Todos os capítulos de 合縁奇縁、そんなふたりの話(BL): Capítulo 81 - Capítulo 90

101 Capítulos

第八十一話

寧人は秘書である古田との行為も終わりメールで社員たちに指示をだしたり彼らの業務報告書などをみて明日以降の計画を立てて仕事を終えパソコンを閉じた。 そしてデパートに出向き花束とケーキを受け取る。古田にも手伝ってもらいクルマに乗せてホテルに向かう。服もついでに着替えてある。ケーキと花束をフロントに預け古田はロビーで寧人に帰宅することを伝えた。 「今日の服はこのままクリーニングに出してまた社長室にかけておきます」 「いつもありがとう」 「いえ、あなたにとって最高の秘書ですから……今夜はどうか楽しんできてくださいね」 古田はチラッと首元のキスマークを見せてニヤッと笑った。寧人は参ったという顔をしながらその場のソファーに腰掛ける。 「参ったな、リンめ……女狐だな」 とぼやきながらスマホを見ると、一護からあと少しで着くと連絡があった。 寧人はこの一年がバタバタと過ぎていき、あっという間であったと振り返る。あの時に夢なら覚めて欲しい、と言ったが一護が言った通りいい夢だから覚めないで欲しい、と思うようになった。まだ夢見心地のようだから。 少しでもぐらつくとまたあの引きこもりの時に戻ってしまうと恐れつつも欲には勝てない。 「寧人ーっ」 一護が後ろから声をかけてきた。髪の毛を綺麗に一つに束ねてスーツもピシッと。少し体格もサイクリングのせいかたくましくなった。 「相変わらずきまってんな」 「ありがとう」 「どうしたらそんなカッコよくなるんだ」 「好きな人がいたら……」 「僕もいるのに」 「まぁ身長はどうにもならないね」 「このやろっ!」 「ふふふ。さぁ、レストランいきましょう」 自分よりも20センチ高い一護を羨ましく思う寧人であった。 最上階にあるレストラン。今までに二人でいろんな美味しいところに食べに行った。 実際のところ、一護の体格の良さはそこにも通じるが彼は筋肉に変えてしまう。寧人はというとジムも行くのだが代謝が悪くなったのか少し丸くなってしまったという自覚もある。 「にしても今日は豪華なところ予約したんだね、寧人」 「まあな、たまには奮発して」 「中華レストラン……まさかだけど」 「ここまできて麻婆丼なわけないよ」 「かといって麻婆丼頼むんでしょ」 「……バレたか」 「バレバレよ」 二人の乗ったエレベ
last updateÚltima atualização : 2026-01-13
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余談篇 休日朝のルーティーン

一護と寧人はGテレビのミーチューブ配信を、旅中にしていたこともあって継続してミーチューブ配信を不定期にしている。 早速朝のルーティーン動画を作ることにした。 「僕らの朝のルーティーン……そんなの流せるかよ」 「そうね、休みの朝の日なんて特に……」 と、休みの日の朝、撮影始まる前に定点カメラを用意していたものの、録画スタートボタンを押せない。 なぜならなかなか起きない寧人に対して一護が起こしたのだがルーティーン撮影ということを忘れて寧人が一護を布団の中に入れてしまったのだ。 「ちょっと、撮影してるの」 「なんのだっけ」 「とぼけないで! 朝のルーティー……」 寧人は一護に自分のアレを咥えさせた。 「朝のルーティーン……まず、一護にフェラで起こしてもらいます……」 「んんんんっ、んっ、ちゅっ、ちゅっ……大きくなっちゃった……」 「最近朝の勃ちが悪いんだけど一護にしてもらうとすぐ大きくなるんだ。それに比べて一護はもうビンビンじゃねえか」 寧人は一護のアレをパンツ越しに撫でた。 「僕の方が若いもん」 「僕だってまだ若い。昨日あれだけしたにも関わらず……」 すると一護が耐えきれなくて自分のアレを出した。 「寧人の朝のルーティーン……自分のも勃ったら愛する人のアレもフェラしてくれます……」 「おい、そんな誘い方あるか」 と、自然と体勢を変えてシックスナインになる。横向きが一番楽である。 「んっんっ……んっんんっ」 一護は寧人のを咥えながら自分が気持ち良くなってることを堪えてる。 「ん? 欲しいって? んんんっ、、」 ジュブジュブとわざと音を立てて一護のを舐める。結構一護も上手くなってきた方である。それはもちろん、古田ともやっているからである。 一護はンンンンんーっと唸りながらも口の動きは止めない。お互いそうである。 「うっ……」 寧人は口を外す。先に一護のから大量に出てしまった。少し口に入ったのかティッシュで拭き取り、残りは布団の上にベッタリと。一護はそのまま赤面しながらも寧人のを咥え続けているが寧人が引き離す。 口とあれの先端が糸のように液が繋がる。まだ出てない。 「もういい。次のルーティーン……たっぷり咥えてもらったら一護の中に……」 一護はグルンとうつ伏せになり、お尻を突き出す。寧人はベッドサイドに
last updateÚltima atualização : 2026-01-14
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余談篇 頼知の邪魔 

