All Chapters of 【R18・NTR】夏の終わりに、嘘が咲く: Chapter 21 - Chapter 30

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20話 予期せぬお泊まり会と、夜の出来事

「また行きたいな、あのカフェ」 悠真が、何気なく言うと、ひよりの声が、少しだけ真剣なトーンになった。「うん! 私も! それでね、悠真くん」 ひよりは、一度言葉を切ると、小さく息を吸い込む音がした。まるで、何かを決意したかのように。「あのね……その、また、二人で……一緒に、どこか行きたいな、って……」 ひよりの声は、少しずつ小さくなり、最後はほとんど囁き声のようになった。だが、その言葉には、今日のデートの終わりに彼女が見せた、あの小さな勇気が宿っていた。「今度は、どこ行こうか?」 ひよりが、少しだけ声を弾ませて、尋ねてきた。その言葉を聞いた瞬間、悠真の心臓は、耳元で雷鳴のように轟いた。(え!? 今度!? また二人で……デートじゃん!) 悠真の胸には、喜びが爆発したかのように広がった。ひよりからの、確かな誘い。断る理由など、どこにもない。いや、むしろ、彼が最も望んでいたことだ。電話の向こうで、ひよりが彼の返事を、息を潜めて待っているのが分かった。「っ、うん! 行こう! どこでも行こう! ひよりが行きたいところ、どこでも付き合うよ!」 悠真は、喜びのあまり、思わず大声になってしまった。彼の声が電話の向こうに届いた途端、ひよりが「やったー!」と、本当に嬉しそうに声を上げた。その無邪気な喜びの声が、悠真の心を満たしていく。「ふふ、じゃあ、今度のお店、私が見つけておくね! また電話するから!」「ああ! 楽しみにしてる!」 電話を切った後も、悠真はしばらくの間、スマートフォンを握りしめたまま、その場に呆然と寝転がっていた。ひよりが、自分から次のデートに誘ってくれた。その事実が、悠真の全身を幸福感で満たし、この夏の夜を、忘れられないものに変えていった。♢夏の夜、予感の始まり うだるような夏休みが始まった。両親から久しぶりの長期休暇で旅行に行かないかと誘われた悠真は、一瞬迷ったものの、すぐに断りの言葉を口
last updateLast Updated : 2025-10-06
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21話 裏切りの夜と、禁断の視線

♢寝室の熱、背徳の甘さ どれくらいの時間が経っただろうか。 夢と現実の狭間で、悠真の耳に、甘く、そしてどこか切なさを帯びた声が届いた。それは、ひよりの声のようでもあり、しかし、もっと別の、抗いようのない響きを含んでいるようにも感じられた。 ベッドのスプリングが微かに軋む音と、甘く、湿り気を帯びた吐息が、闇の中で確かに響いている。その嬌声は彼の鼓膜を震わせるだけでなく、胃の腑や腸の奥にまで響き、内臓を直接揺さぶるような感覚に襲われた。胃酸が逆流するような嫌悪感と、腹の底から湧き上がる熱が同時に身体を駆け巡る。 悠真は、その音の正体を確かめようと、恐る恐る目を向けようとしながらも、身体を動かすことに激しく躊躇した。全身の毛穴がざわつき、嫌な予感が皮膚の下を這い回る。理性は「見るな」と叫び、本能は「見ろ」と囁く。この矛盾した衝動が、彼の内側で激しくせめぎ合った。 しかし、その誘惑に抗うことはできなかった。悠真がゆっくりと目を開け、視線をベッドへと向けると、暗闇に慣れた瞳が、そこに広がる光景を捉えた。 煌とひよりが、抱き合っていた。 煌の大きな手が、ひよりの柔らかな腰をしっかりと抱き寄せ、二人の身体は密着している。暗がりの部屋でも、ひよりの白い肌が仄かに輝いて見えた。ひよりの白い首筋に、煌の黒い髪が触れ、顔を埋めるようにして唇が吸い付く音が、湿っぽく響いた。「んん……っ」 ひよりから漏れる甘い呻き声は、普段の彼女からは想像もつかないほど官能的で、悠真の耳を深く抉った。心臓が鉛のように重くなる。 煌の指が、ひよりのパステルピンクのショーツの中へと滑り込んでいくのが見える。ひよりの太ももが、微かに震えた。「んぅ……っ、こ、煌……そこ……だめぇ……ああっ……」くちゅっ…… 水を含んだような、ねっとりとした嬌声が部屋に響き渡る。煌の指が、ひよりの秘められた場所を優しく、そして執拗に弄っているのだろう。その度に「くちゅ、くちゅ」と湿った音が響き、ひよりの喘ぎ声はさらに甘く、高くなっていく。 その音は、まるで悠真の耳元で直接奏でられているかのようで、身体の奥底
last updateLast Updated : 2025-10-07
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22話 終わらない夜と、迎える朝の気まずさ

