Semua Bab 幸せ色の恋~想いよ、永遠に~: Bab 1 - Bab 10

20 Bab

第1話

高校を卒業してから4年間――。開いては閉じて、閉じては開いてと、何度も繰り返し見てきたものがある。封印しようと思っても、なかなかできなかった。机の引き出しにしまっている、手作りの小さなアルバムだ。赤い表紙には“Forever”の文字。それはまだ、幼い字だった。クセのある、丸文字で。このアルバムを開くと、必ずあの頃の私に気持ちが戻った。何もかもが楽しくて、キラキラと光輝いていて、ただ真っすぐに、恋をしていた頃。今日もまた、表紙を撫でて中を開く。1枚目には、16歳の私の笑顔。その隣には、あの人。肩を組んで、グンと手を前に出して満面の笑みでピース。写真の周りにはたくさんの落書きがあり、とても賑やかだ。ページをめくる度に、高校生だった私達が笑っていた。変顔のものもあった。仲間と悪ふざけばかりしていた日々。“永遠”を信じてやまなかった日々。自分たち中心に動いていたあの頃――。もう、全て、思い出でしかない……。窓から、風が流れ込んでくる。机横のカーテンがヒラヒラと揺れ、私の前髪を浮かせた。アルバムのページをめくれば、どれも笑っているものばかり。まるで、辛いことなんて1つもなかったかのように。本当は、何もなかったのかもしれない。あの過去は、全てまぼろし……私の、夢物語で……。あの頃の想いは、わからない。何をあんなに一生懸命走っていたのだろう。友情にしても、恋にしても。気持ちのままに動いて、簡単にいろんなものを信じていた。“永遠”なんて、約束されないのに。未来は、必ず明るい光に満ち溢れているんだって、素直で...。いつもいつも、全力で駆け抜けていた。あの頃に戻りたいか、と聞かれたら、躊躇してしまう。もう、あんなに辛い事は経験したくないから。けれど。なぜか、何度もアルバムを開いてしまうんだ。忘れようとしているのに、結局はこうして探している。大好きだった人を...。机の上で携帯が鳴ったのは、頭を振って、過去の想いを振り払った時だった。ディスプレイに表示されたのは、知らない番号。通話ボタンを押すと、受話器の向こうから、微かに波の音が聞こえてきた。「もしもし……」恐る恐る声を出す。『もしもし――』返ってきたのは、波音に消えてしまいそうな、小さな声だった。
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第2話

何……? この状況……私の周りには初対面の人ばかり。そりゃ、数時間前に入学式を終えたばかりだから、仕方ない。顔見知りなんて、教室にたったの2人。しかも、全く話したことのない男2人だ。そんなの、初対面と同じ。教室の中で初対面の人と接するのなら、別に構わない。それが、当たり前のことだから。だけど……明らかにこれはおかしい……。どうして……?場所は、学校近くのファミレス。そこに無理矢理連れて来られた私。私の隣に座っているのは、さっき友達になったばかりの日和(ヒヨリ)だ。まだ、名前しか知らない。そして、私達の目の前に座っているのが、男の先輩2人に、同じクラスの男子が1人。特に盛り上がっているわけでもなく、静かにメニュー表を開いている。こんな変な空気に巻き込まれたのは、ほんの数時間前のこと...。“入学 おめでとう”体育館で入学式を終えた私達は、担任に連れられてこの教室にやって来た。チョーク跡が全くない黒板に、大きくお祝いの言葉が書いてある。隅々まで綺麗に掃除されている教室に入ると、新しい時間が今から始まるんだと、急に心が躍り出した。着慣れない、紺色のブレザー。窓に映った制服姿の自分を見て、あぁ、今日から高校生なんだなって実感した。綺麗に並べられた机の右上には、出席番号順に名前が張られている。私は、“如月 美羽”と名前のある席に座った。スカートの折り目が崩れないように、手で整えながら。騒がしい教室だけど、みんなの緊張感が伝わってくる。友達作りに、みんな必死だった。「緊張してるみたいだね」
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第3話

