31. 第二話 今月のクイズ ガラガラガラ 「こ、こんにちはー」 今から初めてデートしようという相手の家に「こんにちは」と言って乗り込む日が来るとは思わなかった。なんだか変な気持ちだ。いつもはここにご飯を食べに来るのに。 「あ、いらっしゃいませ。……じゃなかった(?)。今日はお客様じゃなくて、かっ、彼氏? として来てくれたんだった。そういうことでいいんだ……よね?」 「……うん」 彼氏であっても家にあげたら『いらっしゃい』でいいはずだが、おそらく『ませ』の所が違うのだろう。 「まだ、もう少しだけかかるから。麻雀でもして待ってて」 麻雀卓は起動している。 「そうねぇ、ただ触るのも面白いかもだけど。どうせなら今月のクイズでも考えてみたら?」 「今月のクイズ?」 「あれ、知らなかった? ホワイトボードに書いてある問題。あれ毎月私が出題してるのよ」 【六月のクイズ】 親と子がダマでダブロンしました。 すると親も子もコピーしたかのように全く同じ手牌でした。 しかも打点まで同じでした。 高めも安めも親子で同じ打点です。 一体どういう手牌だったでしょうか? 「はい? 親子で同じ手牌なのに打点も同じって? システム上そうはならないじゃん。どういうカラクリ?」「それがクイズなんじゃない。考えてみてね―」
Terakhir Diperbarui : 2025-08-18 Baca selengkapnya