長文の投稿に続いて、真奈の謝罪文が公開された。 彼女はまず、あのトレンド入りした記事が自分の捏造であったことを認め、事実と異なる発言が多数含まれていたことを明かした。そして、千夏に対して心からの謝罪を述べた。 千夏はその文章を読み終えたあと、特に何も言わず、静かにアプリを閉じてソファに身を預け、天井を見つめていた。 ここ最近の出来事が次々と押し寄せ、彼女の心と体はすっかり疲れ切っていた。 そのとき、白井から電話がかかってきた。 「千夏、今夜パーティーあるからね。あとで迎えに行くよ」 千夏は軽く返事をし、浴室へ向かって冷たい水で顔を洗って頭をすっきりさせた。 そのとき、キリキリと胃が痛む感覚がして、ようやく今日は何も食べていなかったことを思い出した。冷蔵庫を開けて何か食べ物を探そうとした瞬間、携帯が鳴った。 ――悠馬からの電話だった。 「ドア開けて、外に物置いてある」 裸足のまま玄関へ向かいドアを開けると、そこには悠馬が立っていて、思わず笑ってしまった。 「物って、あなた自身じゃん」 悠馬は手にしたお弁当箱を軽く掲げた。 「ご飯作って持ってきた。絶対まだ何も食べてないと思って」 ピンク色の弁当箱を開けると、見た目も香りも食欲をそそる家庭料理がぎっしり詰められていた。千夏の心に、ふわっと温かいものが広がった。 悠馬は丁寧に箸をティッシュで拭いてから彼女に手渡した。 「はい、早く食べて」 ご飯を口いっぱいに頬張る千夏のほっぺたがぷくっと膨らんでいるのを見て、悠馬はつい指でつついてしまった。 「んぐっ……!」 思わず吹き出しそうになった千夏は、じとっとした目で彼をにらみつけたが、すぐにまた食べ始めた。 「今夜のパーティー、俺も行くから。白井さんには俺が迎えに行くって言っておいた」 その言葉に、千夏はちょっと呆れたように笑った。 「なんで私の周りの人間、みんなあなたに懐柔されてんの」 「そうでもしなきゃ、君のそばに近づけないだろ?大スター様」 その穏やかな笑顔を見て、千夏はふと思った――もしこのままの人生でも、案外悪くないのかもしれない。この人、本当に優しい。 ふと湧いてきた心の疑問を、そのまま口にした。 「悠馬、あなた、なんで性格変わったの?」 彼の目が一瞬だけ陰を帯
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