不意に声をかけられ、大きく肩が跳ねた。目をパチクリさせて声の主を見上げる。「ははっ、ごめんごめん。びっくりさせちゃったね」突然目の前に現れた女の子が、失敗したというような表情で肩をすくめた。「私、皆川日和(ミナガワ・ヒヨリ)っていうの。驚かせてごめんね」彼女が首を傾けると、漆黒の長い髪がさらりと揺れた。肌は白くて、手足がすごく長い。とても同い年だとは思えないくらい、大人びた人だ。周りの女子は、殆どが化粧やアクセサリーで着飾ってるというのに。彼女は何も身に付けていない。きっと、すっぴんだろう。けれどその肌は、驚くほどに輝いていた。なんてキレイな人なんだろう……思わず彼女の美しさに見とれていると「美羽ちゃん、友達になってくれる?」突然名前を呼ばれ、さっきとは違う驚きで目をパチクリさせた。「ミウちゃん、でしょ?」首を横に傾けながら、机の右上に張られた紙を指差した。ああ、そうか……これを見たんだ。「うん。『キサラギ・ミウ』よろしくね」彼女の柔らかい微笑みに、さっきまでの緊張感はどこかへ吹っ飛んでいた。ようやく彼女に笑顔を向ける事ができた私は、彼女に右手を差し出した。笑顔で握手を交わす。「美羽ちゃんはさ、どこの中学から来たの?」早速私の前の席に座り、おしゃべりが始まる。入学式直後、おとなしく席に着いていたのは私ぐらいで、周りは皆あらゆるところに散らばっていた。「あたしは西中からだよ。日和ちゃんは?」すぐ近くにある、彼女の瞳を見ながら聞くと、「“ちゃん”は取って」彼女は口を尖らせながら言った。「ひ、日和……」まだ会って間もない相手を呼び捨てにするのは、ちょっと気が引けたけど、私が躊躇いがちに名前を呼ぶと、「ふふっ、そっちの方がいい」そう言って、キレイな顔で笑った。
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第4話

「……日和は? 中学、どこだったの?」遠慮がちな私とは対照的に、彼女はとても楽しそうに身を乗り出してきた。人懐っこい人だなあと、思った。きっと、こういう女の子ってすごくモテるんだろうな。「私? 私はね――」「レーオーくーん」声をワンオクターブ上げて話し出した日和。そんな彼女の言葉を遮ったのは、突然教室の前のドアから聞こえてきたひょうきんな声だった。一瞬、その声に静かになった教室。と同時に、女子の目の色が変わった。私の目も、みるみる丸まっていく。うわっ……カッコイイ……。つかつかと教室に入ってきた男2人。見た感じ、明らかに先輩。2人とも金髪で、ブレザーのボタンは1つもしめていなかった。中の白いシャツが丸見えで、第2ボタンまで開けているシャツの隙間から、赤色のTシャツが顔を出していた。ズボンも限界まで下げていて、だらしない格好だ。だけど、それが妙にカッコイイ。クラスの女子ほぼ全員、うっとりと彼らを眺めている。廊下側の窓に目を向けると、そこにも、たくさんの女子が集まっていた。だけど。そんな中、日和だけが『げ……』と、顔をしかめていた。「レーオくん。 入学おめでとう!!」先輩のうち一人が、机に突っ伏している男子に近づいて声をかけた。のっそりと頭を上げた彼。眉間にしわを寄せ、ヤンキーを睨みつけた。彼の髪も、茶色く染められている。この男2人に比べれば、とても落ち着いた柔らかい色だけれど。「………」顔を上げても、無言の彼。「入学早々不機嫌だな〜、レオくんは」金髪の男が、彼の机に座りながら言うと「その呼び方やめろよ」金髪男2人とは違う、静かな、落ち着いた口調で言った。「コウちゃーん。レオくんが冷たいよお」急に瞳をうるうるさせた金髪男が調子よく泣きついたのは、彼らの後ろでニコニコと見守っていたもう1人の金髪男。泣きついた男よりも、お調子者って感じ。「こらっ、レオ。 仲良くしなさいっていつも言ってるでしょ。ソウちゃんに謝りなさい」彼はなぜか、お母さん口調で怒る。なんだ……?コント……?もしかして、この人たちのコントはこの高校の名物だったりするわけ?
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第5話

