「……ン、ギャア」桜の鳴声に反応してウトウトしていた春陽は身体を起こして桜の元へ寄った。桜を抱き上げて胸を除菌ペーパーで一拭きしてお乳をあげると待ってましたと桜は飲みはじめる。出産後一週間の入院だけで無事2人で退院できた。不慣れながらも必死に子育てをはじめたが、3時間毎に与えるお乳とオムツ交換、たまに愚図るのをあやしてと数日で子育ての大変さが身にしみた。それでもやはりこうして桜にお乳を与えている時は幸せだ。必死に飲む桜を見る目は優しく笑んでいる。満足した桜を抱えなおしポンポンと背を軽く叩いて刺激してあげると「ゲフッ」と立派なゲップをはいた。「お腹いっぱいになったからゆっくり寝んねしてね」とスヤスヤ寝息をたてるまで抱っこを続ける。静かに窓越しに敷いた布団に寝かせるとソファに戻る。「ウトウトしてたから少し昼寝でもする?」ゆり子がトレーにティーポットとカップを乗せてきた。「紅茶?」「カモミールとレモンバームのハーブティーよ」独特のスッキリした香りに貰うとこたえる。ゆり子はトレーを置くと2つのカップにハーブティーを注いでくれた。リラックス効果のあるハーブティーをゆっくり口にしていく。「寝ていると本当に天使ね」「よく寝てよく飲んで、たった1ヶ月で1キロ以上重くなるんだもん。腕とかぱんぱんになる時あるもん。凄い速さで大きくなって逞しくてすごいよね、赤ちゃんって」「小さな春陽が抱っこしているとお姉ちゃんが妹を抱っこしてあげてるみたいに見えるからねぇ、」買い物先などで背も低めで割りかし童顔の春陽がママだと言うと驚かれる事は多い。「私、ちゃんとお母さんしてるよ」そう言葉にしたけれど春陽の瞳には褒めて褒めてと甘えの感情があらわになっていた。「そうね、春陽はいいお母さんだわ」フフっと微笑みながら春陽の頭を撫でてあげる。それを気持ちよさげに受けいれながらその時間を楽しんだ。「そうだ」春陽は伝える事を思い出した。「明日は昼間に舞ちゃんと公園に散歩に行くからお昼はいらない」「明日は寒くないの?」「昼頃は風が吹かないみたいだし気温も18度位まで上がるみたいだから公園で少し散歩しようと思って」「そう、気をつけて行ってね」「うん、……それでね、おばあちゃん」「まだ何かあるの?」「私、車の免許を取ろうと思ってるの」ゆり子は目を見開いた。身
Huling Na-update : 2025-11-16 Magbasa pa