All Chapters of 離婚翌日、消えた10億円と双子妊娠を告げぬ妻ーエリート御曹司社長の後悔ー: Chapter 421 - Chapter 430

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421.共有

瑛斗side北條湊の視線は、先ほどまで三村に向けられていた時のような冷徹な怒りとは異なり、今は静かに、そして鋭く俺に向けられていた。湯気を立てる色鮮やかな料理が並び、室内には食欲をそそる芳醇な香りが満ちている。しかし、俺は膝の上で固く握りしめた拳に力を込め、正座のまま北條さんの出方を待つ。「一条さん。もし、あなたが三村を排除できず、これ以上に華さんに危険が及ぶようなことがあれば……私はあなたに彼女を任せることはできません」北條さんも正座をして真っ直ぐに俺と向かい合いながら、真剣な表情で言葉を紡いだ。「その時は、私が華さんと子どもたちを守ります。私のやり方で華さんと子どもたちが安心して幸せに暮らせるようにします」「……私は、一条家と会社を守る義務があります。しかし、それだけでなく華と子どもたちも自分の命に代えても守るつもりです。あの三人が私の原動力なんです。だから、傷つける者は、たとえ誰であろうと許さない。三村も、玲も、彼らに加担した全ての人間を、私の手で必ず引きずり下ろします。北條さん、あなたを失望させるような事には、死んでもさせません」俺が絞り出すように明確な意志を込めて告げると、北條さんは無言のまま俺の視線を受け止めた。時間にして数秒、あるいは十数秒。俺の覚悟の底を見定めようとするような、重苦しい沈黙が流れる。やがて、彼はふっと目を細めた。
last updateLast Updated : 2026-02-08
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422.真意

華side「北條先生、片づけが終わりましたので今日はこれで失礼します」道具を片付け、いつも通りに振る舞ったつもりだったが、指先が微かに震えているのを自分でも感じていた。足早に教室をあとにしようとすると、廊下の向こうから先生が小走りで駆け寄ってくる音がした。「華さん、待ってください。もう外は暗くて冷え込んでいます。お迎えの車が到着するまで中でお茶でも飲んで待っていてください。到着したら、私が外までお見送りしますよ」先生はいつものように優しい瞳でこちらを見て微笑んでいる。けれど、今の私にはその笑顔が、何かを隠す仮面のように見えてしまった。空から受け取った「本物の」会見動画を見て以来、私の胸の中には先生への不信感が沈殿している。先生は一体何のために内容を加工したデータを私に聞かせたのだろうか。「大丈夫です。もうすぐ近くまで来ているはずですから。それに門の前の通り沿いで待機しているはずですので」「……でも、今は気をつけた方が。華さんだって不安でしょう?」「不安な気持ちに負けていたら何も解決しませんから。……それでは、失礼いたします」ガラガラ、ガシャン――。いつもなら先生の優しさだと分かるのに、この時は不安につけこまれたような気がしてやけに耳に残る。引き戸を開ける音がいつもより大きく響き、私の反抗心を伝えているようだった。庭先に広がる暗闇の中へ逃げるように飛び出し、門へと続く石畳を急ぐ。背後から冷たい夜風が追いかけてくる。「華さん、待ってください……!」背後から強い足音がして、北條先生が私の手首を掴んだ。「私の勘違いだったらすみません。でも、いつもの華さんらしくない。……私は、何かあなたの気に障るようなことをしてしまったでしょうか? もしそうなら、隠さずに教えていただきたい」先生の声は震えていた。私は振り向くことができず、掴まれた手首に視線を落とした。「……本当に、何でもありません。先生の勘違いです」「それなら、なぜ一度も私と目を合わせないのですか? 今日の教室でも、いつもなら生徒さんたちとの輪に入って笑っているはずのあなたが、ずっと隅で黙っていた。……何かあったのではないですか?」本当のことを伝えようか迷い、言葉に詰まり下を向いて俯いていた。その間も先生は私の手首を離さずに、痛くないくらいの優しい力で握り続けている。考えに考えた末、私も不信感
last updateLast Updated : 2026-02-09
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423.決意