♢昂ぶる熱、絶頂の果てに 煌が、ゆっくりとひよりの股の間へと身体を滑らせる。ベッドが大きく軋み、シーツが擦れる音が、妙に生々しく耳に響いた。「んんぅ……っ、あ……ぁあ……っ」 ひよりの喉から、今までで一番甘く、長い喘ぎ声が漏れ出た。それは、痛みに似た快感に打ち震えているかのような、純粋な叫びだった。声の奥に、ごくわずかに「助けてほしい」と懇願するような、あるいは「後悔」に似た悲鳴が混じっているようにも聞こえたが、それはすぐに快楽の波にかき消された。 「んっ……ふっ……ひぁあっ……!」 身体が大きく震え、指先までピンと伸びた。「ひよりちゃんの中、気持ちいい!最高だな!」 煌はひよりの耳元に顔を寄せ、その鼓膜を直接揺らすように囁いた。「こんなに気持ちいいなら、もっと早く誘えばよかったな。お前って最高だよ、本当に。誰も知らない、俺だけのひよりだ」 煌の言葉が、悠真の耳に突き刺さる。ひよりの「初めて」を、煌が奪い、そしてその喜びを隠そうともしない。その事実に、悠真の精神がギシリと音を立て、内側から砕け散っていくようだった。 煌の表情には、ひよりの快感すらも支配しているかのような傲慢な余裕が浮かんでいた。悠真とは対照的に、煌の息遣いは余裕すら感じさせる。「ひよりちゃんの胸、大きくてエロいな」 煌の手が、ひよりの柔らかい胸を揉みしだく。吸い付くような肌の感触と、指の間で弾む肉の弾力が、悠真の目に焼き付く。ひよりの白い肌が赤く染まり、汗で輝いている。煌はひよりの肌に舌を這わせるようにキスを落とし、全身で彼女を貪っていた。「ん、んんっ……や、やだ……っ」 ひよりの抵抗の声は、もはや蚊の鳴くような甘い響きしか持たない。それはむしろ、更なる快感を求めているように聞こえた。悠真は、その声に隠されたひよりの葛藤を感じ取った。彼女は今、理性と本能
last updateLast Updated : 2025-10-08
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23話 壊れた告白と、冷たい返事

