成田主任が萌と会う場所に指定したのは、郊外にある廃業寸前の三階建てのボロいホテルだ。萌は車を降りるやいなや、まっすぐ階段を駆け上がった。亜夕美がついてこないことに気づき、彼女は立ち止まり、顔面蒼白なまま、不安そうに言った。「あ、あなたも一緒に上がってくれませんか?一人だと怖い……」その様子は、数日前に介護施設に乗り込んできて暴れ回った時とはまるで別人のようだった。亜夕美は警戒心を抱き、車の中に座ったまま動かず、窓だけを下ろして上階を見た。「私はそんなにお人好しに見えますか?自分のことは自分で解決してください。私は映像さえ手に入れば結構ですわ」萌は窮状を露わにし、何も言わずに大股で階段を
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