寧人はそろそろ髪の毛を切ろうと思い、古田に空いている時間があるかと尋ねる。 「次の会議終わったら3時間空いていますが」 「髪を切りたい……」 「かしこまりました、予約しておきますね」 古田は寧人の秘書になってから単発にしてピシッと固めている。 形から入るタイプらしい。心機一転すっきりさせたというが、寧人にとってはもともとイケメンの顔立ちだった古田のその姿に尚更どきっとする。そのイケメン面でセックスのときは完全にメスになるというギャップがたまらないようだ。 「僕もリンみたいにすっきりしようかなぁ」 「寧人はその天パを生かした髪型が一番だと思いますけどね」 「そうか? 昔からこのフワッフワが嫌でさ」 「欲を言うとツーブロックがそそりますね……」 「え?」 「ソフトモヒカンの時も実は好みでしたから」 と、寧人は一護に初めて切ってもらったときのソフトモヒカン姿の自分を思い出す。 「あれはやりすぎだったよな……それに若い奴の髪型だろ」 すると古田がジトッと寧人が見つめる。 「あれにしてくれたら僕嬉しいな……」 「いらっしゃいませ、寧人ーっ」 「急にごめん、すっきりしたくて」 「ううん、大丈夫っ。さぁ座って座って」 寧人は個室に通されて椅子に座る。頼知がいつも髪の毛を切って、一護が家で軽くメンテナンスすると言うスタイル。 「お兄ちゃんに頼めばいいのにー、なんてね。寧人と絡めるのこういう時だけだからー」 「一護も頼知の、腕を頼ってるんだよ。それに売り上げにもつながるし。弟想いだね、相変わらず一護は」 一護の話になると頼知は機嫌が悪くなる。彼は一護に過保護に世話されて嫌になってしまったというパターンであり、仲が悪い。でも一護は献身的に接している。 「今は僕のことだけ考えてて。仕事のこともリンのことも一護のこともぜーんぶ忘れて」 「相変わらずやきもちだねぇ、頼知は」 「そんなことないんだからっ、じゃあシャンプーしますねっ」 頼知のシャンプーはとても気持ちがいい。一護が前言ってたように女性のお客様は彼のヘッドスパの指遣いでオーガニズムに達するほど……男性である寧人もその気持ちがわかるくらい終わった後は自分のあれが勃起していて恥ずかしくなるのだ。 「あらやだぁ、寧人さんのアレが元気
last updateÚltima atualização : 2026-01-15
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余談篇 野放しの理由

