Todos os capítulos de 愛よりもお金をとるのならどうぞご自由に、さようなら: Capítulo 81 - Capítulo 90

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81.印象操作

颯side「佐奈は、俺が別れを告げただけでなく璃子に頼んで会社まで追い出したと思っているのか。それなのに佐奈の実家を知って色々言って……何だよ、俺、最低な奴じゃん」俺の乾いた笑い声に、玲央は同情の目で見ている。璃子の策略で、佐奈の中の俺は卑劣な裏切り者という印象を植え付けられていた。「璃子、璃子は自分がやったことを分かっている?嘘を塗り固めて、松田さんを薄情な人に仕立て上げたんだよ?」「それは、颯が……。私を選んでおきながら、将来を考えないからじゃない。あの人が良ければ、会社を辞めてでも守ればよかったでしょ?私が、手を施さなくても振られた婚約者の仕事のサポートをしなくちゃいけないなら、時期は違っても辞めていたわよ」璃子の言葉は、責任を俺に転嫁しつつも、佐奈への嫉妬と敵意が動機であったことを隠さない。その歪んだ主張に、俺の怒りは再び沸騰した。「璃子、璃子は今、松田さんが隣にいてくれて幸せ?松田さんに振り向いてほしいのに、どうして僕には、結婚をほのめかすようなことを言うの?松田さんとは、無理矢理決められた結婚だとか嘘をつくの?璃子が隣にいて欲しいのは、本当に思っているのは誰?」怒りが収まらない俺を見て、玲央は璃子の方を向いて静かに問いただした。それまで悪魔のように嘲笑っていた璃子だったが、玲央の言葉に一瞬で笑みが消え、感情を持たない人形になったかのように真顔に変わった。
last updateÚltima atualização : 2025-11-27
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82.問題の焦点

颯side「璃子?どういうこと?なんで僕と『だけ』は結婚できないの?」玲央の質問は、俺も抱いていた疑問だった。璃子が俺との結婚に固執する理由、そして頑なと言っていいほど玲央との結婚を拒む真の理由は何なのだろうか。「それは言えない。でも、今まで『一緒になろう』とか言ってごめんなさい。もう私たち、今日で本当に終わりにしましょう。私は颯と結婚する。颯じゃなくても、会社を継いでくれる人と結婚するわ」「僕よりも松田さんを選ぶのは、後継者が理由?それなら、僕が璃子の会社を継ぐと言ったら、結婚が許されるの?」引き下がろうとしない玲央に、璃子は顔を歪めて一瞬だけ困った顔をした。その表情は、玲央の献身的で真っ直ぐな愛自体が彼女を苦しめ、苛立たせているように見えた。しかし、すぐにいつも俺に見せるような冷酷な態度へと変わった。「いいえ、それはないわ。それに玲央がうちの会社を継いだら、本郷はどうするの?本郷の後継者は玲央しかいないのよ?みんなが許すわけないじゃない」璃子は、本郷家の家系を話に出して玲央を困らせようとしている。その論理は正しかったが、愛する女から突き放される言葉としては、あまりにも残酷だった。「そんなこと言ってみないと分からないよ。もし『後継者』が焦点になっているのなら、解決するための方法を考えよう。璃子の指す『みんな』が納得する形を作っていこうよ」
last updateÚltima atualização : 2025-11-28
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83.決断と拒否

颯side「璃子は、本当は本郷さんと一緒になりたいんじゃないのか?俺のことは璃子のプライドが許さなかっただけで、本当に好きで一緒にいたいのは、本郷さんなんじゃないのか?」俺の言葉に、璃子は口をギュッと紡いで答えようとしなかった。しかし、その沈黙こそが俺の問いの答えだった。「もしそうなら、この婚約は俺から断るようにするよ。俺がいなくなれば、璃子と本郷さんの障害はなくなって結ばれるんだろう?」「でもそんなことをしたら松田さんは――――――」「俺は大丈夫です。幸い一人だし、どこか別の場所が見つかるはずです。璃子と本郷さんが一緒になりたいというなら、転職先を見つけたら俺はこの結婚を白紙にするよ」俺は、今の地位と未来を捨ててでも、佐奈への贖罪とこの歪んだ関係を終わらせることを選んだ。「でも……」玲央は、璃子と一緒になれる喜びと同時に、俺がこの地位や仕事を失うことを理解して複雑な顔をしていた。彼は、璃子に付きまとう悪者なんかではなく、俺の気持ちを慮る良識ある人間だった。「俺は、佐奈にひどいことをした。佐奈と別れて璃子と一緒になったけれど、誰のことも幸せにできていない。それどころか、俺がいることで璃子と本郷さんが一緒になれないで苦しんでいる。このまま璃子
last updateÚltima atualização : 2025-11-28
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84.衝撃の告白

