Semua Bab ひらめき探偵エリカは毎日が新鮮: Bab 31 - Bab 40

57 Bab

日記30 水族館の謎(解決)

「ライトの種類が違うからだよ!」「ライトの……種類?」 藤田さんが首を傾げると、エリカは説明を始めた。「メインのプールは LED に変わってるけど、練習用のプールはハロゲンライトのままですよね?」エリカが天井を指差して、藤田さんはそれにつられ、天井を見上げる。「……ええ、そうね」 エリカは立ち上がり、二つのプールの天井を見比べる。「LEDって、光が白くて強いんだ。真下に向けて光を当てると、水面で反射が強くなって“鏡みたい”になるの」 対して、練習用プールの光は柔らかく広がっていた。「でも、ハロゲンライトは暖色で光が広がる。だから、水がちゃんと“水の色”に見える」 藤田さんが小さく呟く。「……だから水面の青さが違って見えたのね」「そう。水質は同じでも、光が違えば、水の見え方が変わるの」 俺はスマホの画面を操作しながら、エリカから引き継ぐ形で説明する。「イルカたちは、俺たちより“視力がいい”。しかも、水中で光の反射や影にとても敏感。つまり……メインプールのLEDが眩しすぎて、イルカが上を見られなかったってことか」「その通り!」 エリカが指を鳴らした。「ジャンプもバブルリングも、イルカが上を見る行動なんだよ。でも、LEDの強い白い光が水面で跳ね返って、イルカには“何が映っているのか判断できない世界”になっていたの」 円さんが息を呑んだ。「……だから、ジャンプする寸前で止まったり、位置がズレたりしたのね」「あの子たち、本当はやりたかったんだ。でも、“上が眩しくて見えなかった”。それだけ」 エリカの言葉は、決して責めていなかった。 ただ、イルカの気持ちを代弁するような優しさに満ちていた。 藤田さんは唇を噛み、震える声で言った。「……気づいてあげられなかった」「違うよ、藤田さん」
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-22
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日記31 新しい依頼①

イルカたちの様子がおかしかった原因を突き止めたあと、円さんから「少し待っていて」と言われ、俺とエリカはイルカショーのプールを泳ぐイルカたちを観客席から眺めていた。 「早く、安心できるおうちに戻るといいね」 「そうだな」 エリカが少し前のめりになりながらつぶやいたその一言。 そのとき彼女がどんな表情をしていたのか、横顔しか見えず、俺にはよく分からなかった。 エリカは、お母さんを悲惨な事故で亡くしてしばらくしてから、うちで暮らすようになった。 皮肉にも、最愛の人との思い出が詰まった家は、彼女にとって“安心できる場所”ではなくなってしまった。 記憶リセットのこともあり、皆で相談した結果――俺がそばで見守れる環境に身を置くのがベストだという結論になった。 エリカ自身もそれを望んだし、俺もそうするべきだと思った。 彼女が心の底から安心していられる場所を作りたい。そのためにも、今の 「事故の光景は忘れているが、お母さんが亡くなった事実だけは覚えている」 という状態を維持したまま、記憶リセットの問題を解決する。 都合がいいのは分かっている。それでも――。 「直央くん、どうしたの? 怖い顔して」 エリカの声にハッとして顔を上げる。 気づけばすぐ目の前に彼女がいて、心配そうにこちらを覗き込んでいた。 「いや、なんでもない」 「そっか……」 そう言ってエリカは俺の隣に座り直す。 なにも言わず、ただ隣に来るだけ。だけど、さっきよりも距離が近い気がした。 「お待たせ、二人とも……あら〜? もしかしてお邪魔だったかしら? 悪いわねぇ〜」 ちょうどそのとき、水族館の職員服に着替えた円さんがやってきた。 俺たちの雰囲気を誤解したのか、ニヤニヤしながら悪びれる様子もなく謝ってくる。 「円おばさん、そんなことないよ! 気にしないで」 「こら〜、誰がおばさんですって?」 「あ、あふぁふぁるひゃら、ふぉっへはやへて〜」 自分から悪ノリしたくせに“おばさん”と言われてエリカの頬をむにっと引っ張る円さん。 楽しそうに笑うエリカを見て、張りつめていた俺の表情も自然とほぐれていった。 「円さん、それより俺たちに、まだ何か話があるんじゃないですか?」 さっき待つように言われた理由を尋ねると、円さんはエリカの頬を離し、真
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-23
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日記32 新しい依頼②

