー男の人には多分込み入った理由があるはず。違和感に対する答えが分かるまで、そっと慎重に手繰り寄せてみたい。
last updateLast Updated : 2025-05-06
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突然の再会は雨の中だった 4

一瞬、ためらいがあったけど私は息をゆっくりはいた後、声をかけた。「うち、すぐ近くなんです。だから少しだけでも休んでいきませんか⋯⋯?」男の人はそっと静かに頷いた。よくよく考えたら、知らない男の人を1人暮らしの女のアパートに連れて行くなんて危ないかもしれない。けど風邪引いたら大変だし。まあ、人助けということで⋯⋯いい、よね。だって、どうしてもこの人凄く気になるんだもの。家までどうにか連れていき、なるべくふわふわのバスタオルを探して見つけた。 手渡そうとしたけど、男の人は玄関でただ立ち尽くしていて、全く手も動かない。どうしたものか。今気づいたけど服装によく注目してみたらボタンが外れかけていたり、なくなってる部分があってスーツがボロボロだった。だけどそんな見た目なのに、甘くてスッキリとした香りがする。きっと香水だ。 まるで真夏に喉が渇いた瞬間、1滴も残さずに貪りたくなるくらいの爽やかな柑橘のよう。そんな魅惑的な香りを纏った男の人が一言呟いた。薄い唇から放たれた、ほんの微かな声だった。 「⋯⋯ごめんなさい」 ⋯⋯えっと?何がだろう。ごめんなさいと言われても心当たりがないから、困る。ああーーきっと私に迷惑かけたと思ってるのかな。
last updateLast Updated : 2025-05-06
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突然の再会は雨の中だった 5

「別に迷惑だとか考えないでください。私が勝手にしたことですし。だから謝らなくてもだいじょう⋯⋯ぶ?」正直、連れてきて良かったのかと不安で。 でも、どうにか私は笑顔をつくり声をかけた。すると男の人は急に崩れ落ちた。もしかして、具合が悪くなったのかな。 すぐに自分も屈んで気にかける。顔を覗き込むと、口の端が切れていて凄く痛そうだし、頬に少し泥が付いてる。 「本当は会っちゃいけなかったのに。ごめんなさい。だって、だって⋯⋯」私は胸が痛くなった。だって今にも泣きだしそうな悲しげな目で、そんなことを言うんだもの。突然のセリフにどうしていいか全く分からず、返す言葉が見つからない。でもさっき出会った知らない人。 話を聞いていいのか、迷う。とにかく、なるべく優しくタオルで拭いてあげよう。男の人の髪がしっとりと濡れている。 ウェーブがゆるくかかっている黒髪にタオル越しに触れようとした瞬間、私の手を掴んできた。男の人の手は氷のよう。乾かそうとすれば、いとも簡単に溶けてしまうんじゃないかってくらい冷たい。ひんやりした手にびっくりして、わっと声をあげてしまった。戸惑う私をよそに他人の体温をーー温もりを求めるかのように掴んだ手を、ゆっくり彼は自身の頬へ持っていった。 その行動はまるでドラマのワンシーンみたい。 そして男の人はーー「花ちゃんが⋯⋯大好きだから」 さっきまで震えた声だったのに、はっきりと私の名前を呼んだ。 自分の心臓が熱を帯びて、細かく鼓動を刻み出す。ねえ·····全然知らない人なのに、私の名前をなんで知ってるの。家のポストには『高橋』と苗字しか書いてないから、名前が花だなんて知らないはず。ーーあなたは、一体?
last updateLast Updated : 2025-05-06
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突然の再会は雨の中だった 6