華side先生の教室を出ると、花村が入口前で停車して待機していた。冬の冷たい空気を切り裂くようにして車内に乗り込み、窓の外を流れる景色をぼんやりと眺めながら、先生の残した言葉を何度も反芻していた。(あの写真が捏造だと分かった上で三村の存在を知ったら、私はどうしていたんだろう? 先生の言う通り、すぐに瑛斗の元へ駆け寄っていた? それに三村の狙いには、本当に私や子供たちも含まれているの……?)車が加速すると街路樹や街灯の光は流れるように過ぎていき、輪郭をしっかりと捉えることができない。今の状況も、相手の正体や目的も、この景色のようにぼんやりとした輪郭のない何かに包まれているようだ。しかし、冷酷なまでの悪意と執念だけはハッキリと感じられる。瑛斗が、その悪意の渦中にいるかと思うと締め付けられるように胸が痛んだ。(危険だから近付かない方がいい。子どもたちの安全と将来のことを考えれば、先生の言う通りそれが最適だわ。「危険な男」だと言っていた。瑛斗や空くんも三村のことを警戒しているようだったけれど、一体何がそんなに危険なの?)キキィィィィーッ!突如として鼓膜を裂くような摩擦音が響き、花村が急ブレーキを踏んだ。私の身体が前方の座席へと激しく揺さぶられる。シートベルトが肩に食い込み、思わず息を呑んだ。いつも慎重で穏やかな運転をする花村が、これほどの急ブレーキをかけるなんて今まで一度もなかった。「お嬢様! 申し訳ございません。お怪我はございませんか?」「ええ……私は大丈夫よ。一体どうしたの?」動悸を抑えながら顔を上げると、花村はバックミラー越しに蒼白な顔をしていた。「申し訳ありません。側道からいきなり、無灯火の自転車が飛び出してきまして……。横断歩道もない場所なのに、左右の確認もせず猛スピードで横断していったのです。思わず急ブレーキをかけました。……以後、細心の注意を払います」花村が深呼吸をしてハンドルを握り直し、車を再び静かに走らせる。 「猛スピードの自転車」と「飛び出し」という言葉が、私の脳裏にある忌まわしい記憶を呼び覚ました。かつて妊娠中、命の危険を感じたあの時の恐怖と玲という存在が揺らめいていた。(……あの瑛斗のスキャンダルが三村という男の仕組んだことで、もし彼が玲の存在を消すために会見を消したのだとしたら、三村も玲と繋がっているということ?)先生や
last updateLast Updated : 2026-02-10
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424.使命

