Semua Bab 麻雀食堂―mahjong cafeteria―: Bab 51 - Bab 53

53 Bab

その6 第四話 メタの提案

51. 第四話 メタの提案  その後、夕方の混む時間帯になるまでは来客がポツポツだったのでしばらくはあやのさんも混ざって麻雀をした。結果、俺はあやのさんに一度も勝てなかった。 俺も強くなったつもりだったが甘かった。それはそうだよな。一朝一夕にいくわけがない、相手は雀荘店長を経験したこともある人だ。 マキも20代の頃は御徒町の雀荘でバイトリーダーだったらしい(ちなみにマキがあやのさんと出会ったのもその雀荘。当時あやのさんは下っ端バイトだった)。 メタさんにいたってはトッププロしか参戦出来ないプロリーグ『プラスアルファリーグ』の元チームリーダーときてる。そりゃ、つい最近ルール覚えただけの素人が勝つわけがなかった。 でも、けっこう上手に打てたつもりなんだけどな、自分なりに。と思っていたら…… 「ハルトくん、ずいぶん上達したわね。びっくりしちゃった!」とあやのさんから言われた。「分かってくれます?」「分かるわよう。いつも厨房から後ろ見してるからね、最初の頃から比べるとすごく上手くなった」「判断するスピードもかなり速くなったしね。立派立派! アタシらは遅いのが一番苦手だからさ。ハルトが速く打てるようになって嬉しいよ」「リーチにもベタオリするわけでもなく、かと言って簡単に諦めるでもない、いいバランスの対応をしていたな。今日はたまたま巡り合せが悪かったがこの調子で続けていればいつか勝てる時も来る」  みんなして褒めてくれた。気分を良くした俺は仕事での疲れなど吹き飛んでいた。今日はいい日だ。やっぱり麻雀食堂に来て良かった。 「ところでさ、ハルト君は次いつ時間あるのかな? 今度またデートしたいなって思うんだけど……」「ちなみにアタシならハルトに合わせられるからねぇ! いつ誘われても時間作るわよぉ♡」「うぐっ……。少し、考えさせて下さ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-09-07
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その6 第伍話 ご破算

52. 第伍話 ご破算  その日の夕方、俺はリビングのソファにチョンと腰を下ろし、目の前で宿題を広げる美咲に例の話を切り出した。 朝から頭をぐるぐるさせていた、とんでもない結論についてだ。 あやのさんとマキ「二人とも俺と付き合う」で決着がついた──そんな話を、半ば自分でも信じられない気持ちで打ち明けた。 美咲は一瞬、シャープペンを握る手を止めて、目を丸くした。 「ハハハハハハ!! 何それ、本気で言ってんの? お兄ちゃんはそれでいいんだ?」  美咲の笑い声が部屋に響き、俺は思わず苦笑いした。 彼女の反応は軽快で、それを見て俺はホッとしていた。美咲に引かれたら俺はちょっと悲しいから。 「まあ、俺は構わない。ありがたいくらいさ。でも、あやのさんやマキはこれでいいのかな?」  俺の言葉に、美咲は一旦ノートを閉じ、ソファの背もたれに寄りかかった。 彼女の目は興味津々で、まるでドラマの展開を聞くようなワクワク感が漂っていた。 「いーんじゃないの。日本で一夫多妻制は法律で認められてないけど、非婚の場合は違法じゃないし。みんなが幸せになるにはそれしかないじゃん」「まあなぁ」  美咲のあっけらかんとした口調に、俺の肩の力も少し抜けた。 彼女の言う通り、法律的には問題ないのかもしれない。それでも、こんな型破りな関係が本当にうまくいくのか、頭のどこかで疑問が渦巻いていた。 「ただ、マキさんは年齢的に子作りはしないつもりだと思うけど、あやのさんとの間に子が産まれた場合は未婚だと親権は母親に帰属するよ。ま、そしたらお兄ちゃんは認知だけして三人で面倒見ていけばいいんじゃないかな。その頃にはいのりちゃんも十分お手伝いできる年齢になるだろうし、私もいるし、なんとかなるとは思う」 
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-09-08
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その6 第六話 マキの料理

53. 第六話 マキの料理  私もマキも仲良く両名付き合ってもらうと決めた日。店の暖簾を仕舞うとマキと話し合いをすることになった。 「さて、契約書の内容どんな感じにしようか」「とりあえずアタシたちで考えとこうよ。決め事を作っといたほうがいいのはアタシたちの方なわけだし」「そりゃそうね。私たちは二人で一人の男を分け合うんだから」「ねえ、お腹すいてきた。何か作ってよ」「もう本日は営業時間終了でーす。キッチン使わせてあげるから自分で作って下さい」「ちぇっ。ケチ」  そう言うとマキは立ち上がり、キッチンの大きな冷蔵庫をガパッと開けた。 「冷蔵庫にある野菜やら肉やら使っていいの?」  冷蔵庫を覗き込みながらマキが聞いてくる。どうやら何か作るイメージはあるようだ。 「いいよ、どうせ明日買い物行くし、お好きにどうぞー」 「よーし、そしたらまず玉ねぎを切って……」  トントントントン   マキがリズム良く包丁を使う。意外だ。私の記憶の中では彼女はこんなに器用ではない。 「包丁の使い方慣れてるじゃん。マキ、家で料理やるようになったのね」「何歳だと思ってんのヨ! たまには作るっての」「フフ、そりゃ失敬」  するとマキがキョロキョロと辺りを見回した。何かを探しているようだ。 「何探してるの?」「んー。焼酎の空瓶がないかなーって」「『鏡水』の空瓶ならあるよ。何に使うの?」  私は焼酎の空瓶をヒョイと渡した。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-09-09
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