イルカの不調の原因を突き止めた俺たちは、水族館の一階にあるレストランへと向かった。 そのレストランは、ショーで使われたプールと隣接していて、大きなガラス越しにイルカたちが泳ぐ姿を間近に見ることができる。時間はまだ昼前で、店内は思ったより空いていた。おかげで、俺とエリカはガラスのすぐそば、特等席に座ることができた。 「直央くん!見て見てっ、イルカさんがめっちゃ近いよ!かわいい~~っ!」 エリカが、身を乗り出すようにしてガラスに顔を近づける。その瞳はキラキラと輝いていて、まるで本当に子どもみたいに無邪気だった。 その笑顔に、つられて俺まで笑ってしまう。 ――そのとき。 「……あれ?海堂先輩?」 不意にかけられた声に、俺たちは顔を上げた。 立っていたのは、「教科書の謎」を通して、想いを寄せていた日向くんと無事付き合うことができた蒼井さんだった。 昨日会ったばかりの彼女が、今日は私服姿で、友達らしき女の子と一緒にこちらを見ていた。 円さんに出会ったことに続いて、こんな偶然が二度もあるとは。 「あ、えっと……」 エリカが、ちょっと戸惑った表情で視線を泳がせる。 そうだった。円さんのときとは違い、エリカは目の前の相手が誰かが分からず、蒼井さんのことは初対面のようなものだ。 安直だった。休みの日だから大丈夫だろうと人物図鑑を読まなくていいと言ってしまった俺の落ち度だ。 だが、今その事で反省会をしても仕方がない、今は俺がフォローをすることが優先だ。 「蒼井千紘さん、偶然だね。昨日の”ファミレス”での”教科書の謎”で会ったばかりだね。”付き合い出したサッカー部の日向くん”は今日は一緒じゃないんだね? それに……そっちの子は初めましてだよね? 名前、聞いてもいい?」 エリカが日記か
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-25
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日記33 新しい依頼③

「う、嬉しい……!エリカ先輩、やっぱ優しくて可愛いし、ずっと仲良くなりたいって思ってたんです……!」 その気持ちが本物だって、言葉の熱から伝わってきた。 少しだけ遠慮がちにしていた蒼井さんにも、エリカはにこっと微笑みながら言う。 「ねっ、千紘ちゃんも、“エリカちゃん”って呼んで?」 「エ、エリカちゃん……」 頬を赤らめながらも、そう呼ぶ蒼井さん。 「うんっ、千紘ちゃん!」 嬉しそうに返すエリカの笑顔に、ふたりともつられて笑った。 ――そんな三人のやり取りを見て、微笑ましい気持ちになった。 「ねぇ、せっかくだし――二人とも、一緒にお昼どう?」 エリカが屈託のない笑顔でそう言った瞬間、蒼井さんと花守さんはぴくりと反応した。視線は、なぜか俺に向けられる。 「でも……二人って、今デート中ですよね?」 「いや〜、さすがにラブラブカップルの間に割り込む勇気はないですよ~?」 そんなふうに言いながらも、どこか探るような視線を向けてくる二人。俺は苦笑しながら答えた。 「大丈夫だ。エリカも話したがってるし、二人さえよければ、ぜひ。……それに、まだ付き合ってないから」 その瞬間だった。 「「まだ……付き合ってない?」」 二人の声が、まるでハモったみたいに重なる。 蒼井さんは一瞬、目を見開いて、ぽっと頬を染めた。 花守さんにいたっては、口元を押さえながらニヤニヤが止まらない様子。 ……ん? なんだその反応? 俺は一拍置いて、自分の発言を思い出す。 ――まだ付き合ってない しまった……そ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-26
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日記34 新しい依頼④