華side最近起きた一連の話を終えると、父はしばらく黙っていた。書斎に漂う微かなお香の香りと重苦しい空気が混ざり合う。やがて父は視線を落とし、独り言のように呟いた。「三村家か……。華、お前はもうこれ以上、この件に関わるのは止めなさい。あとは私が調べる。玲がどこで誰と何を企んでいようと神宮寺の名は私が守るから、心配しなくていい」「お父様、それはどういう意味ですか……三村家について、何かご存知なんですか? 私にも教えてください。一体、過去に何があったんですか?」驚きながらも身を乗り出して問いかける私を、お父様は険しい表情で制した。「三村や玲の件は、私がカタをつける。親として、もう華をお前を二度と危険な目に合わせるわけにはいかないんだ」「私だって神宮寺家を継ぐものです。何も知らないまま、ただ守られるだけなのは、もう嫌なんです。お願いです、お父様。隠さずに教えてください」「駄目だ、それは出来ん。三村という男の闇は、お前が考えているよりずっと深い。三村については私の方で徹底的に洗うことにする。この話はこれで終わりにしよう」お父様は有無を言わせぬ口調で話を切り上げると立ち上がって書斎を出ていこうとした。ドアノブに手をかけたところで、思い出したように足を止める。「一つ確認だが、瑛斗くんとは今も連絡を取っているのか? 取っているのなら、事態が沈静化するまでしばらく控えなさい」「いえ、瑛斗さんとはあの報道があってから一度も会っていません。瑛斗さん側も、今は私や子供たちに火の粉が飛ばないよう、会わない方がいいと考えているようです」「そうか、懸命な判断だ。……今後、外出する時は一人では出掛けないように。茶道教室も入口まで花村に送らせる。それか、経営者に事情を話して辞めるか、しばらく休みなさい」父の言葉に、私は唇を強く噛みしめた。三村の秘密を教えてもらえないばかりか、私の意思や仕事、行動の自由まで制限されなくてはいけないのだろうか。「いいえ、茶道教室は辞めません。お父様が心配してくださっているのは痛いほど分かります。だけど、このまま外の世界との関わりを遮断して神宮寺家の中で守られてひっそりと生きるのは、長野にいた時と何も変わりません」長野のことを口に出すと、父は一瞬、苦しげに顔を曇らせた。過去、私をあの場所に遠ざけてしまったことへの負い目があるのだろう。けれど何
last updateLast Updated : 2026-02-11
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425.海外視察

瑛斗side「来週ですが、火曜日から二週間ニュージーランドへ視察出張に行ってきます。移動や時差の関係で返信が遅れることもありますが、PCやモバイルは常時持ち歩いていますので、何か緊急の事案がありましたら連絡をください」役員だけの定例ミーティングの最後、副社長の三村が報告をするとその場にいた役員たちは一様に頷き、首を縦に振った。(三村は、二週間近く日本にいないのか。いない間にこれまでの疑惑を整理しておこう。三村の秘書に対しても、人事異動後の面談という名目で三村のことを聞いてみる必要があるな……)会議が解散となり椅子を引く音が響き、それぞれが自席へと戻って行った。「相原専務、直近の業績見通しの件で少し詰めたいことがある。このまま社長室に来てもらえないか?」他の役員たちの手前、空のことをあえて『相原専務』と役職で呼び、部屋へ来るよう促した。空も表情を崩さずビジネスモードのまま、「承知いたしました」と短く答えて俺の後ろを黙ってついてきた。社長室の重厚なドアが閉まり、二人きりになった瞬間、空がふっと肩の力を抜いて呆れたように笑った。 「どうしたの? みんなの前で呼び出してくるなんて珍しいね。何か目的でもあったの?」 「ああ。来週か
last updateLast Updated : 2026-02-12
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426.謎の女

瑛斗side空港に到着して、すぐさま電光掲示板の時刻表に目を走らせる。ニュージーランド航空の直行便は、既に搭乗手続きの最終段階に入っていた。保安検査場を抜けてゲートの中に入られてしまったら、もう三村を捕まえる術はない。俺はサービスカウンターへと走り、三村をアナウンスで呼び出すよう依頼した。「お客様のお呼び出しをいたします。ニュージーランド航空をご利用予定の、三村ジョニー様。お伝えしたい緊急の事項がございます。一階中央サービスカウンターまでお越しください」もし三村が俺の姿を先に見つければ、間違いなく「聞こえなかったふり」をしてゲートへ消えるだろう。呼び出しが終わると、俺は柱の陰に身を隠した。空港内は、記録的な大雪による欠航や遅延で混乱を極めており、ロビーの椅子は大きなキャリーバッグを抱えた旅行者たちで埋まり、顔には隠しようのない疲労と苛立ちが滲んでいる。アナウンスから十五分が経過した頃だった。 そんな憂鬱な空気を切り裂くように人混みを縫って颯爽と歩いてくる男がいた。「三村……やっぱり、ここにいたか」ブランド物のコートを羽織り、薄い色のサングラスをかけて、三村は周囲の混乱など気にしていない様子でサービスカウンターに近づいていった。受付の女性に自
last updateLast Updated : 2026-02-13
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427.再会

