彼らが潜伏していたのは国境地帯だったため、清華たちが現場に駆けつけた時、地元警察がすでに礼の身柄を確保していた。しかし、瀬戸姉弟の姿はどこにもなかった。深い山奥にある古びた農家。手錠をかけられた礼が机に固定され、二人の警官が見張りに立っていた。他の警官たちは姉弟の捜索のために山へ散っているという。「奴の当初の計画では、息子を連れて密出国し、海外の病院と連絡を取って二度目の心臓移植を受けさせるつもりだったのでしょう」司たちを案内してきた刑事が説明した。「我々の接近に気づいた奴は、娘に息子を託して先に逃がし、自分一人だけがここに残りました。自分の罪はすべて自白するが、その前にどうしても『如月社長』に会わせろと要求してきたんです」瀬戸礼。かつては非常に成功したビジネスマンであり、一生裕福に暮らせるはずだった男だ。しかし、身内のための身勝手な欲望で他人の命を奪い、自らの死を偽装して逃亡者となった。今の彼の顔色は土気色で、ひどく痩せこけ、伸びっぱなしの髪は半分以上が白髪になっていた。着ている服も泥だらけでボロボロに擦り切れ、まるで乞食のような姿だった。地べたにあぐらをかいていた彼は、警察の声を聞いて顔を上げた。司の姿を視界に捉えた瞬間、まるで魂が吹き込まれたように勢いよく立ち上がり、そのまま司の足元に土下座をした。「如月社長!最初は……最初はあの子があなたの弟さんだなんて、本当に知らなかったんです!もし知っていれば、あんな恐ろしい計画、絶対に実行しませんでした!」礼は土下座し、懺悔の言葉を口にし始めた。「私が万死に値する罪を犯したのは分かっています。私がここに残ったのも、法の裁きを受けるためです!罪はすべて私一人にあります!復讐するなら私一人にしてください!私は自業自得です、どんな罰でも受け入れます!でも……私の子供たちは無実なんです。あの子たちは私の計画に一切関与していませんし、何も知らなかったんです。どうか、どうかご慈悲を……あの子たちだけは見逃してやってください!」礼は必死に命乞いをした。自分の子供を愛し守ろうとする姿は、まさに慈父そのものだ。しかし、彼はその手で他人の命を無惨に奪ったのだ。司は礼を見下ろした。弟を殺したこの憎き仇を、今すぐこの手で八つ裂きにしてやりたい衝動に駆られていた。しかし彼には理性が残っていた。
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