「どうして、私の名前⋯⋯」謎の多い怪しさ満点の男の人が触れてきた。それに私の名前を知ってるのも不可解。反射的に手を引っ込めようとしたけど、男の人の手は私のひ弱な力を抑える。全く自由がきかない。私は身の危険を感じた。男の人の手の温度が身体にじわじわと伝わっていくのがやけに現実味があって、心が微かに震える。男の人を連れてきた私を非現実へと連れていくことなく、その場にしっかりと縫いとめていた。「少しの間でいい。僕に触れていて」何かされるのかと思ったら、違った。少しの間だけ。終わったらすぐに手を離してくれるはず。でも何分間、そのままでいただろう。私の体温をゆっくりと確かめるみたいに、ただじっと動かずにいる。でも心なしか震えているような·····?男の人がありがとう。もう大丈夫と言って手を離すまで長かった。なんだか果てのない1秒をふらふらと彷徨っているみたいだった。距離があまりにも近くて気まずい。何も会話が思いつかなくて私は黙っていた。男の人も沈黙していた。明かりがぼんやりとした玄関。しんとした空気感の中で、私の頭の中は分からないことだけが巡っていた。 何から聞いたら、混乱した頭がすっきりと落ち着くのか考えていた。私の心臓の音はうるさかった。自分でそれが分かる。もしかしたら、男の人にも伝わってしまうかもってくらいだ。私は答えを探し求めるように、男の人を見つめた。男の人の目は、はっきりと私を捉えてるように見えた。 その視線は先ほどの悲しさが残りながらも、それだけじゃない真剣さーーそれは私をぞくりとさせては、鋭さで貫かれるみたいに痛みを胸に刺してくる。私の知らない強い何かが絶対にある。「花ちゃん。僕が誰だか、知りたい?」知りたいも何も、知らなければならない。助けてしまった以上、何も聞かないまま帰すわけには、どうにも納得出来ないし。「あなた、名前は」男の人は首を傾けながら名前、ね。と言った。 「その辺の野良猫みたいに名前なんて、ないんだ·····」「えっ」思わず戸惑い、声を上げてしまった。名前がない人間なんて居るわけないのに。やっぱり、怪しい。⋯⋯変な人。私が困惑したのに気づいたのか、冗談だよと彼はクスクスと笑った。もしかして、私をからかってたのか。でも、その笑みに覚えがあった。いかにも楽しそうな感じでいたずらっ子みたいな。
last updateLast Updated : 2025-05-06
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突然の再会は雨の中だった 7

桜の花びらが手の中に舞い込んできたみたいに、ふわりと思い出した。「⋯⋯もしかして、セツ君?」ーー小学校3年生の時、同じクラスだった藤堂雪那君。すっごく泣き虫。だから、気が強い男子グループにからかわれて、イジメられてた。私はセツ君を放っておけなくて、助けた。すると、今度は私がターゲットになった。教科書やノートを捨てられたり、体操服をびちゃびちゃに濡らされたりなんてこともあったな。ついには学校に通えなくなった。でも、不登校になってすぐに父親の転勤で引っ越すことになったーー「うん、そうだよ。よかった、すぐに気づいてくれて」セツ君のその微笑み、思い出すなあ。 あの頃の空気感と共に、仲良くしてた時に笑ってくれた顔まで鮮明に思い出せる。 小学校の教室でおしゃべりしたり、お絵かきしたりとか。セツ君、結構絵が上手だったな。 私は女の子の手を隠すような絵ばかりだったけど、セツ君はちゃんと手も描いてたくらい、すごく丁寧だった。放課後、一緒にこっそり寄り道して帰ったり。 秘密の道を見つけるんだっていって、大きな段差から、勇気を出して飛び降りたり。久しぶりに同級生に会えたから、思わず笑みがこぼれる。「うわあ!懐かしいな。セツ君、何年ぶりだろうね」「⋯⋯20年かなあ」さらっとセツ君が言った数字に少し驚いた。20年!?そんなに経ってたっけ?ちょっと信じられない。小3って確か8歳か9歳。 私は今年で28歳になる。 だから、もうそれくらい経ってたのかな。 「⋯⋯何年も、ずっと探してたよ。花ちゃん」その言葉には、力が込められているような気がした。探してた?セツ君が、どうして。私をずっと探してたよなんてセリフに胸がときめいてしまいそう。甘さだけでなく激しさも重なって、思わずクラっとした。「ずっと·····」そんな私をきっと知らないだろう、セツ君が言葉を続けた。ずっと、なに····?
last updateLast Updated : 2025-05-06
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突然の再会は雨の中だった 8