華side瑛三村という正体不明の影がちらつく日常。私は守られている安堵感よりも、自分だけが蚊帳の外に置かれているような言いようのない焦燥感に苛まれていた。「探偵事務所 東京」スマホを手に取り、検索画面に出てきたサイトを眺める。けれど、どのホームページを見ても、今の私には怪しげにしか見えなかった。(私の使命は子どもたちを守ることだけれど、やっぱり気になるわ。お父様も瑛斗も顔を強張らせていた。三村がどんな男なのか知れればいいのに…)そして今日は、北條先生の茶道教室がある日だ。前回の帰り際、逃げるように去ってしまった。先生に不信感をぶつけて感情的になった自分の振る舞いを思い出すと胸がチクチクと痛む。(先生に会ったら、まずはこの前の失礼を謝罪しよう。先生は、私を危険から遠ざけるために考えた上で行動してくださったのだから……)「お嬢様、到着いたしました。門の前までお送りいたします」花村が後部座席のドアを開ける。父からの厳命を受けているようで、私を一人にさせないよう周囲を警戒していた。その手には防犯ブザーが握りしめられており、その徹底ぶりに今の事態の深刻さを改めて突きつけられる。(はあ、こんなにお教室に行くのが億劫になるなんて&helli
last updateLast Updated : 2026-02-14
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428.無償の愛

華side「私も、そろそろ縁談とか結婚もして、将来のことも含めて会社のことを考えなくてはと思うんですけど、なかなか……」苦笑しながら、真珠さんは自分の年齢や理想のパートナー像を思い浮かべるように語り始めた。真珠さんは私より二歳年下で、一人娘のため「会社を将来一緒に継いでくれる人がいい」と述べたうえで外見や趣味など事細かに話していた。「随分と具体的ですね。今、誰か具体的に思い浮かべた人でもいるのですか?」「いやいや、そんな人はいませんってば! それに……」北條先生がいたずらっぽく目を細めて尋ねると、真珠さんは勢いよく手を振って全力で否定した。けれど、その直後、誰か遠くの人を想うように優しくも温かい目をして微笑みながら、再び口を開いた。「私、ここまで育ててくれた両親にすごく感謝をしていて……。だから何としても、父と母が大切に守ってきたこの会社を守り抜きたいんです。いえ、守るだけじゃなくて、もっともっと大きくしたい。そして、代々続いている『長谷部製茶』の名前を次の代にも継いでいきたいんです。だから、私の人生だけじゃなく、会社のことも一緒に考えてくれる人が、絶対に譲れないマスト条件なんです」力強く語る真珠さんの瞳は、希望に満ちてキラキラと輝いている。こうして両親への感謝を真っ直ぐに言葉にできる彼女は、きっと惜しみない愛情を注がれて育ったのだろう。
last updateLast Updated : 2026-02-15
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429.海外投資家

