Beranda / 恋愛 / 秘密の花 / Bab 1 - Bab 10

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25 Bab

プロローグ〜幸せな日々

桜の小学校入学を前に引っ越しする事が決まり3月に入った頃からゆっくりと荷物の整理をはじめていた。そして18日の日曜日に慣れ親しんだアパートの部屋から春陽、桜、ゆり子の3人は慶司のマンションへ移り住んだ。 数日後、残してきた家具の排出を見守る為に再びアパートの部屋へ春陽だけがやってきた。テキパキと慣れた業者は2時間もかからず帰っていった。 春陽は雑巾を濡らし床を丁寧に拭いていった。ゆり子の部屋、春陽と桜の部屋、キッチン。そしてリビング。 リビングの窓辺に立つと道伝いに公園が見える。 遊具はブランコと小さな滑り台があるだけの小さな公園だった。 だがそこには樹齢がいった見事な桜の木があった。 関東地方がやっと開花宣言されたばかりの今日、この桜の木も点々と花を咲かせているだけで蕾みがほとんどだった。この桜の木を初めて観た日もこの程度の開花だったと思い出す。 それから毎年この桜の木を観てきた。人生で一番長い時間眺めた桜の木だろう。 これから頻繁に観れなくなる事が淋しく感じる。 しばしの時間、春陽はぼんやりと窓越しに桜の木を眺めていた。 まだ籍は入れていなかったが先の事を考え4月から名字は九条を名乗っていた。小学校にも事情を伝え桜も入学からの呼名を九条桜としていた。 九条の義母は急にできた6歳の孫娘を無条件で受け入れかわいがってくれたが、早くキチンと家族になりたいのだと慶司と春陽に入籍を迫った。しかし入籍の日は2人で決めていた事もあり、ならば!とその矛先を結婚式に向けたのだ。 嫁と可愛い孫娘を早く表舞台に立たせてしまおうと。 しかしどんなに早く式を挙げさせたくても式場や来賓客などなどの事もあり、何より慶司の時間を作るにはそれなりの準備が必要で。結婚式は半年も先の10月となった。 10月30日。 「ママ可愛い!」 ヘーゼル色の丸い瞳を輝かせて言う桜の方が余程可愛いと思う春陽だが「ありがとう」と娘をハグした。 「春陽も桜ちゃんも可愛いに決まっているでしょ!私が自ら選んだお揃いのドレスデザインだし、何よりも着ているのが2人なんだから!」 舞は得意そうに言う。 「今日の主役はママなんだからママが可愛いければ私はいいの!舞姉、私はもっと普通のドレスでもよかったんだよ?」 そう言う桜に春陽と舞はお互いを見合っ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-09-26
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渡辺春陽1

12月にはいっても小春日和が続いたある日の夕暮れ時、渡辺家に初の子供が産まれた。 「こんな良い日にこんな太陽みたいな子が産まれてくるなんて」 すやすやと眠る娘のぷくりと膨らんだ頬を触りながら父が言った。 「名前、少し考えたのだけど…」 ベッドに腰かけていた母はこの父も、両家の祖父母も沢山の候補を考えているコトを知っていたので控えめに言った。 「はるひ…春の陽光の陽で「春陽」なんてどう?」 ベビーベッドですやすやと眠る愛娘に両親は優しい目をむける。父もいくつかは候補を考えていたのだが、この心の暖かさを与えてくれた娘に「春陽」という名はピッタリだと思った。これから娘の日々にも春の様な暖かさが降り注ぎ続けばいいと思った。 「春陽ちゃんか、いい名前だ…」 優しく、愛おしく父が言った。 その後病室に駆けつけた両家の祖父母も春陽という名をとても気にいり快諾してくれた。 渡辺家は春陽を中心に病室で幸せなひとときを過ごした。 それなのに。 その幸せが数時間後には全て崩れてしまった。 母、香織が家族を見送って暫く経った頃、窓の外からかすかに緊急車両のサイレン音が複数きこえてきた。そちらに視線をむけると再び緊急車両が病院前を通過していった。 事故でも近くであったのかしら?香織はそう思いながら春陽の眠るベビーベッドを覗き込み愛らしい愛娘を見つめながら微笑んだ。どれだけ長い時間見つめていても飽きるコトはなかった。 「春陽ちゃん、早くお家に帰ってパパと3人で暮らしたいね。 貴女の為にベビーベッドもベビーカーも色々用意してあるの。ベビーベッドの枕元にはパパが貴女のはじめての友達になるウサギさんのぬいぐるみがいるのよ、とても楽しみでしょう?パパはきっとまた明日もすぐに会いにきてくれるよ」 今現在の幸せを噛みしめながら、更に未来の幸せを思って愛娘に語る声をドアのノック音が制止させた。 「渡辺さん…」 看護師がドアを開け入ってくる。その顔には何時もの笑顔は無く、次の言葉も出してよいのか悩んでいる様だった。 「どうかしましたか?」 「……」 「何か、ありましたか?」 看護師の態度に香織に緊張が走る。 先程きいた緊急車両のサイレン音が頭の中で響く。 これは聞いてはいけない話しだと自身の中から警告音がする。
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渡辺春陽2