二人で動画編集をしている。流石にこないだのモーニングルーティーンはお蔵入りであるがまた撮り直してアップしたら好評だったので、ナイトルーテイーンも無事に撮り終えて編集段階に至った。 「多分見てる人たちはナイトルーティーンの方が気になるよね」 「どんなエロいことしてるんだろってね。ってそうやって興味持たせて視聴者増やすって卑怯なことしちゃったね」 「全然卑怯じゃないって。そんなに毎日セックスしてたら私の穴もガバガバになるしね」 「十分ガバガバだろ」 「やだーっ、変態っ」 二人でひっつき合いながら、あーしてこーしての作業。 「そういえばさ、引きこもりだったときの寧人のルーティーンってどんなのだった?」 「聞かなくてもわかるでしょ」 「……腐ってそう」 「ふははっ」 パソコン操作はほぼ寧人。だいぶ編集効果も慣れてきたようだ。流石ずっとパソコンを触っていただけもある。 「僕は一護のルーティーン気になる」 「ほぼ家事だけど」 「だよな……いつもありがとうございます」 「いえいえ、昔から変わらずです。家事しないと死んでしまう」 実は一護は編集作業をしながらも洗濯機では乾燥、台所では明日の料理の仕込みをしているのだ。 「副社長なのにお忙しいこと……お手伝いさんつけてもいいんだよ」 「いやだ。僕がやらないと意味がないし、その人まで寧人のこと好きになったらどうするの……」 「おいおい、もう僕が誰でも構わず関係を持つってことか」 「……」 一護は無言である。 「まぁ病気持ち込んだりお金をつぎ込むほど入れ込まなければ構わないけど。少しは僕のお尻の負担減るし」 「そっちかいっ!」 「うん。だって言ったじゃない……毎日寧人のお世話したらガバガバになっちゃうって」 「あああああ……」 そんな思惑があって古田との関係をスルーされていたかと思うと心が痛い寧人。 「一護、僕は君一筋だから……ねっ」 寧人は一護の頭を撫でる。 「そう、それならいいけどね。全世界の人たちが僕らのことを見てるからオイタは程々にしてね」 寧人はヒヤリとした。実は過去のオイタはもう告白をしている。そして動画上に顔も名前も上がっていることでもう派手にはできない。古田は秘書であるため口は硬いし、お金をある程度積んで
last updateÚltima atualização : 2026-01-16
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余談篇 ラブストレッチ

今日も麻婆丼を寧人に食べさせる一護。ホクホク顔でぺろっと食べてしまう。 二人休日が合えばサイクリングをしにいく。それには筋トレも必要。 ジムも行くが自宅で行う時に二人で組んでストレッチや筋トレもする。だが寧人が168センチに対して一護は182センチ。体格差がかなりあるものの、工夫している。 ミーチューブで配信されているカップルで行う筋トレ動画を見ながら二人は実践。チビな寧人を一護が抱っこしてスクワット。 「これ駅弁じゃねぇか」 「やだぁっ……」 「一護はしたことないだろ? 受け身しか」 「わたしより背が高くてガタイのいい人じゃないと無理っ……て、寧人も体重増えて結構きつい」 「ほれほれー頑張れー」 「んーっ!」 「いい顔してるなぁ……」 「もぉ、ちゃかさないでぇええ」 「よし、終わりー」 「重かったぁ」 とゆっくり寧人を床に置いて一護は汗だらだら。 「僕もやりたいけど腰やられるな」 「セックスなら気合で抱えられるんじゃない?」 「あー無理無理っ。立ちバックよりも無理」 「わたしあれ好きなのにぃ」 「悪かったな、短足で」 「必死になって爪先立ちして足つっちゃうもんね」 「るっせー」 次の動画は股関節のストレッチ。 「あら、お股広げるやつ」 「一護、お前がいうと卑猥」 「じゃあこれは寧人やろっかー」 「僕は硬いからな」 「あそこもね」 「バカ」 寧人は仰向けになり一護が彼の脚をゆっくりじわじわ広げていく。 「でも前よりも柔らかいよっ」 「風呂上がりにやるともっといいかな」 「うんうん、スッポンポンでやってあげるぅ」 「卑猥だな」 「なに? もうアレ勃ってる時点で卑猥っ」 寧人のアレはズボンの下で大きくなっている。 「じゃあ次は一護」 「うん、わたしは柔らかいんだから」 もうすでにガバッと股を開いてる。じわじわっと広げる。 「お前もでかくなってるぞ」 「へへっ、あー次は腹筋」 二人はストレッチを続ける。そして一時間かけて行い二人は汗まみれ。 シャワーもそれぞれ浴びる。そして全裸で二人はベッドに飛び込む。 「一護、1番のカロリー消費はセックスだって知ってたか?」 「一つの射精で50m走やったくらいだとか?」 「ならなおさらセックスがいちばんじゃん」 「もうあんな
last updateÚltima atualização : 2026-01-17
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エクストラステージ 第一話

