瑛斗side三村と玲の逃走から数日後――――警察に、東京駅の改札付近で撮影した玲とハットの男の写真を証拠として提出し、二人が逃亡を図ったことを詳細に報告した。これまでは「事件に実害が出ていない」「確証がない」と腰が重かった警察も、消息不明だった元副社長の生存、そして三村との明白な共犯関係を示す決定的な証拠を突きつけられたことで、ついに本格的な合同捜査へと動き始めた。即座に捜査員が三村の自宅マンションを訪問し家宅捜索に踏み切った。しかし、すでにそこはもぬけの殻だった。部屋のクローゼットからは貴重品が綺麗に持ち去られており、冷たい空気が流れるだけで人の気配は一切感じられなかったという。完全に夜逃げの後だった。警察は駅や周辺の防犯カメラの映像をくまなくリレー形式で解析し、二人の足取りを追った。その結果、彼らが東京駅から東海道線の列車に乗車したことまでは確認できた。しかし、混雑する車内や死角の多い駅のホームが災いし、その後の具体的な動きは不明のまま、どこで降車したのかさえ特定できない。東海道線は乗り継ぎを行えば本州の端まで行くことが可能であり、広大なルートの中から二人を探し出すのは困難を極めていた。「先日、三村ジョニーが自宅から逃走した。その時、彼は一条玲と一緒に移動していたことが分かっている。何か心当たりはないか? やはり君たちは最初から一緒に行動をしていたんじゃないのか?」取調室で刑事が写真を突きつけ鋭く尋ねると、長谷川は写真に写る玲の姿を見た瞬間、一瞬だ
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