学校でたった1人過ごす事になれて数年、春陽は中学3年生になっていた。教室の窓から外を眺めると落ちた枯葉が校庭の地面を風に煽られ走っていた。1カ月程前まではまだ半袖でも過ごせる日があったのに12月を間近に控えてやはり寒くなったと感じる。 あと10日程すれば自分の誕生日がやってくる。しかし春陽は自分の誕生日が好きではなかった。自分の誕生日周辺は不幸ばかり起きるから。 産まれた日は父と祖父母の死。 1歳になる時には祖父の死。 8歳の時には友達を失った。 大なり小なり、誕生日にはいい事がないのだ。 --今年も何かあるのかな?風邪ひく位ならいいけど。 誰かを、何かを失うのは嫌だと心底思う。誰かを、何かを失うならばいっそのこと自分を失ってしまえばいい。母と祖母以外に悲しむ人もいないのだから。 しかし、その大事な母と祖母を悲しませる事は自分にはできない。 だから3人で過ごす誕生日は2人の前では笑顔でいなければ、と春陽は思った。 それに近年、誕生日でもいいコトがあった。 現実の身近な人は誰も彼もシングルマザーの家庭だから、貧乏だから、笑顔も見せない無愛想なブスだからなどと散々人を傷つけてくるけれど。 数年前、祖母とみていたテレビの映像に自然と笑顔になっている自分に気づいた。それはデビューしたてのアイドルグループが出演していたバラエティ番組だった。全ファンにむける平等な笑顔やトークに癒され、その歌に元気付けられた。 それから彼等が出るテレビ番組やラジオ番組は欠かさず録画、録音して見聞きし、雑誌記事は本屋で立読みをした。今まで何かに情熱を傾ける事がなかった反動もあったのかもしれない、春陽の1人きりの推し活は熱がはいっていった。推し活が3年目を迎えようとした中学1年の時、いつか彼等のライブに行きたいと思っていた春陽はその準備としてファンクラブへ入りたいと思った。母にお願いするのは簡単な事ではあったがたった数千円が家にとってどれだけ大事か解っていた春陽は母にファンクラブの会費を誕生日プレゼントにして欲しいと頼んだのだ。 物として残らないからと最初は渋った母も春陽の必死の頼みにおれてくれた。そして祖母は少ない自分のお金から毎年発売されるアルバムを誕生日プレゼントしてくれるようになった。 今年もまた更新をしてもらい、9月に発売された
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一緒のシフト

