ヒナの言葉に、ユウマは満足そうに微笑んだ。そして、不意に、ヒナの家へ行くことを提案をしてみた。「俺、ヒナの家に行っても良いかな?」 ヒナは、驚いたように顔を上げた。「へ? え? 親が……怒ると思う……」 ユウマは、ヒナの頬を優しく撫でながら、もう一度尋ねた。「いや、ヒナが、どうか聞いてるんだけど? 一緒にいてくれるか?」 ユウマの真剣な眼差しに、ヒナは恥ずかしそうに頷いた。「それは、一緒にいれるなら居たいな……さっきも言ったよ」 ヒナの口調は、初めの頃のおどおどした感じが嘘のように消え、ユウマへの信頼と愛情に満ちていた。彼女は、授業中ということも忘れ、ユウマの腕の中で満たされた表情で抱き合っていた。 ヒナを抱きしめながら、ユウマがぽつりと呟いた。「俺、ヒナに夢中になってるかも」 その言葉は、ユウマ自身も予想していなかったものだった。これまで、彼は他人から求められるばかりで、自分から何かを求めることはなかった。「えぇ? わたしに夢中? ゆ、ユウマくん変わってるね……」 ヒナは、驚きと戸惑いが混じった表情でユウマを見つめた。「迷惑か?」 ユウマの問いかけに、ヒナは彼の胸に顔をうずめ、拗ねたように答える。「もぉ、さっきも言ったぁ……わたし、ユウマくんのモノになるって……迷惑じゃなくて嬉しいよぅ……」 ヒナの素直な言葉に、ユウマの心は満たされていった。二人は、そのまま学校が終わる時間まで、誰にも見つかることなく、抱き合って過ごした。 ユウマの腕の中で、ヒナは彼の顔を見つめながら、不安げに尋ねた。「ユウマくん……飽きない?」 ユウマは、ヒナの髪を優しく撫でながら、微笑んだ。「俺か? 飽きないな…&hell
最終更新日 : 2025-12-01 続きを読む