こんなに誰かに甘やかされ、優しく触れられ、求められる日がくるなんて思わなかった。 かつて翔の妻だった時でも、私はこんな風に愛された事があっただろうか? 熱い体が重なり、ローランドの本能的な男性の気配を感じる。 普段はかなりアデリナと同じくらいツンデレなのに、今はどうしてこんなに甘いの? 思えば初めの頃は本当に最悪の仲だった。 こんな男、冗談じゃないと思っていた。 なのに私達、いつの間にこんなに距離が縮まっていたの? 今は、初めの頃みたいにローランドが嫌いってわけじゃない。 「っ。アデリナ。お前はどこも甘いな……」 香水の匂い……のこと? まるで本当に大事にしてくれているみたいにローランドは私の服を少しずつ脱がしていき、少しずつ優しく肌に触れ、優しいキスを落としていく。 それからどれだけ時間が過ぎたのか。 男は自分さえ気持ち良ければいいんだって認識があったけれど。 まだローランドは耐えている。 何で、耐えてるの? 「っ、はあ……っ、ローランドっ………っ。 も、もう大丈夫ですよ?」 「っ、まだ、駄目だ。アデリナ。今夜はお前の事も、気持ちよくしてやりたい。」 う、嘘。そんな事されたら……! ローランドの優しくて丁寧な、あらゆる奉仕が気持ちよくて、思考がぶっ飛びそう。 こんな……こんな丁寧な描写、原作になかったよね? いくらリジーを愛していても、ローランドがこんな風に優しくするなんて描写は…… むしろ二人には障害が多い分、激しく燃え上がるようなのばかりで…… しかもローランドは、アデリナを義務で抱いてたから淡白だったよね? なのにこんな風に奉仕されたら。
Last Updated : 2025-08-09 Read more