「一緒のシフトはいるのははじめてだよね?」 事務所からでてきた斉藤は春陽の横に立った。 「斉藤慶司(さいとうけいじ)です、よろしく」 振り向いただけでは視線が斉藤のユニフォームの胸元だったため春陽は顔をあげた。 「渡辺春陽です……」 156センチしかない春陽は大体の人を上目に見ないといけないが見上げないとならず、それが春陽を萎縮させる。 --お客さんはいないし、売場の手直しでも行ってようかな。 横に年の近い人間が立つのは居心地が悪かった。 あの日以来、春陽は自分から誰かの近くによる事がなかった。不運にも春陽と組んでしまったりグリープが同じになったり、たまたま隣に並んでしまう事があると女子ならば眉間を寄せ嫌な顔をするが春陽の存在を無視した。男子ならば吐く真似をしたり悪口を言ったりした。 自分の近くに普通の他人は来たがらないと春陽は認識していたので斉藤が普通に真横に立った事が対処できず自分から離れようとした。 「渡辺さんは高校生だよね?」 更に話しかけられて春陽ば内心ビクリとした。 「はい……」 「何年?」 会話が続く。 「……1年です……」 「まだ1年?若いなぁ。俺は大学2年、この隣駅近くにある大学に通ってるんだ」 「はぁ……」 「渡辺さんはどこの高校?」 --質問、続くの? そう思うが他人をあえて不愉快にさせたくは無い。 「新島商業です」 隠すほどでもないため答える。 「商業高校なら検定とかあるし高校は部活もあるし、忙しいでしょ。バイトもけっこう入っているみたいだし、大変じゃない?」 「……」 「あれ?俺変なコトきいた?」 「あ、大丈夫です……。私、部活には入っていないので……」 「新島商業って有名な部多いよね、公立だけど野球は甲子園いっていたりバスケやバレーも強かったよね?」 春陽の通う県立新島商業高校は文武において公立では有名な学校だった。野球部は過去数回甲子園出場、プロ選手も出している。バスケ部やバレー部も県代表になったことがある。他にも柔道部や弓道部なども強豪とされている。文に関しても高校数学オリンピック出場や高校生クイズ大会上位進出など有名であった。 「バイトは、うちシングルマザーなので……」 他人の家庭の生活苦など話をやめるだろうと春
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鑑賞

「おはよう」 斉藤が事務所に入ってきた春陽をみて挨拶をした。 「あ、おはようございます」 ぺこりと頭を下げて春陽は斉藤に挨拶を返した。 土曜日の朝6時になる頃。 外はまだ薄暗い。 「今日は何時まで?」 「13時までです」 シフトをはじめて一緒に入った日から1ヶ月程経ち、斉藤との挨拶や少しの会話は春陽も慣れてきた。 「明日は?仕事?」 「いえ、明日はお休みです」 3月に入ってから卒業旅行でお金が欲しいからと高校3年生のアルバイトが余分にシフトに入った為春陽の休みが普段より少し多くなっていた。店長は悪いね、と頭を下げたが春陽は別に気にしなかった。 あれから斉藤が映画に興味をもってもらおうと春陽に数枚映画DVDを貸してくれていたのでそれらを観る時間にあてられていたのだ。 斉藤が面白いよと貸してくれる映画は洋画邦画問わず様々なジャンルだったがどれも春陽も気に入った。 映画は高いから観に行くこともなかったし、TV放送の映画すら観なかったのでここまで映画を楽しめる様になり斉藤には感謝している。 「明日の午後駅前のミニシアターで幾つかのサークルと合同で短編映画の上映をするんだけど、観てみない?誰か誘うならその分のチケットも渡すけど」 バイトと学校以外ほとんど家を出ることのない生活をおくる春陽には誘う相手、すなわち友達などいなかった。 「あ、興味なかったかな?」 こたえに困っていた春陽に斉藤がハハ……っと申し訳なさそうに苦笑いして言った。 「あ、違います!興味は凄くあります!」 凄く!でもないかもしれないが……、とも思ったが春陽は斉藤の申し訳なさそうな顔に慌てて否定した。 「行く友達、いなくて……」 「……」 「私1人で……」 誘える友達すらいないなんて変に思われてしまうだろうな、と恥ずかしいのか惨めなのか複雑に春陽の心が軋んだ。 「映画鑑賞なんて1人でも複数人でいってもかわらないよ、真っ暗な中で黙ってスクリーン観るだけなんだから」 斉藤の受け流しにホッとする。 「そうですね、なら私1人分をいただけますか?」 斉藤は自分のバッグからチケットをとりだし春陽に差し出した。春陽はそれを受けとり失くさないよう大切にサイフの長札入れにしまいこんだ。 --一緒に行くわけでもないけ
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公園の桜