 エリカが俺の隣に座り直し、対面に蒼井さんと花守さんが座る。 メニューを開いたエリカは、ページをめくるたびに「わあっ」「これ可愛い!」と、いちいち感想を漏らしている。「直央くん、見て見て!この“ちびイルカハンバーグプレート”って、ハンバーグがイルカの形してるよ?しかも海藻サラダと星型コロッケ付き!」「子ども向けメニューだろ? 一応、キッズって書いてあるし」「えーでも、キッズ“以下”じゃないよ、私!キッズ“以上”だから頼めるよねっ?」 どういう理屈だよと思いながらも、楽しそうなその顔を見ていたら、つい「まあ……いいんじゃない」と答えてしまっていた。 満面の笑みを浮かべて、エリカは再びメニューに視線を落とす。「でも、このサーモンとアボカドの冷製パスタもすごく綺麗……!なんか、水槽の中の色に似てない? こう、ひんやり涼しくて、ちょっと神秘的な感じ? うぅー……どうしよう、決められないよ……。ねえ直央くん、私がどっちを頼んだら“今日のエリカ”っぽいと思う?」「“今日のエリカ”って……」 悩みながらも笑ってしまう。毎日が“新鮮”な彼女にとって、“今日の自分”という感覚は、俺よりずっと大事なのかもしれない。「……そうだな、イルカハンバーグかな。今日のエリカは、水族館をすごく楽しんでるからな」 そう言うと、エリカはぱっと顔を明るくして、メニューを閉じた。「じゃあ、イルカハンバーグに決定っ♪」「もう決まってたんじゃないのか、それ……」 笑いながら、俺も自分のメニューに目を落とした。 しばらくして、全員が注文を決めオーダーを済ませる。 料理を待つあいだ、テーブルの上では、のんびりとした会話が続いていた。「へ〜、それで二人は付き合うことになったんですね〜。やるじゃん、千紘〜!」 ニヤニヤしながら花守さんが蒼井さんの肩を小突く。軽いノリの中にも、親しさがにじんでいる。「最初に告白されて『ごめん』って言ったあと、めっちゃ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-27
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日記35 依頼の承諾と言葉の意味

「──思い出を、解明してほしいんです」 けして大きな声ではなかった。でも、その中にある決意ははっきりと感じられた。「うちのおじいちゃん、けっこう年なんですけど……最近、物忘れがすごくて。前までは昔のことだけはよく覚えてたのに、それすら少しずつ、薄れていってて」 そこで、花守さんは一度言葉を切った。伏し目がちに、机の上の自分の指先を見つめるように。「……この前も言ってたんです。『あれは、なんじゃったかのう』って。ぽつんと、寂しそうな顔で……」 エリカは、黙って彼女の言葉に耳を傾けていた。まるで、自分のことのように、真剣に。「父や母も心当たりがないみたいで。でも、おじいちゃんにとっては、きっとすごく大事な記憶なんです。どうしても、それが何だったのかを知りたくて……知って、教えてあげたくて」 そう言って、花守さんは深く頭を下げた。「お願いします。どうか、おじいちゃんの思い出を──取り戻してあげてください」 ……家族にすら分からないことを、他人の俺たちが解き明かせるのか。 それは、決して簡単な依頼じゃない。 だが──「わかった。任せて」 エリカの声が、ふわりと場の空気を変えた。「思い出を忘れてしまうのは、とても寂しいことだから。おじいちゃんの心の中にある、その大切な何か。私たちがちゃんと、見つけ出してみせるよ」 その声は、いつもの元気いっぱいな調子じゃなかった。 やわらかくて、優しくて。まるで、聖母のような微笑みと──人魚が波間で歌うような、どこか切ないほど綺麗な声だった。 ※※※ 次の土曜日に改めて話をする約束をしてから、蒼井さんと花守さんと別れたあと、俺とエリカは港沿いの遊歩道を歩いていた。 昨日の夕方と同じ場所――だけど、同じじゃない。午後の陽射しは斜めに傾き始め、海面がオレンジと水色を混ぜたみたいにゆらゆら光っている。「エリカ」「ん、なに?」
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-29
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日記36 エリカの見ている景色