 その時、突然、腕を掴まれた。ひよりだった。彼女は悠真を人気のない廊下の隅へと引き寄せると、俯き加減に、消え入りそうな声で問いかけた。その腕を掴む手は、縋るように、あるいは懇願するように、微かに震えていた。「あの、昨日……起きてた……よね……?」 ひよりの顔は、昨夜の快楽に蕩けた表情とは打って変わり、耳まで真っ赤に染まっている。震える声には、罪悪感と、見られたことへの羞恥、そして悠真を失うかもしれないという恐れがにじみ出ていた。 悠真の視線は、ひよりの震える指先へと落ちる。喉の奥がカラカラに渇き、胸の奥から押し寄せる痛みに息が詰まった。 悠真は、喉の奥に込み上げる言葉を必死で飲み込んだ。どうして、今になってそんなことを聞くのか。どうして、そんな顔で俺を見るのか。昨夜の悪夢のような光景がフラッシュバックし、胸の奥から苦いものがこみ上げる。愛しいはずの彼女の言葉が、なぜか胸の奥に冷たい泥を塗りつけるようだった。過去の純粋な愛情と、目の前の「汚された」ひよりへの嫌悪感が激しく衝突する。「べ、別に……良いんじゃない。好きな者同士……なんだろ?」 震える声で、絞り出すように答えるのが精一杯だった。ひよりの瞳が大きく見開かれる。その潤んだ瞳に、希望が打ち砕かれる絶望の色が混じった。「ち、ちがうし! わたしは……悠真くんが……すき!」 ひよりの声が、廊下に小さく響き渡る。その言葉は、あまりにも遅すぎた。遅すぎた、純粋な告白。悠真の心は、激しく波立った。 昨夜、煌の腕の中で、あんなにも気持ち良さそうに喘いでいたのは誰だったのか。あの甘い吐息と、淫らな声は、一体誰に向けられていたのか。悠真の脳裏に、煌に抱かれて快楽に溺れるひよりの姿が鮮明に浮かび上がり、胸を締め付ける。「今更言われても……ムリだろ。コウとセックスを楽しんで気持ち良さそうに感じてただろ……。それに、コウのこと
last updateLast Updated : 2025-10-09
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24話 新たな光と、夕暮れ時の切ない告白

 その温かい手のひらの感触は、ただの優しさではなく、これまで積み重ねてきた時間が凝縮されたような、確かな重みがあった。その重みに、悠真の心はじんわりと温められる。理屈ではない、ただひたすらに、その温かさに縋りたかった。 まどかの沈黙は、雄弁に彼への理解と寄り添いを物語っていた。ひよりへの罪悪感がある一方で、まどかの優しさから得られる安堵感と、この状況からの救いへの密かな渇望が、彼の心の中で複雑に混じり合っていた。 ♢秘めたる想い、新たな感情の芽生え その日から、まどかは何かと理由をつけては、悠真の様子を見に家を訪れるようになった。「ねー、悠真くん。一緒に宿題やらない? 私、数学が苦手でさー」「今日、これ作ったんだけど、味見してくれない?」 その言葉はいつも、悠真を気遣う優しさに溢れていた。まどかは、ひよりの話題を出すことは決してなく、ただ悠真の隣にいて、彼の心を慰めるように、明るい話題を提供し続けた。 彼女の屈託のない笑顔と、飾らない優しさに触れるたび、悠真の心に巣食っていた暗い影が、少しずつ薄れていくのを感じた。まどかへの好意が芽生えるたび、ひよりへの裏切り行為のような罪悪感がよぎるが、それすらもまどかの優しさが包み込んでいくようだった。ひよりを失ったことへの「諦念」が、まどかの存在によって「新たな光」として受容されていく。完全にひよりを吹っ切れたわけではないが、まどかの存在は彼の暗闇に一筋の光を差し込むようだった。 ある夕暮れ時、ベランダで並んで空を眺めていた時のことだった。茜色に染まる空の下、まどかの横顔は、いつも以上に優しく見えた。悠真は、胸の奥で芽生え始めた新たな感情に戸惑いを覚えながら、尋ねた。「まどか、なんでこんなに……俺に優しくしてくれるんだ?」 まどかの肩が、ピクリと揺れた。夕日に照らされた彼女の頬が、さらに深く朱に染まっていく。視線を交わすことができずに、そっと顔を伏せた。「……今更、聞いちゃう? ど・ん・か・ん!!ばかぁ……」 その言葉には、単なる恥じらいだけでなく、「これまでずっとあなたのそばにいたのに、どうして気づかなかったの?」という、愛情と、わずかながらも積み重ねてきた時間への切なさがにじみ出ていた。今までずっと、この想いは彼女の心の奥に隠されていたのだ。その言葉と仕草が、悠真の心を大きく揺さぶった。今まで気づ
last updateLast Updated : 2025-10-10
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25話 玄関先での急接近と、熱を帯びた優しいキス