「悪い、俺一度抜けて彼女を家まで送ってくる」 斉藤は仲間の元に戻りそう言った。 「彼女?」 「え、マジ?」 仲間は興味深かけにきいてきたが斉藤は違うとこたえた。 「バイト仲間の子、まだ高校生だよ。映画に興味もって欲しくて今日のチケットあげたの俺だから安全に送り届けないとだろ」 「へぇ」 「じゃあ1時間位でもどるから」 仲間にはそれだけ言って春陽の元へ駆け寄る。 困った様に待つ春陽はどこか小動物のようだった。 小さな背格好のせいなのか、周囲に怯えた様な態度のせいなのか。 斉藤は他意もなくかわいいと感じた。 「お待たせ、行こう」 ためらいがちで動かない春陽の手をとり歩きはじめる。 その手にビクッとなった春陽だが素直に斉藤の背後を歩いてついていく。 「アパートがこのすぐ近くだから一回寄って車で送って行くね」 わざわざ車をとりにいき送ってもらうなど迷惑だろうとわかっていたが繋がった手を春陽は離せなかった。 だから。 「ありがとうございます」 と、返した。 ミニシアターをでて商店街の奥に少し入りこむと小さな公園があった。ブランコと滑り台しか遊具はなく、あとはベンチが1つと立派な桜の木が一本だけ立つ。 その公園の横で斉藤は指を指した。 「あのアパートだから」 公園の真向かいにアパートが2つ並んで建っていた。 アパートの窓は東南にある公園側に向いており、この桜の木が満開になった時にはこのアパートの部屋から絶景が見れるのだろうと春陽は少しうらやましくなった。 「桜、好きなの?」 数度桜の木を見上げる春陽に斉藤はきいた。 --好き? 桜の開花宣言をきいても、満開になっても桜の花を綺麗だと感じても心をときめかすこともなかった。実際に花見をほとんどした事が無かった。 ならば何故今年は昼通った公園でも今もこんなに心惹かれるのだろうか? 桃色の花があんなに心に残るのか? 春陽自身わからなかった。 「わかりません、ただ……」 ただ。 「今年の桜は綺麗だな、と」 春陽の答えに斉藤は笑った。 「まだ数輪しか咲いてないよ?」 「そうですね」 春陽はもう一度桜の木を見上げた。 見上げる春陽の瞳に斉藤はクスリと笑みながら。 「満開になったらまた
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はじめての友達

大塚舞(おおつかまい)は自分が変わっていると自覚している。だから自分が友達付き合いが非常にヘタなことも自覚していた。 明るく大雑把で見た目はまぁまぁな美人、くるもの拒まずの気質から人は多く寄ってきた。 しかし集団で同じでないと駄目、ノーも言えない女子のグループ行動が大嫌いだった。 高校2年生に進級するとクラス替えがおこなわれた。 この機会に1年時の縁は綺麗にリセットして新たな友達を探すことにしていたのだが休み時間の教室は自分のようなタイプの女子に数人の女子が集まった光景ばかり、現在自分の周りにも呼んでもいないのに3人程が集まって話をはじめていた。 彼女達の話題は限定で復活したらしい男性アイドルの話で舞はまったく興味がなかった。好きなメイクや服の話も女優やアイドルの真似ばかりの話でイライラした。 素材がまったく違うのに流行でしか服もメイクも選べないなんて! --つまらない!誰か私と友達なれる子いないの⁈ キョロキョロと教室を見回す。 ピタリと左後方の奥で目を止めた。 --彼女は…… 窓際最後列の席に座りのんびりと外を眺めている姿があった。 ふわっとウェーブのかかったダークブラウンの髪が肩にかかる毛先で跳ねている。かおの輪郭は丸みがありバランスのよい丸い目が可愛らしい。 --誰だっけ? クラス替えの後に初見の人もいるからと全員の自己紹介を1時間かけておこなわれたのだが、舞の記憶に彼女はまったく残っていなかった。 「舞、どうしたの?」 舞の様子に気づいた1人がたずねた。 「あの隅の子、誰だっけ?」 3人は舞と同じ方向に顔を向ける。 「あぁ、渡辺さん?渡辺春陽さん」 「知ってるの?」 1人が名前を教えてくれた。 「小学校も中学校も一緒だったけどクラスが同じになったのは今回がはじめてだよ。昔からいつも1人でいるイメージしかないけど」 「ふーん、そうなんだ……」 彼女の雰囲気は柔らかそうで気持ち良さそうだけど。 昔からいつも1人だとは。付き合い辛い子なのかな? 自分で試してみればいいか。大事なのは自分が友達でいられる子を見つけることだから、そう考えて舞は次の休み時間を待つことにした。 しかし運悪いのか次の休み時間は授業準備の手伝いを言われていたらしい春陽が早々に消え、両手に
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エアネスト

