ユウマは、負の感情や快楽、憎悪といった感情をこよなく愛していた。今日の収穫に、彼は心から満足していた。彼氏が、シオリとアヤを奪われ、抱いた憎悪や興奮といった感情が、ユウマの好物だったからだ。もちろん、アヤの快楽や欲望も、彼にとっては極上のものだった。 ユウマは、悪魔に近く、絶望の感情も好んでいた。しかし、絶望させ、精神障害を起こすほど追い詰めることはしない。絶望の寸前で手を差し伸べ、自分に依存させることを得意としていた。 かつて人間だったユウマは、愛した女性に裏切られた恨みのみを抱えたまま、憎悪を核に精神生命体へと変質した。女子への執着と嫌悪、そして復讐心が入り混じった彼は、可憐な少女たちを支配し、その感情をもてあそぶことで、復讐の快楽に浸る。だが、その行為の奥底には、誰よりも純粋で、深く、裏切らない愛情を向けてくれる存在を求める、強い渇望が潜んでいる。 憎しみと愛、支配と救済――矛盾した欲望こそが、現在のユウマを形づくっている。彼は、少女たちの心を弄びながらも、心のどこかで、自分を救ってくれる存在を探し求めているのだ。 アヤを抱きかかえたまま、ユウマは校舎を出て、駅へと向かう道を歩き始めた。辺りはすっかり暗くなり、校内にはもうほとんど生徒の姿はなかった。「……これ、はずかしいよぅ……」 アヤは、顔を真っ赤にさせてユウマの胸に顔を隠すように押し付けていた。その仕草は、周りから見れば可愛らしく映る。ユウマは、そんなアヤの反応を愉しみながらも、全く気にしていない様子だった。周りから見れば、可愛い女の子を抱きかかえているという羨ましい状況にもかかわらず、ユウマは平然とアヤを下ろそうとした。「そうか、じゃあ……下りて自分で歩くか?」 ユウマがアヤを地面に下ろそうとすると、アヤは必死にユウマの首に腕を回し、しがみついた。「やっ、いやっ。下りないっ! まだ、ちょっと……フラフラするの……」 アヤは、恥ずかしさを捨て、ユウマの温かい腕の中にいることを選んだ。彼女の身
Last Updated : 2025-11-06 Read more