目を白黒させながら彼らを眺めていると、私の視界の隅で日和が肩を震わせているのがわかった。「ひよ……」私が名前を呼び終わる前に、日和はガタンと音を立てて勢いよくその場に立ちあがった。「ひ、日和……?」肩を震わせている日和の視線を追うと、そこには、さっきお母さん口調で怒っていた金髪男が。彼も、椅子のずれる音を聞いてこちらに顔を向けると、日和と同じように『げ……』と眉間にしわを寄せていた。知り、合い……?明らかに拒否反応を示しているふたりを交互に見ていると、日和の口から驚く言葉が出てきた。「お兄ちゃん!!」お、お兄ちゃん!?また2人を交互に見る。「こんなところで何やってんのよ!!恥ずかしいから今すぐここから出てって」怒鳴りながら教室の入り口を指さす日和。日和が『お兄ちゃん』と呼んだ男は、急にやりにくそうな表情になり、首の後ろに手を当てた。「んだよ……。おまえもレオと同じクラスだったのか」兄妹の間で流れる険悪な空気。けれど、この状況で、目を輝かせている人物が1人いた。「あー!! 日和ちゃんだあ」陽気な声で日和に近寄ってきた“ソウちゃん”。というか……さっきから違和感だらけ。彼の話し方が、顔と体型に合っていない。妙に、かわいすぎる。彼が近くに来ると、身長の高さが目立つ。ワナワナ震えている日和より、20センチは高いかもしれない。180センチくらいは、あるんじゃないかな。「柊先輩。 お兄ちゃんを連れて、早くここから出てって下さい」
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第6話

怒りをあらわにして日和が小さく言う。しかし、そんな事はお構いなしに「日和ちゃん、しばらく見ない間にキレイになったな」彼は腰をぐっと折って、日和の顔を覗き込んだ。日和は、顔を伏せる。「それくらいにしとけよ、壮吾。こいつ、キレるとマジで怖えーから」日和のお兄さんがめんどくさそうに頭をかいて、こちらに歩いてきた。2人が移動すると、クラスの女子の視線も一緒に動く。うっとりと。「んだよ…… じゃ、どっか行く?」「はっ?」同時に声を上げたのは、日和とお兄さんだった。「いやいや、おかしーだろ。今の流れで、どうしてそうなんの?」お兄さんが片方の眉を上げて、苦笑した。私も、今のは流れ的におかしいだろと思わず心の中で突っ込みを入れてしまった。“壮吾”と名前を呼ばれていた彼は、しばらくふて腐れた後、突然私に視線を向ける。びっくりして、咄嗟に目を泳がせてしまう私。「友達? 日和ちゃんの」声をかけられた私は、おろおろして返事も出来なかった。別に人見知りするタイプじゃないけれど、こんなにイケメンで、しかも、見るからにヤンキーな先輩を前にすると、なんていうか……「美羽が怖がってるじゃないですか。柊先輩はいつも、言う事、行動全てがいきなりすぎるんです」日和は先輩にそう言うと、突然私の腕を掴んできた。「帰ろう、美羽。こんなの相手にしてたら、バカになっちゃう」「え……あ、うん」日和に引っ張られるままに立ちあがる。すると。「ちょっと待ってよ」先輩が慌ててそれを制した。「行こうよ」またおかしなことを言いだす。私と日和は腕を組み合ったまま、眉をひそめた。「俺ら、もっと交流が必要だろ?だから、行こうよ。交流が深まる場所。 美羽ちゃんも」
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第7話