ウィルモット店内。 「準備はいいか?」 映像配信用に集めたわずかなスタッフとコンパクトな FDR-AX45カメラを構えた慶司、そして端に立つ誠と廉に見守られ12時までのカウントダウンにはいった。 「5.4.3.……」 「さて、ちょうど12時ですね!」 「配信をみてくれているファンの皆様、1年ぶりです!」 「エアネストのHIROです」 「YUZUです!」 「TANIです!」 アイドルらしく明るく、元気で爽やかに。3人は挨拶した。 「今日発売のスーリール、聴いてくれたかな?」 「笑顔がテーマの楽曲でオレとHIROのツインボーカルになっているんだけど……」 「ボクのラップ箇所が無いんだよ!何で⁉︎」 「なぁ、3人メインの楽曲だと思ってたらYUZUがハブられてたんだよな」 「あ、HIRO酷い!」 そんな感じで配信は進行していく。 出だしから接続者数は相当な数になっていた。 エアネストはTANI、KEI、YUZU、HIRO、MAKIの同級生5人が中学2年生の4月にデビューしたアイドルグループだった。アイドルグループの数が増え競争は激しかったが一定数のファンを獲得しテレビにもレギュラーででれるグループには成長した。 しかしある事情でメインボーカルのKEIが芸能活動できなくなる事になった。メンバーとずっとマネージャーとして5人を支えてきた兄的存在の誠は真剣に話し合いをして5年で活動を終える事を決めた。 MAKIも芸能活動を引退し趣味だった料理を勉強する為1年イタリアへ留学を決めた。 TANIは谷直樹として俳優業に舵を切り、サラサラな黒髪、シャープなアーモンドアイには艶のある黒い瞳、唇は薄めで東洋美男子を絵にしたような見た目からモデルとしても活躍していた。HIROも俳優として活動をはじめていた。つり目気味の丸みをおびた瞳は明るいブラウンで少しくせ毛のブラウンの髪と合わせて「茶トラ」と呼ばれ人気を得ていた。茶トラのニックネームは自らのインスタにあげた飼い猫、茶トラのチャーとのツーショットが「似てる!」とバズった為でもあった。YUZUに関しては元々の明るさとトークのうまさでタレントとしてバラエティ番組に多く出演していた。タレ目気味のクリッとした瞳もサラっと揺れる柔らかいライトブラウンの髪も「あざと可
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-09-26
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慶司の作品