瑛斗side変化が訪れたのは、三村がニュージーランドへ発ってから十日目のことだった。「社長! 大変です。午後から株価が急落し、今日一日だけで八パーセントも下落しています。理由不明の猛烈な売りに個人投資家たちもパニック売りを始めており、歯止めが効かない状態です!」財務部の役員が血相を変えて社長室に飛び込んできた。すぐさまデスクのパソコンと大型モニターを同期させ、一条グループのリアルタイムチャートを表示させると、目に飛び込んできたのは、赤いラインだ。ここ数か月の値上がり分を一瞬で食い潰すような禍々まがまがしく垂直落下に近い長い陰線だった。「なんだこれは……。先月の決算発表も良好で機関投資家からの感触も悪くなかったはずだ。何か一条にとって不利益となる政策でも発表されたのか? それとも、市場に影響力を持つ有識者の発言か? 今すぐネットやSNS、海外の主要ニュースをすべて洗え!」「は、はい! 我々も必死で探しているのですが、株価サイトの掲示板や専門誌にも要因となるような具体的な不祥事やニュースは一切出ていない状態でして……。今日の引け後に正式な売買動向が確定しますが、それを見ないことには、この意図的な売りの正体を特定するのは難しいかと」「……一体何が起きているんだ」理由のない暴落ほど経営者にとって恐ろしいものはない。俺は震える指先を隠すように拳を握りしめた。午後七時、証券会社から詳細な取引データが届き財務部の人間が総出で確認作業に入った。そして、午後八時半過ぎに再び財務役員が報告に訪れた。その顔は憔悴し、数時間前よりも明らかにやつれ果てている。「データを確認しました。……どうやら、複数の海外投資ヘッジファンドが結託して『大量売り』を仕掛けたようです。詳細を辿ると、これらのファンドは数か月前から目立たないように買いを入れており、意図的に株価を押し上げていた形跡があります。個人投資家がその上昇トレンドに乗って買い集めた最高値のタイミング。そこで一気に売り抜けて莫大な利益を確保し、さらに『空売り』を仕掛けてきたようです」役員から渡された大口の動きの分かる資料を確認すると、午後1時過ぎを境に怒涛の売り注文が放出されていた。それに怯えた個人投資家や他の機関が、リスク回避の利益確定売りや損切りを重ね、取引量は通常時の十倍近くまで膨れ上がっていた。「一条をマネーゲー
last updateLast Updated : 2026-02-16
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430.電話

瑛斗side翌日も、そしてその次の日も、一条グループの株価は下落を止めることはなかった。一度大きく均衡が崩れると、市場はもはや論理を失う。安定した業績と健全で資産状況あるにも関わらず、恐怖に駆られた投資家たちが「我先にと」投げ売り状態に陥っていた。「これは……実効性のある対策を何か打たなければ」即座に臨時の経営対策会議を招集すると、重苦しい空気の中、経営陣からは焦燥の色が隠せない。 「即刻、自社株買いを宣言すべきです! 市場に買い支えの姿勢を見せなければ、さらなるパニックを招きます」 「しかし、現状のキャッシュを安易に注ぎ込めば自己資本比率の悪化を招く。格付け機関に目を付けられれば資金調達に支障が出る」財務と経営企画の意見がぶつかり合い、議論は一向に収束の気配を見せない。その中心にいるべき副社長の三村は、ニュージーランドから「現地のスケジュールが過密で時差の関係もあり会議には参加できない」と断りを入れてきていた。証券会社勤務という三村の知見が、この一大事に発揮されることはなかった。「くそっ……! 一体、どうすればいいんだ」結局、結論が出ないままこの日の会議は解散となった。社長室に戻り一人になった瞬間、俺は消化しきれない憤りを拳に込めデスクを叩きつけた。重厚な木材が鈍い音を立て、俺の指先に痺れるような痛みが走る。コンコンッ――。不意のノック音に、俺は大きく深呼吸をし平静を装う。社員の前で、弱気な姿を見せることだけは許されない。「どうぞ、入ってくれ――」一瞬の間があってから扉を開けて入ってきたのは、空だった。いつもの雰囲気は影を潜め、その顔には深い憂慮の色が浮かんでいる。「空か。……一体どうしたんだ?」「……この話、今の段階では僕の妄想でしかないから瑛斗に言うべきか迷ったんだ。でも、やっぱり伝えておくよ。聞いてもらえるかな」「ああ、もちろんだ。話してくれ」空は俺のデスクの前に立つと声を潜めて切り出した。 「今回の不自然な大量売り……やはり、三村が裏で糸を引いているんじゃないかと思ってね」「三村が? ……仮にも奴は一条の副社長だぞ。株価の下落は経営陣としての評価に直結する。自分の首を絞めかねない事態になるのは、奴だって分かっているはずだ」「普通ならね。でも、もし三村の狙いが『役員報酬』なんて端から興味がなくて、一条の買収が本来の目
last updateLast Updated : 2026-02-17
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