それは、本編からだいぶ時が経った、ある日のことだった。 「よし、寧人。久しぶりのチャレンジだな」 「……ああ」 二人はキャンピングカーに荷物を積み込み、自転車の最終点検を終えると、それも慎重に載せた。 「まさか、また挑戦するとはね。寧人もずいぶんチャレンジャーになったもんだ。出会った頃を思うとさ」 「一護、過去は振り返るなって言ってるだろ……特にネガティブなのは」 「はいはい」 一護は楽しそうに笑った。 笑うなよ、と言いたげに寧人は困った顔をする。 あれから会社の業績は右肩上がりだった。 もっとも、社会情勢の変化、多様性社会への対応、同業他社との競争激化――順風満帆とは言えない時期も確かにあった。それでも乗り越えられたのは、一護や古田の支えがあったからだ。 だが、近年は伸び悩みも見え始めていた。 そこで寧人が思い出したのが、社長就任前に行った自転車旅だった。 もう一度、あの挑戦を――今度は今の時代のやり方で。 金のかかることをなぜやるのか、という声は当然あった。 それでも、当時を知る者たちは違った。 「また見たい」 「次のチャレンジを楽しみにしてる」 そう言ってくれた。 以前のように放送局を通すことはできない。 だが今は、スマホ一台で世界と繋がれる時代だ。配信、投げ銭、すべて自前でできる。 「キャンピングカー、買っといて正解だったな。忙しくてほとんど乗れてなかったけど、やっと日の目を見る」 「スポンサーにさくらキャンパーが付いたからな。メンテナンスも万全だ。先々で追加スポンサーも狙いたい」 「野心家だね。……ほんと、この数年で寧人は変わったよ」 一護は目を細める。 寧人は少し得意げに笑った。 もう、ただの四十過ぎの男じゃない。 増え続ける社員たちを率いる社長だ。 ――だからこそ、今回の旅は失敗できない。 そう思うと、胃の奥がきりりと痛む。 年齢はごまかせない。身体は正直だ。 「そんな顔しないで。今回の旅には、心強い味方がいるだろ?」 「……まあ、ね」 寧人の視線の先に立っていたのは、一人の男。 「ご安心ください。社長の身体の外も中も、すべて僕が管理します。そのためにいるんですから」 「ドラちゃん、助かるよ」 かつてマッサージ店で働いていたドラゴンだ。
last updateÚltima atualização : 2026-01-18
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番外編 第二話

早速スタートなのだが…… 「ねぇ、お見送りとかないのかい?」 ドラゴンが言う。 「あ、ドラちゃんには話してなかったか。さくらキャンパーに今から向かってスタートだよ」 ドラゴンは数日前にスケジュール調整をして参加のためあまり多くを知らなかった。 「でもこんな夜に……」 「まぁね、でも配信を見るのは仕事や家事や育児を終えた大人たちがメインだからね。今回は。それに周辺住人の寝る時間帯も考慮するとさくらキャンパーの従業員たちの見送り……いやあそこの社長とか一部社員のみかな。働き方改革ってやつだよ」 「静かにスタート……てやつだね。まぁたくさん来ても恥ずかしいからね」 と盛り上がってる最中、一護はドラゴンの表情を見ていた。何かを隠している顔。考えている顔。 流石に付き合っていた同士……雑誌やすい一護はすぐわかった。 「一護さん……どうしましたか」 古田が顔を覗き込む。 「いや、なんでもないよ……それよりもはやくさくらキャンパーに行かないと。どうやら旅に最中に宣伝してほしい商品も届いたとか言うし」 と切り返してその場を切り抜けた。寧人は反対に鈍感なので何事かわからず頷く。口にはプロテイン入りのナッツバー。 ドラゴンに薦められて何も疑いなしにボリボリと。その間抜けな顔に一護はやれやれと思いつつもキャンピングカーで出発するのであった。 今回は四人で移動もあってかキャンピングカーも大きめだがリムジンも運転けけんがある古田を始め寧人以外は全員練習を重ねた。 夜は基本専用の各場所のパーキングで停車して眠る。 ベッドは天井上のルームに二人、ソファーの部分で二人。 寧人は今からどこで誰と一緒に寝ることになるんだろうとよからぬことを考えている。 「まぁもちろん一護だけど……明日以降は自転車もやるからマッサージを受けると考えた気づいた時にはドラちゃんと寝てそうだし、どっかでリンをかまってあげたいし。狭いところ……どこか探して二人きりになったら……」 他のメンバーたちのいる中でニヤケがおを見られないようにタオルで顔を隠す寧人、だが……実のところ他の三人も……。 寧人の横でハンドルを握る古田は 「屋根部分よりもシャワー室の狭さが程よくよかったから……そこで寧人と……ああっ……でもマッサージしてもらいたいっ、ドラちゃ
last updateÚltima atualização : 2026-01-19
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番外編 第三話