「冬休みほとんどがバイトってどういうこと!叔父さんは春陽を過労死させる気なの⁈」舞はとても怒っていた。「クリスマスはせめてランチに行って!初詣には2人で行って!イベント位は最低一緒にいたかったのに!」2学期最終日。ほとんど宿題もない冬休みには春陽と出かける気満々の舞だったのだ。「年末年始は人がいなくなるから前から頼まれていたんだ……ごめんね」普段平日シフトに入っている主婦の人達は年末年始ほとんどが休みになる為学生バイトの稼ぎ時でもあるのだ。店長から打診された時点で春陽は快諾してしまっていた。「でも毎日はシフトに入れないから週2では休めるから、舞ちゃんさえよければ一緒に映画でも観に行こう?」「映画?」「うん」斉藤が貸してくれた映画に何本かあったある女優の作品シリーズ最新作が今やっていることを知り映画館で観たいと思っていたのだ。1人で行くつもりだったがたまには自分から舞を誘ってみてもいいのかもしれない。「一緒に?」「観たい映画、舞ちゃんも一緒に行ってくれたら嬉しいかな」「行く!」舞は嬉々と即答した。「いつにする⁈」24日、25日のクリスマスはチキンやケーキの予約もあり昼勤夕勤続けて頑張った。そんな春陽に翌日、翌々日の2日間休みを入れてくれていた。春陽は普段学校へ登校する時間に家を出て花塚公園のバス停からバスに乗る。花塚駅南口の手前バス停でそのバスに舞が乗った。「舞ちゃんおはよう」白いVネックセーターに黒のワイドパンツ、スニーカー。上着には黒のボアフリースを羽織っている姿に春陽は見惚れてしまう。--美人は何を着ても美人だ!「舞ちゃん綺麗」隣に座った舞にポツリと春陽がこぼす。舞は頬を少し赤らめてにっこりと笑った。「ありがとう」舞から見たら春陽の方がとても可愛いくて今すぐにでもハグしたくなる。2人がバスに揺られながらおしゃべりに花を咲かせていたらあっという間に目的地の商業モールに着いてしまった。この地域では1番大きなモールでシネマコンプレックスが入っている。早々チケット、ドリンクとポップコーンを購入し会場時間すぐに席に着いた。「春陽のポップコーンもくれる?」「いいよ」春陽は自分が買った塩バター味のポップコーンを舞との席の間にあるホルダートレー上に置いた。「私のも食べてね」舞はキャラメル味を買っていた。数個手にとり
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-10-17
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好き

流れる涙が止まらないので一旦外に出ようと舞が言った。人のいない場所へ行こうと春陽が思い出したのはすぐ近くにある公園だった。「大丈夫?」ベンチに2人で座ると心配した舞が聞いた。映画会のチケットを今年は2枚もらい舞を誘った。開映して10分の短編が続いた後に上映したのが慶司の作品だった。真っ暗な画面から聴こえる声援の後に映し出された一面のペンライトの海。鳴り出しす音楽。声援が悲鳴に変わるとするとステージ上の階段に5人のシルエットが映し出される。この映像を、声援悲鳴を、音を。春陽はよく知っている。それは春陽がDVDで何度も観たエアネストの初ドーム公演だった。そして感動が身体を停止させ涙が流れ出るのだ。やはりこの上映でも春陽は不思議な感動に涙を流した。その後の映像はエアネストの復活ドキュメントとなっていたが最後、復活ライブとなるドーム公園が始まる円陣の輪は3人ではなく5人になっていた。5人の重なる手の先に歓声が聴こえ終映、春陽はボロボロと涙を流していた。「もう大丈夫……心配させちゃってゴメンね」ハァと一度息を吐き出して空を見上げる。今年の開花が早かったせいか公園の半分を占める桜は既に7分咲きとなっている。「桜、綺麗だね」「急遽の花見になったね」舞も桜を見上げて言った。暫くの間2人は桜を眺めて過ごした。「春陽がエアネストのファンだってきいてたけどまさかあんなに号泣きしちゃうとは思わなかったわ」舞の言葉に春陽は苦笑いする。「エアネストはね、全てにおいて私の支えだったから……」「すべて?」「うん」約1年、舞は春陽にとって唯一無二の友達になってくれた。性格も見ためもまったく真逆に近い舞が今ではどんなに支えになっているか、春陽は自分の嫌な部分も知って欲しくて口を開いた。「私の産まれた日はね私のお父さんと祖父母の命日なの。産まれた私に会いに来てくれたから帰り道に事故で亡くなったの……1才の誕生日の時はお母さんの方の祖父が私へのプレゼントを買うために出かけて事故で亡くなった。おばあちゃんもその時一緒で怪我したらいしし。私のせいでお母さんもおばあちゃんも家族を失くした。それなのに2人は私に優しくて、心配をしてくれた。……だから私、何も知らないで2人に甘えてたの。周りも普通だと思ってたの。友達は友達で、周りの大人達は友達と同じように私に接してく
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-10-20
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