颯side「璃子、お願いだから僕たちに本当のことを話してくれないかな?松田さんは、僕と璃子のために会社を辞めてまで応援しようとしてくれているんだ。そんな松田さんの想いを踏みにじるようなことは出来ないよ」次第に落ち着きを取り戻した璃子は、玲央の言葉に鼻をすすりながら頭を縦に小さく振った。「ありがとう。璃子が落ち着いてからでいいから教えてくれる?」優しい声で語り掛けるように話す玲央は、小さい子どもに諭す母親のような温かく大きな包容力で璃子に接している。俺にはとても出来ない対応に本郷玲央と言う男に脱帽していた。「……この前、仕事中にお母さんから電話がかかってきたの。普段、電話なんかかけてこないから何かあったのかと思って、使用されていない部屋で掛け直すと、繋がってすぐに玲央との関係を聞かれたの。『あなたには、婚約者がいるから、もう玲央とは関わりはないわよね?玲央と付き合っていたり結婚を考えたりしていないわよね?』って念を押すように必死で尋ねてきたの」「それは、松田さんがいるのに他の人と会ってたらイメージが良くないから?」混乱していて早口で話す璃子に、玲央は穏やかでゆっくりとした口調で質問を投げかけた。「違う。私が答えないでいたら、あなたたちは結婚できない運命だから諦めなさいって言われたの」
last updateÚltima atualização : 2025-11-29
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85.衝撃の告白②

颯side「僕たちが兄弟?それは、本当なのか?本当にそう言われたのか?」玲央は、璃子の肩を揺さぶるように強く持ち、ただただ目の前の璃子の言葉だけを求めていた。彼の表情は、恐怖と混乱に歪んでいた。「うん。『兄弟かもしれない』なんて悪い冗談にしては、度が過ぎていると思って『嘘でしょ?』って叫んだわ。何度、問いただしても母はそれ以上語らなかった。だから、その日、仕事が終わって真相を確かめに実家に帰ったの」璃子の表情を見て、冗談や嘘ではないと分かった玲央は、ギュッと握った璃子の肩から手を離せずにいた。彼の指先は、絶望で震えている。(俺が、顧問室で電話をする璃子の話を聞いた日だ。あの日、璃子は友人と食事をすると言ったけど、そのまま帰ってこなかった。実家に泊まったと言っていたけれどあれは本当だったんだ―――――)璃子が無断で朝帰りをした日、俺は璃子が誰かほかの男と遊んでいるのかと疑っていたが、本当に実家に帰っていたのだ。あの日、璃子が取り乱すように顧問室で大きな声を出して問いただしていたことを、俺は改めて思い出した。「実家に帰っても、お母さんは憔悴したようにぼんやりとしていて最初は何も教えてくれなかった。だから玲央と続いていることや、玲央が結婚を考えてくれていることを伝えると、急に嗚咽交じりに泣き出したの。そして、大学時代のサークルの集合写真を見せてくれた。そこにはお母さんの肩を抱く、玲央のお父さんがいたの」
last updateÚltima atualização : 2025-11-29
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84.衝撃の告白③

颯side「だけど、本郷グループの息子である玲央のお父さんとお母さんでは家柄が釣り合わなくて反対されて別れさせられたんだって。そのあと大手銀行の令嬢と結婚したそうよ。それが今の玲央のお母さん」「父さんと母さんの結婚に、そんな裏があったなんて……」玲央は、両親が恋愛でお互いを想い合った末の結婚だと思っていたのか、その空想が崩壊したことへのショックが滲んでいた。「お母さんは、玲央のお父さんと別れたことがショックだったけれど、いつか再会することを夢見て自分も御曹司と結婚することを選んだ。それがうちの会社の実の息子で、亡くなった私のお父さんでだったの」璃子は、誰かの言葉を代弁するかのように淡々と遠い目で話を続けた。「お母さんは、お父さんと結婚してすぐに経営者のパーティーで玲央のお父さんと再会した。卒業して早くに結婚したから、大学のサークルの集まりもまだ頻繁にあったようでそこでも顔を合わせていたらしいの。何度も会うたびに、二人は家柄も関係なく純粋に好きで付き合っていた頃の気持ちを思い出して、気持ちが再熱するのに時間はかからなかった」純粋な愛で付き合い、気持ちが再熱するのに時間はかからなかった――その言葉に、彼らの両親のその後の行動を俺と、そしておそらく玲央も悟り、俯いていた。「
last updateÚltima atualização : 2025-11-30
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87.衝撃の告白④