♢突然の接近、高まる熱 家に着き、玄関のドアを開けた時、まどかが突然、悠真の腕を掴んで引き留めた。「悠真くん、ちょっと待って」 振り返ると、まどかの顔が、驚くほど近くにあった。彼女の大きな瞳が、悠真の目を真っ直ぐに見つめている。その瞳の奥には、雨上がりの空のような澄んだ光と、微かな決意が宿っているように見えた。まどかの吐息が、悠真の頬にかかる。甘く、そして少しだけ熱を帯びたその息遣いに、悠真の心臓はさらに激しく打ち鳴らされた。 まどかの視線が、悠真の唇へと落ちる。悠真の喉がごくりと鳴った。彼女の顔が、ゆっくりと、しかし確実に近づいてくる。悠真は、その場から動くことができなかった。まるで、磁石に引き寄せられるかのように、まどかの唇が、悠真の唇に触れる。 それは、ごく短い、優しいキスだった。雨に濡れたまどかの唇は、ひんやりとしていながらも、内側から熱を帯びているようだった。触れ合った瞬間、悠真の全身に、甘く痺れるような感覚が駆け巡る。心臓は爆発しそうなほど高鳴り、耳の奥でドクドクという音が響き渡る。 まどかの唇が離れると、彼女の顔は真っ赤に染まり、視線を伏せた。「……ご、ごめん。その……つい」 蚊の鳴くような声で、まどかが謝る。しかし、悠真は何も言えなかった。ただ、唇に残るまどかの感触と、胸の奥で渦巻く熱い感情に、呆然と立ち尽くすしかなかった。 ♢秘められた想いの確信 その夜、悠真はなかなか眠りにつくことができなかった。まどかとのキスが、何度も脳裏に蘇る。あの柔らかい感触、甘い吐息、そして、彼女の瞳に宿っていた決意の光。それは、ひよりとの関係で傷ついた悠真の心に、新たな感情の波を押し寄せていた。 翌日、まどかから「昨日、ごめんね」とメッセージが届いた。悠真は、返信に迷った。しかし、指は自然と文字を打ち始めていた。「俺も、ごめん。でも……嬉しかった」 送信ボタンを押すと、すぐに「既読」の文字がついた。そして、すぐに返信が来る。「え……? ほんとに?」 その文字から、まどかの驚きと、そして喜びが伝わってくるようだった。悠真
last updateLast Updated : 2025-10-11
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26話 夏の終わりの公園と、まどかの真剣な告白

♢夏の終わり、そして新たな始まり 夏休みも終わりに近づき、二人の関係は急速に深まっていった。毎日顔を合わせるのが当たり前になり、他愛ない会話から、将来の夢まで、何でも話し合えるようになった。悠真の心の中にあったひよりの影は、完全に消えたわけではなかったが、まどかの明るさと優しさが、その影を少しずつ薄めていった。 ある晴れた午後、悠真とまどかは、近所の公園を散歩していた。セミの声が降り注ぐ中、二人はベンチに腰を下ろす。まどかが持ってきた冷たい麦茶を差し出すと、悠真は受け取り、一口飲んだ。「ねえ、悠真くん」 まどかが、少しはにかんだような声で悠真を呼んだ。「ん?」 悠真が顔を向けると、まどかは真っ直ぐに悠真の瞳を見つめ返した。その瞳には、今まで見たことのない、強い光が宿っていた。「私……悠真くんのことが、好きだよ」 まどかの言葉は、遮るもののない青空の下に、はっきりと響いた。悠真の心臓が、大きく跳ねる。それは、ひよりの告白とは全く違う、純粋で、温かい告白だった。悠真の胸に、喜びと、そして少しの戸惑いが混じり合った感情が広がった。 悠真は、まどかの手をそっと握り返した。彼女の柔らかな手が、悠真の指に絡みつく。「俺も……まどかのこと、好きだよ」 悠真の言葉に、まどかの顔がぱっと明るくなる。その笑顔は、夏の太陽よりも眩しく、悠真の心を温かく照らした。 ♢誓いのキス、未来へ向かう二人 まどかの瞳から、大粒の涙がこぼれ落ちた。喜びと安堵の涙が、彼女の頬を伝って流れていく。悠真は、その涙を親指でそっと拭うと、まどかの顔を両手で優しく包み込んだ。「泣くなよ、まどか」 悠真の声は、優しく、そして少し震えていた。まどかは、悠真の腕の中にすっぽりと収まり、彼の胸に顔を埋めた。悠真は、まどかの柔らかい髪に顔を埋め、深く息を吸い込んだ。彼女の甘く優しい香りが、悠真の心を安らぎで満たしていく。 しばらくそうしていた後、まどかが顔を上げた。涙で潤んだ瞳は、それでも確かな光を宿している。まどかの唇が、ゆっくりと悠真に近づく。今度は、
last updateLast Updated : 2025-10-12
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27話 午後の陽だまりと、優しく触れる頬の感触