驚いた四人はキャンピングカーを停め、慌てて外へ飛び出した。 「ちょ……みなさん……こんな夜に!」 「いやいや、社長を送り出すのに一部社員だけなんてありえないでしょう。あ、強制じゃないですよ。上層部が『送り出す』って言ったら、全社員の九割が集まって……家族連れもいますしね」 その言葉どおり、そこにいるのは社員だけではない。子どももいれば、明らかに高齢の人の姿もある。 想像以上の人数と好意に、寧人は思わず目頭を熱くした。 「……今回、キャンパーの皆さんには随分とわがままを言ってしまいました。修理も、改良も、提供品まで……」 一度、言葉を切る。 「だからこそ、全力で製品の良さを伝えます。必ず」 寧人の言葉に、一護と古田が力強く頷いた。 ただ一人――ドラゴンだけが、わずかに間を置いてからの頷きだった。 「ドラちゃん、どうしたんだい?」 一護が声をかけると、ドラゴンは大きな身体をさらにかがめ、フードを深く被った。 誰かの視線を避けるように顔を伏せ、いつもより明らかに覇気がない。 古田がさりげなく間に入り、寧人と一護を集まった人々の方へ促す。 そこにいる人々の表情は、ドラゴンとは対照的に明るかった。 一人の男が前に出る。 「寧人社長。私、先代の社長――父の時代のチャレンジを見て育った世代なんです。まさか、あの一視聴者だった自分が、今こうして新しい挑戦を支える側になるとは」 さくらキャンパー現社長、菅野宙。 その隣には、先代社長であり現在はグループ会社の理事となった父親が立っている。 「こちらこそ光栄です。キャンプ誌で拝見した宙社長の記事、とても刺激を受けました。同じ地元企業として、誇らしい限りです」 自然に口をついて出たその言葉に、一護は思わず目を細める。 ここまで来るのに、どれだけ手間と時間をかけたか――容姿を整える以上に、言葉と立ち居振る舞いを叩き込んできた日々を思い返す。 「ええ、こちらこそ」 宙はそう言って、寧人に手を差し出した。 若く、大きく、力強い手。 まめだらけの硬さに、寧人の柔らかな手が重なる。 その瞬間を、一護がスマホで逃さず撮る。 「あ、寧人社長、宙社長。もう配信、始まってますよ」 「えっ、もう? 早く言ってくれよ」 握手する二人は、満面の笑み。 寧人の意
last updateÚltima atualização : 2026-01-20
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番外編 第四話

