一花が修治と話し終わった時、パーティーも始まった。和香と勇が一緒に来て、一花に親しげに挨拶をすると、伊集院家をメインテーブルのほうへ招いた。一花が和香に会ったのは今日で二回目だ。しかし、和香の態度は初めて会った時と比べてかなりよくなっていて、口を開けば「一花さん」だとか「我が家の」という言葉を使い、とっくの昔に西園寺家の娘で一花の存在を認めていたと、わざとらしく主張しているようだった。和香の態度がそのようであればあるほどに、一花は鳥肌が立ち、何か企みがあるような気がした。ホスト側が席につくと、今日招待された賓客たちも次々と席についた。しかし、全員ホストである西園寺家からの言葉を待っていた。西園寺家が名の知れた人物たちを招待するということは、何かの報告があるからだろう。聞かずともこの日のパーティーが開かれた理由は何か、前から予想をつけている人もいた。きっと、伊集院家と西園寺家の政略結婚について、社交界の他の友人たちと一緒に祝うためなのだ。そして和香がマイクを持って話し始めると、やはり柊馬と一花の婚約の件に触れた。「本日はみなさまにお集まりいただき、誠にありがとうございます。今夜お集まりいただいたのは、ほかでもなく、皆様にあるおめでたいご報告をするためでございます」和香はこの場に合うような笑みを作り、視線を柊馬と一花のほうへ向けた。「我が西園寺家の令嬢である一花と、伊集院家の柊馬さんが正式に婚約したことを、ここに発表いたします」和香がそう言うと、ステージ下からは大きなお祝いの拍手が巻き起こった。多くの目線が柊馬と一花の二人に注がれていた。彼らの眼差しからは二人を吟味したり、判断したりしようとするのが感じ取れる。また中には羨望の目を向ける者もいた。メインテーブルに近いところにいた陽菜は柊馬のほうへ顔を傾けていた。しかし、近くても多くの人がいて、彼女は柊馬の姿を見ることはできなかった。彼女は今日ここへ来るつもりはなかったが、如月家の家族から引っ張られて来る羽目になってしまった。如月家は伊集院家、そして西園寺家と今は提携関係にあるから、礼儀のためだと言われたのだ。和香の言葉を聞き、陽菜はすぐに何杯もワインを胃に流し込んだ。「本日をもって、我々西園寺家と伊集院家は親戚関係になることが確実となりました。今後ビジネ
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