 ある夜、悠真の部屋で、二人は並んでゲームをしていた。ゲームオーバーになってしまい、悠真が悔しそうに唸ると、まどかがくすりと笑った。「もう一回やろうよ、悠真くんならできるって!」 そう言って、まどかは悠真の肩にそっと頭を乗せた。彼女の柔らかい髪が悠真の頬をくすぐり、温かい息遣いが耳元にかかる。悠真の心臓は、トクンと跳ねた。もうすぐ触れそうな距離にあるまどかの顔に、悠真の視線は釘付けになった。彼女の瞳はゲーム画面に集中しているが、その唇は微かに弧を描いている。悠真は、まどかの温かい体温を感じながら、この穏やかな時間がずっと続けばいいと心から願った。♢自然な流れ、募る想い まどかと恋人同士になってから、二人の間には穏やかで優しい時間が流れていた。手をつないで歩く帰り道、他愛ないことで笑い合うカフェ、そして時折見せる照れた笑顔。それらは全て、悠真の心に温かい光を灯し、ひよりとの過去の痛みをゆっくりと癒していった。 ある週末、二人は悠真の部屋で過ごしていた。窓から差し込む午後の陽だまりの中、並んでソファーに座り、読みかけの漫画を共有している。時折、顔を見合わせて微笑んだり、内容について小声で話したり。特別なことは何もしていなかったが、ただ隣にいるだけで、二人の心は満たされていた。 ふと、まどかが顔を上げ、悠真の横顔をじっと見つめた。その優しい眼差しに気づき、悠真も顔を向けると、まどかは少し照れたように微笑んだ。「悠真くんの隣にいると、なんだかすごく落ち着くんだ」 まどかの小声に、悠真の胸が温かくなる。彼女の隣にいると、悠真もまた、心の奥底から安らぎを感じていた。 悠真は、そっと手を伸ばし、まどかの頬に触れた。彼女の肌は、驚くほど滑らかで温かかった。まどかは、彼の予期せぬ触れ合いに、かすかに目を丸くしたが、すぐに柔らかな笑顔を返してくれた。悠真の親指が、彼女の頬を優しく撫でる。二人の視線は、温かい午後の光の中で溶け合った。♢重なる吐息、高まる鼓動 ゆっくりと、悠真は自分の顔をまどかの顔に近づけていく。まどかは、彼の動きを拒むことなく、瞳を閉じた。二人の唇が、そっと触れ合う。それは、先日の雨の中での予期せぬキスとは違い、温かく、そしてとてもゆっくりな、確かめ合うようなキスだった。 まどかの唇の柔らかさ、ほんのり甘い吐息。悠真は、彼女の温もりを感じるたび
last updateLast Updated : 2025-10-13
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28話 背後からの侵入と、独占欲を煽る快感