※人物図鑑について! ナンバー000の人たちは、記憶リセットのこと知ってるから安心してね! 何かとフォローしてくれるから、頼っても大丈夫! でも、記憶リセット前から付き合いのある皆は、私が自分達のことはちゃんと分かっていると思っているだろうから、私が判別難しいってのは悟らせたらダメだよ! よろしくね今日の私! 《エリカの人物図鑑ファイル No.000-A》 ■名前: 雨宮直央(あまみや・なお) ■学年:高校一年生→高校二年生 ■年齢:16歳→17歳 ――《中略》―― 《エリカの人物図鑑ファイル No.000-B》 ■名前: 伊吹茉莉花(いぶき・まりか) ■学年:高校一年生→高校二年生 ■年齢:16歳→17歳 ①特徴(見た目の変化ログ) 高1・4月 入学式:黒髪セミロング(前髪あり) 5月 体育祭前に髪を耳下までカット 6月 梅雨で全体的にふくらみがち→ピンとゴムでまとめるように 7月 日焼けで急に肌トーン2段階ダウン/腕に「バスケ焼け」くっきり ――《省略》―― 高2・4月 ポニーテール定着/「やっぱこれが落ち着く」らしい。 171.2cm到達!本人はめっちゃ嬉しそう(バスケ部歴代最長身らしい) 備考: 髪型の変化はあれど、顔や身長に大きな変化無し。記録あれば判別容易 《エリカの人物図鑑ファイル No.000-C》 ■名前: 三条真司(さんじょう・しんじ) ■学年:高校一年生→高校二年生 ■年齢:16歳→17歳 ①特徴(見た目の変化ログ) 高1・4月 顔は幼いけど
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-30
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日記37  思い出の謎①

一週間後の土曜日。花守さんとの約束の当日。 俺とエリカは、炎天下の中を二十分ほど歩いて、ようやく花守さんの家にたどり着いた。 花守さんの家の裏には、小さな川が涼しげな音を奏でながら流れていたけど、ちっとも涼しくなかった。 「あつ〜い、倒れる〜」 エリカが空を見上げて、ぐだーっとした声をあげる。その仕草があまりにも無防備で、思わず笑いそうになった。 その笑顔が、いつもよりも眩しく見えたのは……たぶん、夏のせいだ。 太陽に照らされた金髪が、汗で頬にふわりと貼りついている。青いTシャツの背中には、うっすらと汗のにじんだ跡。ぴたりと肌に吸い付き、柔らかなラインが浮かび上がる。 火照った頬に、ほんのり赤く染まった耳。まるで湯上がりみたいで――どこか、妙に色っぽい。 「はぁ〜……麦茶……冷たいやつ、バケツで飲みたい……」 Tシャツの襟元からちらりとのぞく鎖骨のライン。その上を、ひと粒の汗がつーっと滑り落ちていった。 ついつい見とれていた俺に気づいたのか、エリカが不思議そうに首を傾げた。 「ん? どうしたの、直央くん?」 「……いや、なんでもない」 この暑さ、絶対気温だけのせいじゃない。 「それにしてもホントに暑いよね。梅雨が明けるの、今年めちゃくちゃ早かったし、もう夏本番だよ」 「そうだな、早く涼しいとこ入れてもらおう」 エリカが玄関のチャイムを押すと、すぐに花守さんが明るい
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-02
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日記38 思い出の謎②