颯side「駄目なの。玲央のお母さんが二人の関係を知ってしまったの。それで、長年、裏切られたと激怒していて、本郷家に二度と関わるなと言ってきたみたい。だから、もし兄弟じゃなかったとしても玲央のお母さんが許さないわ。」「母さんがそんなことを……?」「もし、この関係を続けるなら、うちのおじいちゃんに、玲央のお父さんとお母さんの関係を告発するって脅してきたらしいわ。おじいちゃんの耳に入れば、母も私も勘当されて終わりよ。実の息子を騙したと言われて多額の慰謝料を請求されるかもしれない。だから、おじいちゃんの耳に入れるわけにはいかないの。だから、玲央とは結婚できないの。」璃子の声が恐怖で震えていた。璃子の行動は、母親や玲央の父親、そして玲央自身を守るための苦渋の決断だったのだ。「なんで両親の不倫で僕たちが巻き込まれるんだ。兄弟じゃないって分かったら、何の問題もないはずなのに……なんで僕たちを会わせたりしたんだ」怒りと絶望に打ち震える玲央に、璃子は諦めにも似た様子で小さくため息をついた。「自分たちが一緒になれなかった想いを私たちに託したみたい。玲央のお父さんが、私が実の娘であるかもしれないことを知らないんだって。」「父さんは、璃子との真実を知らない?」
last updateÚltima atualização : 2025-11-30
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88.切なすぎる抱擁

颯side本郷さんと璃子が兄弟かもしれない。そして二人の両親の不倫に玲央の母親が気がついて縁を切るように求め、社長にも関係をバラすと脅されている。実の息子が亡くなってからも璃子の母親や璃子に金銭的支援をしていた社長が、もし璃子の出生の疑惑を知ったら、裏切られたと激昂するのは想像に容易かった。今までの全ての支援が、裏切り者の血縁者へ向かっていたとなれば、その怒りは計り知れない。「そんな……何か、策はないのか?僕たちが一緒になるために、この問題を解決する道はないのか?」玲央は、うなだれながら言葉を振り絞るように発したが、誰一人としてその答えは持っておらず、部屋は重い空気に包まれている。「玲央は、何があってもいつも私の側にいてくれた。だから玲央だけは私から離れないって思っていたの。だけど、それが兄妹だったからと思うと、私、私……」「璃子、大丈夫だから。大丈夫だから、落ち着いて」璃子は、言葉にするのが耐えきれなくなり、嗚咽交じりに号泣して床に座り込んだ。玲央は、すぐに璃子の元へ駆け寄り力強く抱きしめた。璃子も玲央の背中に手を回し玲央の胸で小さな子どものように泣きじゃくっている。「玲央、今までごめんね。大好き。大好きだから一緒にいられない」
last updateÚltima atualização : 2025-12-01
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89.切なすぎる抱擁②

颯side「璃子、こっち向いて?話してくれてありがとう。一人で抱え込んでつらかったね。これからは僕がいる。だから、大丈夫。大丈夫だよ」「無理だよ、こんな状況。それに、もし方法が見つかったとしても本郷はどうするの?本郷には玲央しかいないんだよ?」自分自身にも言い聞かせるように『大丈夫』という玲央に、璃子は大粒の涙を溢しながら訴えるように反発する。その声は冷たく突き放すものではなく、玲央の将来や家族のことを追うからゆえの切実な愛を含んでいるように感じられた。「会社なんて俺じゃなくても回るよ。一人がいなくなったくらいで傾く位なら、その会社はそもそも終わりだ。だから、大丈夫」「会社もだけど、家のことだよ。家は?家族はどうするの?」「……もちろん大切にしたいと思っている。だけど、僕たちは親に裏切られたんだよ?だから、一番失いたくないものを軸に考えよう?僕が失いたくないのは、璃子だ」玲央は、地位や家柄を捨ててでも璃子を選ぶという覚悟を見せていた。「でも、そんなこと……」璃子の頭の中には、玲央の将来や玲央の家族、そして自分の母親や祖父である社長のことが浮かんでいるのか戸惑った顔をしている。チラリと助けを求めるように俺の方を見る
last updateÚltima atualização : 2025-12-01
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90.分岐点

颯sideマンションに戻ってから、ソファに浅く座ってもたれかかりながら考え事をしていた。とても眠れそうになくて、グラスにウイスキーを注いだが、進まずにテーブルの上に置かれたままになっている。頭の中を巡るのは、今日起こったあまりにも多くの出来事だ。色々なことがあったが、最初に思い浮かんで俺の心を深く抉るのは、佐奈の拒否と、璃子に叩かれそうになった時に佐奈を守った男の存在だった。佐奈の肩を抱いて、その場を後にした二人には、単なる知人だと思えない親密な空気が流れていた。「佐奈はあの男と付き合っているのか?もう俺に可能性はないのか?」佐奈は女であることを武器にしたり、利用しようとしない。そんなことは俺が一番よく分かっている。一緒に働いていた時も、俺たち男性陣に交じって遅くまで仕事をして、認めてもらおうと真面目に目の前の仕事に取り組んでいた。媚びを売ったり、女特有の甘さや弱さを見せることを佐奈は好まないし、そんな風に扱おうとする男性にはハッキリと否定するはずだ。だからこそ、佐奈の肩に手を置いた男性に対して苦言を呈せず、素直にお礼を言っていたことが引っかかった。あの時の佐奈は、媚びるわけではないが、あの男に守ってもらったことで心がときめいた女の顔をしていた。俺だけが知っているはずの佐奈の女らしい顔つきを垣間見た気がして、胸が苦しくなっていた。「ただいま……」
last updateÚltima atualização : 2025-12-02
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