41. 第三話 紙パックのアイスコーヒー 「ただいまー」 ドアを開けると美咲が出迎えてくれた。どういうことだ?「おかえり~。ちょうど良かった。今から夕飯の買い物しに行くとこなの! 一緒に行こうよ」 まあ、そういうことだよな。出迎えるわけがないんだから。「重いもの持たせるつもりだろ」「正解〜。お米がもう無くってさ」「うわ。よりによって米かよー、一番重いやつじゃんか」「まあまあ、5キロのでいいから」「当たり前だろ。飲み物とか野菜は美咲が持てよ?」 「仕方ないなー。紙パックのパンプキンスープも持ってもらうつもりだったけど。ま、ちょっとだけならね〜」 そんなやり取りをしながら俺たちは近くのスーパー『クルベ』まで歩いて行った。 「で、今日も行ってたんでしょ? 例の所。どうだった? 何か進展あった?」「進展てなー。おまえ何か勘違いしてるようだけど、俺は基本的に飯と麻雀を目的として『あやの食堂』に足を運んでるんだ。進展とか、そんな恋愛シミュレーションゲームみたいな感覚じゃないんだよ。でも、そうだな。麻雀はちょっと進展したかもしんないな。俺、ちょっと難しい麻雀クイズが解けたんだ」 「へぇ~、どんなクイズなの?」「それはな……」 ────── 買い物中ずっとクイズのことばかり考えていた美咲は俺からヒントをもらったりしたが、クイズを正解した! しかも、俺が苦戦したリャンペーコーの方を先に思い付いたのだ。そのあとヒントをあげたらチャンタ三色の方も正解した。アタマの中でイメージするだけで答えが浮かぶってすごいなと驚いた。 伊達に麻雀アプリゲームで三段まで行ってないということか。あとでわかったことだが、美咲は本当に強かった。普通なら三段までは半年〜1年かけるもので、ほんの2ヶ月程度で三段
Terakhir Diperbarui : 2025-08-28 Baca selengkapnya