スタートして間もなく、四人は宿泊可能なサービスエリアに立ち寄った。 寧人と一護はリサーチを兼ねて、駐車場を一周する。 週末ということもあり、並んでいるのはトラックだけではない。大小さまざまなキャンピングカーが所狭しと並び、年式も使い方もまちまちだった。 「お、これは方式がかなり前のキャンピングカーだね」 そう声をかけてきたのは、最新型のキャンピングカーから降りてきた中年の夫婦だった。言い方には、どこか自慢が混じっている。 だが寧人は気にした様子もなく、ポケットから一枚のステッカーを取り出す。 「さくらキャンパーの代名詞みたいな機種ですよ。久しぶりに走らせてますけど、整備は万全です。これから三ヶ月、これで全国を回ります。配信つきで」 ステッカーには〈さくらキャンパー〉の社名ロゴ。 それを見た瞬間、夫婦の表情が変わった。 「……え? ちょっと待て」 「まさか、ジャンゴの?」 「はい。その“ジャンゴ”の中の人です」 「中の人……あー! たまげた! 社長さんかい!」 「思ったより若いから全然わからなかったわ。もう一人は前の社長さんね? 知ってるわよー!」 隣に立つ一護が微笑むと、妻の方はまるで韓流スターでも見たかのように頬を紅潮させた。 「若いって言っても、もうアラフィフですけどね。……あ、それ、お二人が持っているのは?」 寧人の視線の先には、見覚えのあるパッケージがあった。 自社製品の麻婆丼。サービスエリア限定仕様だ。 「これな。腹減ってて買ったんだが、正直うまかった」 「辛すぎないし、味もいい。満腹感もある。サービスエリア飯にしちゃ出来すぎ……って、オタクのとこか」 「ありがとうございます。そう言ってもらえると嬉しいです。もし気になる点があれば、ぜひ――」 一護がすかさず食い気味に話を広げる。 どうやらこの夫婦は話好きで、しかも辛口。重箱の隅までつつくタイプだ。 貴重な意見が聞けると、一護のアンテナが敏感に反応している。 (さすがだな……) 寧人は内心でそう思った。 こうして二人がキャンピングカーを離れた理由は、一つしかない。 ――車内。 残されたのはドラゴンと古田だった。 常連客とマッサージ師。 まだそれほど体を動かしてはいないが、寧人たちがいない以上、やることは決まっ
last updateÚltima atualização : 2026-01-21
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番外編 第五話

「……そんなこんなで……聞き出せなかった」 翌朝。サービスエリアの端、見晴らしのいい場所で、古田と寧人は紙コップのコーヒーを手に並んで立っていた。 他にも数組のキャンパーがいるが、互いに距離感が保たれている。 「“そんなこんな”って便利な言葉だよね。要するにマッサージが気持ち良すぎて寝落ち、だろ?」 「……否定はしない」 「ああ、もう……何やってんだか」 寧人は視線を逸らし、コーヒーを一口飲む。 「……すまん。いつも以上に彼のマッサージは効いた。気づいたら朝だった。よだれも……垂らしてた」 「さすがドラちゃん。何かを察したのだろう。敵を無力化する能力は一級品だ。ある意味、最高の戦力だね」 軽口のはずだった。 だが古田は眉を下げ、どこか湿った目で寧人を見上げる。 「……じゃあ僕は?」 「え?」 「僕は戦力外ですか。今ここで、静かに戦力外通告を出されてるんでしょうか」 寧人は一瞬、言葉に詰まる。 「いや、そういう意味じゃ……」 「じゃあ、どういう意味です?」 ジトッとした視線。逃げ場はない。 寧人は頭を掻き、言葉を探す。 「君がいないと、交渉は回らない。運転もだし……」 「……あと?」 詰め寄られ、さらに声が小さくなる。 「……場の空気を読むのが上手い。僕が突っ走りそうな時、ちゃんとブレーキかけてくれる」 「それ、今ひねり出しましたよね」 「……半分は」 古田は一拍置いて、ふっと息を抜いた。 「半分でもいいです。戦力外じゃないなら」 「外すわけないだろ。主力だよ。文句なしで」 古田はわざとらしく胸を張る。 「では引き続き、正式メンバーとして帯同します」 「あ、当たり前じゃないか……古田くん」 「やっぱり二人きりじゃないとリンって呼んでくれない……この旅の途中……どうかしてしまいそう」 「……どうかしそうになったら言ってくれ。なんとかして二人きりの時間を作って……」 と寧人はさらに慌てるが古田はそれを見て鼻で笑った。 少し間が空き、朝の風が二人の間を抜ける。 「……次は、ちゃんと聞き出してくれ」 「ああ。次は寝ない」 古田はそう言って、ようやく笑った。 「そいや今は一護とドラちゃん二人きり……」 古田はそれを聞いてた
last updateÚltima atualização : 2026-01-22
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