「ずっと、あの時のこと謝りたかった。イジメられてた僕を助けてくれたのに、僕は⋯⋯弱いやつだったから、花ちゃんを守れなかった。ごめんなさい」伏し目がちに、優しい声で謝ってきた。あの時のことはセツ君が悪いわけじゃない。私が助けたのだってまちがいじゃない。いじめてきた人たちが悪いんだから。「ううん。いいの。だって私もセツ君も悪くない。悪いのはイジメてきたやつらだよ。だから気にしない、気にしない」「気にしないって⋯⋯花ちゃんはやっぱり優しいなあ。僕が君を探していたのはずっと謝りたかったからなんだ。まあ他にも理由があるんだけど」「他にも?」「大人になってから、花ちゃんに会いたくてたまらなかったんだ⋯⋯でも、僕はもう昔とは違うから、会おうにもためらいがあって」ーー会いたくてたまらなかった?それって、告白みたいに聞こえるんだけど。·····気のせい、かな。 いや、それよりも気になることが。 僕はもう昔とは違うって?確かに小学校の頃よりずーっとかっこよくなったよ、セツ君。でも、きっとそういう意味じゃないよね。「昔とは違うって、何が?」「ん。ひ・み・つ」にかっと笑ったセツ君。 昔もそんな笑い方してたことあったけど、今のセツ君はなんだかミステリアスさも相まってなんだか色っぽい。 だから、思わずドキッとしちゃった。でも、微かな違和感をどうにも見逃せなかった。うまい具合に誤魔化された。 何を隠してるのかな、何かまでは分からないけど。   だからこそ、聞かずにはいられなかった。「ねえ、どうしてゴミ捨て場なんかに居たの」少し間が空き、どうしてって?それはね⋯⋯とセツ君が笑った。「花ちゃんに、拾ってもらいたかったからかも、ね」私は、またからかわれたのかと思った。「え?冗談、やめてよ」セツ君は表情を変えず、半分は本当だよと言った。たった半分しか、本当じゃないんだ。⋯⋯もう半分は? ねえ、なんなのこの違和感。何故か止まらない、このざわめきは?
last updateLast Updated : 2025-05-06
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突然の再会は雨の中だった 9

ちゃんと聞きたいと思った。「私、コーヒーか何か淹れてくるよ。もっと詳しく話聞きたいから。ちょっと待ってて。はい、ちゃんと乾かして」タオルを手渡したら、今度は受けとってくれた。 少し髪を乾かしたあと、セツ君はコーヒーはいいや、帰るねと言った。「ありがとう。昔みたいにまた助けてもらっちゃった、ね」「え、もう帰るの?ゆっくりしていってもいいよ。それにまだ濡れてるし」「ん、大丈夫だよ。助けてくれただけで充分」「ねえ·····なんか逃げようとしてない?」セツ君は、首をゆっくり横にふった。「違うよ、今はまだ言いたくないだけ。ごめんね」やっぱり教えてくれないんだ。「ちょっと、まだ帰らないほうがーー」「また、会いに行くから」 よほど帰りたそうにしてるものだから、私はこれ以上引き止められないなと諦めた。本当はたくさん聞きたいのに。 ひとつも分からない。 なんだか心の柔らかい部分が、きゅっと痛い。セツ君が私にタオルを返して、玄関のドアを開けた。外はまだ、静かに雨が降っている。 私は名残惜しい気持ちがありながらも、傘を差し出す。指先が触れる。その一瞬で引き止めたくなったけど、傘を渡すとするりと微笑んでかわされた。「必ず返しに行くからね」私にそう言ってーー雨音のする、冷たい世界へと戻っていった。
last updateLast Updated : 2025-05-06
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突然の再会は雨の中だった 10

笑い方がやっぱり、昔とは違う。 陰を宿しているみたいに見えた。 口角が上がってたけど口の端が切れてるからなんとも痛々しくて·····何より目が笑ってなかった。私の気にしすぎならいいんだけど。 もし、セツ君が何かを抱えていたならば、 小学校の時みたいに助けたいな。 大人になったセツ君の手、私より大きくてやけに冷たかった。 セツ君の手の感触がまだ、私の手に残ってる。20年の時の経過と彼の変化を感じた気がした。別れ際にセツ君が呟いてた。「⋯⋯僕は、君のために、どうしても変わらなければならなかったんだ」雨に紛れて、聞こえた言葉が気になる。 さっきの違和感と違った、胸を焦がすような強い不安が襲ってきた。止まない雨がまるで、セツ君の今の心なんじゃないかと、ふと思った。ーーもどかしい。あの頃とは、明らかに違うセツ君に何も聞けないまま、謎だけが残る。胸に居座る、不可解。その不可解をじっくり味わうしかない。ドアを開けっぱなしにしたまま、ぼうっと雨音をただ聞いていた。頭の中で、何度も別れ際の言葉が流れている。また会えるその時、彼の本心にそっと触れてみたい。またあの懐かしい純粋な笑顔に戻ってくれたらいいのにな、なんて。⋯⋯きっと雨のせい。何1つ乾かないままだ。私の湿った心さえも。
last updateLast Updated : 2025-05-06
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