「それじゃあ、早速なんだけど……おじいさんに話を聞いてもいいか?」 俺が尋ねると、花守さんは小さく頷いて返してくる。「はい、お願いします。ただ……ちょっと物忘れがあって、耳も少し遠いんです。ゆっくり話してあげてください」 その言葉を受けて、すかさず横から声が飛んだ。「直央くん、私が話してもいい?」 エリカだった。どこか神妙な顔つきで、だけど柔らかな口調で僕を見上げてくる。 俺は黙って頷いた。 するとエリカは、窓辺に座ったまま外を眺めているおじいさんのもとへ、そっと近づいていった。そして、隣にちょこんと座る。「こんにちは。……少しだけ、お話してもいいですか?」 その声は、やわらかくて、包み込むような声音だった。 おじいさんはゆっくりとエリカの方へ顔を向ける。「……はて、どちらさんかな?」「海堂エリカといいます。おじいちゃんの思い出を……一緒に、探しに来たんです」「ふむ、そうかい。お嬢ちゃんが……?」「はい。だから、そのときのこと……詳しく教えてもらえませんか?」 エリカが微笑みながらそう促すと、おじいさんはしばらく目を細めてから、ぽつりぽつりと話し出した。「あれはの……ふたりきりの時間じゃった。誰にも邪魔されん、静かな夜でのう……」 懐かしむように、ゆっくりと語られていく記憶のかけら。「空には、たくさんの光があってのう……それが、わしらをやさしく照らしておった……。そして水面には、ぽつんと灯った小さな明かりが、ゆるゆると流れていって……」 その語り口は、まるで夢をなぞるようだった。「……あれは、まるで天の川にのぼっていく光のようじゃった。小さな舟が、空へ還っていくみたいでのう……じゃが、それが何だったかが……うまく思い出せんのじゃ……」 言葉が途切れたあと、おじいさんは視線を落とし、少しだけ寂しげな表情を浮かべた。 エリカはそんな
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-03
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日記39 思い出の謎③

「おじいちゃんが、大変失礼しましたっ!」 花守さんが、畳の上で正座しながら、ぴしっと頭を下げる。まるで謝罪会見のワンシーンだ。「う、ううん、大丈夫だから!ちょっと、びっくりしただけだし!」 エリカはさっきまで軽くパニック状態だったけど、おじいさんがふたりに引き離されると、ようやくいつもの調子を取り戻したらしい。「じゃあ、さっそくだけど……おじいさんの話から謎を解いていこうか」 俺が切り出すと、待ってましたとばかりに、「もうわかったよ!それって――おばあちゃんとデートで花火大会に行ってたってことだよ!」 ぱちん、と指を鳴らして、エリカが自信満々に言い放つ。「……え?」 俺と花守さんは揃ってぽかんと顔を上げる。「どうして、そう思ったんだ?」「ひらめいたのっ☆」 いや、これで「解決!」というわけにはいかない。ひらめきの中身を、順番に紐解いていかなくてはならない。「……ふたりでデートしていたっていうのは、まあ、確かにわかるが」 俺が言うと、花守さんがぽつりと口を開いた。「……ふたりきりの時間じゃった。誰にも邪魔されん、静かな夜って……ですよね?」「ああ、それそれ。それがヒントになってるはずだ」 俺はうなずきながら、さっきのおじいさんの話を思い出そうとするが、メモをとっていなかったから少し記憶があいまいだ。「エリカ、さっきの話を紙にまとめてくれるか?」「はーい」 快く答えると、エリカはさらさらと紙にメモを走らせた。――空には、たくさんの光――――水面には、ぽつんと灯った小さな明かりが、ゆるゆると流れていって――「……前半の“空にはたくさんの光があって”ってとこは、まあ、花火だってわかるが」「この“水面の小さな明かり”って、何のことだろう?」 エリカは少し考えてから、ぱっと顔を上げる。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-04
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