「んあっ……」 まどかの肌が初めて彼の目に現れた時、悠真は息を呑んだ。午後の淡い光が、彼女の雪のように白い肌を、まるで発光しているかのように照らし出している。その肌は、触れれば溶けてしまいそうなほど柔らかく、微かな産毛さえも愛おしく感じられた。 彼は、ため息交じりに彼女の肩から鎖骨へと唇を滑らせた。温かい息が触れるたびに、まどかの肌には粟立つような鳥肌が立った。甘い香りが悠真の鼻腔をくすぐり、彼の理性を揺さぶる。まどかの首筋から肩甲骨を伝うように、悠真の舌が這っていく。かすかに汗ばんだ肌は、滑らかでありながら、ねっとりとした甘い感触を彼に伝えた。熱を帯びた二人の肌からは、甘くもどこか生々しい混じり合った香りが立ち上り、まどかの体から発せられる蜜のような匂いが、悠真の鼻腔を甘く刺激して意識を酩酊させた。「きゃ……ん……悠真くん……」 まどかの甘い喘ぎ声が、彼の耳元で震える。彼女の手は、彼の髪に絡みつき、彼の頭を彼女の体へと引き寄せた。 悠真の舌が、まどかの柔らかな乳房を舐め上げると、まどかの体が大きく震え、小さな悲鳴のような吐息が漏れた。乳首が、彼の舌の感触に反応して硬く蕾み、敏感に脈打つ。口内に広がる、まどかの肌のわずかな塩気と、甘く濃厚な香りが混じり合う。悠真は、その全てを慈しむように、ゆっくりと、しかし熱心に愛撫を続けた。 深く呼吸をするたび、まどかの髪に残るシャンプーの甘い香りと、汗によって際立つ彼女自身のフェロモンの匂いが入り混じり、抗いがたいほど魅惑的な匂いの渦が悠真を包み込んだ。 悠真は、まどかの温かい肌の感触、甘い吐息、そして彼女の甘く少し切ない喘ぎ声に、意識を奪われていくようだった。彼の指先が、まどかの太ももの内側を優しくなぞると、まどかの体が小さく跳ねた。「んっ……ふぅ……」 もう片方の手は、彼女の柔らかな臀部を包み込むように撫でる。熱を帯びた肌が、彼の掌に吸い付くようだった。 彼は、彼女の細い腰を強く抱き寄せ、自身の体
last updateLast Updated : 2025-10-14
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29話 甘い独占欲と、まどかの蕩けるような囁き

「あっ、んんっ……んあっ……あぁっ!」 深い場所を抉られるような感覚に、まどかの嬌声が漏れる。背後から自身を支える悠真の腕にも力が入る。自身が場所の奥底に突き当たるたびに、まどかの体は大きく跳ね上がり、ベッドが激しく揺れた。自身が場所の壁を擦るたびに、これまでとは異なる場所が刺激され、新たな快感がまどかの全身を駆け巡る。「ああ……ん……やめて……でも……もっと……!」 まどかの悲鳴のような叫び声が、悠真の鼓膜を震わせる。彼は、彼女の懇願を無視するように、リズムをさらに速めていく。背後から伝わる自身の熱と硬さが、まどかの理性を溶かしていく。自身の脈打つ感覚が、まどかの奥深くで共鳴し、これまで感じたことのない絶頂へと彼女を誘う。まどかの耳元で彼の荒い息遣いが直接響き、その熱気が肌を撫でるたび、彼女の鼓動がますます速まり、まるで彼と一つになるかのように重く、そして力強く脈打った。 しばらく激しい自身の動きが続いた後、悠真は再び動きを止めた。彼は、まどかの腰を掴み、今度はゆっくりと、自身を場所の中で回転させた。これまで刺激されていなかった場所が自身にマッサージされ、まどかの体には新しい波の快感が押し寄せる。「きゃ……ああ……な、に……これ……!」 まどかの声は完全に制御を失い、ただ快楽に溺れるままに自身を委ねる。悠真は、彼女の反応を感じながら、自身のリズムと角度を繊細に調整する。自身の動きのたびに、まどかの場所の内側の筋肉が脈打ち、自身を強く吸い付く。その感覚が、悠真の理性をも狂わせる。快感に蕩けたまどかの瞳は、光を吸い込んで潤み、その奥で彼の姿を捉えようと微かに震えていた。その視線が交差するたび、二人の間に一層濃い熱が生まれた。互いの肌が擦れ合うたび、汗で湿った部分が吸い付くような粘り気を感じさせ、その摩擦音は高揚した二人の呼吸音に溶け込んでいく。 そし
last updateLast Updated : 2025-10-15
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