そう言って、キレイな歯をみせてニッコリと笑った。う、美しすぎる……その笑みは、卑怯だ。「おらっ、レオも立て」先輩は、また机に突っ伏そうとしていた茶髪の男を無理やり立ちあがらせると、「さぁ、行こうか」と、我が物顔で歩きだした。「………」無理矢理腕を引っ張られる茶髪も、めんどくさそうだ。そんなこんなでやって来たのが、このファミレスだ。ガヤガヤとランチタイムで賑やかな店内。“ソウちゃん”こと柊先輩が提案した、『交流が深まる場所』とは、ここだった。交流を深めるどころか、さっきから長い沈黙が続いている。私の隣に座る日和は不機嫌そうだし、柊先輩と日和のお兄さんに挟まれて座っている茶髪男は、だるそうに欠伸の連発だし。すごく居づらいんですけど……。「おい、壮吾」この異様な空気を断ち切るように、日和のお兄さんが声を出した。柊先輩は、手に持っていたオレンジジュースのグラスをテーブルに置いて、日和のお兄さんを覗き込む。「どうにかしろよ、この空気」「空気?」「おまえが引っ張って来たんだろ?交流深めんじゃねーのかよ」そうだよ。いきなりこの沈黙はきついんですけど……。私、確実に浮いてる……。柊先輩は、日和のお兄さんに言われてようやく場の盛り上げにかかった。私、本当にここにいて大丈夫なのかな?なんか……。不安……。「んじゃ、自己紹介からいっとく?」「自己紹介って…… 合コンかよ」柊先輩の提案に、すかさず日和のお兄さんが突っ込む。「美羽ちゃんの為にだよ。俺らはもうお互いの事知ってっけど、美羽ちゃんは知らねーじゃん」な? と頬笑みを向けてくれる柊先輩に、私は曖昧に頷いてみせた。「そんじゃ、俺からだな。俺は、柊壮吾(ヒイラギ・ソウゴ)。高3で、コウと同じクラス。好きな食いもんは、ハンバーグ。んで...」「そこまで詳しく言うのかよ」ペラペラと楽しげに自己紹介をしている先輩に、日和のお兄さんがまた突っ込みを入れた。苦笑しながら。「……んだよ。じゃ、もういいよ。はい、次」「………」順番の回ってきた茶髪男は、全くこのやり取りに興味を示さず、目の前のポテトをひたすら口に運んでいた。「レオ。おまえだよ。 早くしろ」柊先輩に肘で突かれても、表情を変えない彼。「ほんっとに、おまえは相変わらず無口だよなあ。少しくらい、愛想よくしろよー」
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第8話

ポテトを口に運びながら、茶髪男がボソリと言う。無表情のままで。「なんで、俺真ん中?」「おまえが端だと、すぐに逃げんだろが」「………」不服を口にした彼は、柊先輩から理由を聞くとまたポテトを食べ始めた。不思議な人だ。さっきから、全然表情が変わらない。そして、ポテト食べ過ぎ。なんか、掴みどころのない人だ……。「ま、いいや。はい次、コウ」柊先輩からバトンが渡ると、待ってましたと言わんばかりに日和のお兄さんが顔を明るめた。なんだかんだで乗り気だな、この人。「皆川昂(ミナガワ・コウ) よろしく。てか俺、さっきから思ってたんだけど美羽ちゃん、可愛いよね。 ねね、番号教えてよ」日和のお兄さんが携帯片手に身を乗り出すと、「やめてよ、お兄ちゃん。ホント女ったらしなんだから。美羽に手出したら許さないからね」日和が目を吊り上げてそれを制した。「ほんっと、日和は堅いよなー。もっと柔らかい女になろーぜ」「うっさいバカ兄貴っ」「んじゃ、美羽ちゃん。せめて、俺のこと名前で呼んで」日和の言葉を気にもせず、また身を乗り出してきた。な、名前で呼ぶの?なんか、このテンション、ちょっと苦手だな……「コウ……さん」身を縮めながら小さく呼ぶと「“さん”は取って」さっきの日和と全く同じことを。さすが、兄妹。言う事、同じ。だけど……「よ、呼び捨てにはできません……先輩だし」いくらあたしでも、先輩を呼び捨てには……。「ちょ、おまえら聞いたかよ。“先輩”だってよ。俺、マジ感動!」はっ!? 何、何? 感動……?「美羽ちゃんだけだよ、俺を先輩扱いしてくれんの。コイツを見てみろよ。年下のくせに、超生意気なの」隣でまだポテトに手を伸ばしていた“レオ”くんの肩に腕を回し、グイっと引き寄せた。しかめっつらになったレオくんは、コウ先輩の腕を振り払う。「な? 生意気だろ?」「まっ、コイツが生意気なのはしょうがねーよ。ガキの頃から俺らとつるんでるし、今更先輩扱いはできねーだろ。つーか、コイツが敬語だと気持ち悪りぃ」「確かに」柊先輩が椅子にのけ反りながら言うと、コウ先輩がそれに同意した。この3人、子供の頃から仲良しなんだ。私にはそういう友達がいないから、ちょっとうらやましい。大きくなっても、変わらない友情。今も、何だかんだ言って楽しそうだし。こういう
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第9話

...え?「やっと笑ったよー。見たか? 壮吾」「見てねー」コウ先輩の高いテンションに、乱暴に頭をかいて悔しがっている柊先輩。えーと……。「笑え」「え?」「俺が見てねー。もっかい笑え」「えっ、えっ」「笑え」えぇぇ? 何なの、この人。絶対、笑えない。「いやー、美羽ちゃんの笑顔、可愛かったなー。ね、もっかい笑って?」首を傾げながら、人差し指をたてるコウ先輩。かわいらしい仕草に、思わず心臓が高鳴った。激しく動く心臓を静めようと思ったのに、今度は、私の目の前に座る柊先輩が、ぐっと、身を乗り出してきた。「もっかい見せろっつってるだろ」「二人ともいい加減にしてっ!!」こんな変な状況で私を守ってくれるのは、日和だけで。どうしよう……。私、変な人達に出会ってしまった。翌日。担任の後に続いて、ぞろぞろと廊下を歩く1年生。7クラスもの生徒が各クラスずつ、学校を見学して回っている。「静かにー」と先生の声が上がる中、新しい友達との会話で盛り上がっている生徒は、見学そっちのけでおしゃべりに夢中になっていた。「ね、ね、なんかさ、中学校とは違って校舎が広いよね。ワクワクしない?」今日も朝からテンションの高い日和。校舎のあらゆる所を見て、目を輝かせていた。「そう言えば、日和はどこ中出身?昨日聞きそびれちゃったから」「あー、あのバカ兄貴のせいでね」テンションの高かった日和が、“バカ兄貴”と言った瞬間、不機嫌になった。「あたしは桜中出身。 ちなみに、レオくんと柊先輩も同中」日和が顔を歪め、私の顔をちらっと見て苦笑した。「私ね、中学の頃は最悪だったの」私は「どうして?」と眉を上げる。
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第10話

「あのバカ兄貴と柊先輩のせいでね。ま、あとレオくんもかな」日和が肩を落とした直後、誘導していた先生がくるりと振り返った。「この渡り廊下を渡った向こうは3年生の校舎になります。図書室や音楽室もこの校舎ですからね」先生の案内で廊下を渡る。「あの3人、何気にキレイな顔立ちをしてるでしょ?」……確かに。「3人いつも一緒にいるからさ、目立つのよ。まぁ、中学校の頃からあの頭の色だし?んで、“コウの妹”だって事で、3人目当ての子が色んな事を私に聞いてくるの」肩をすくめた日和はため息をついて、「高校は違うとこにって思ってたんだけど。私の頭じゃ行ける高校がなくて」と、まるで洋画の俳優のように頭を左右に振った。確かに、3人ともすごくモテそうだった。というか、あれはモテるに決まってる。人並みはずれた端正な顔立ちの柊先輩に。お調子者なのに見とれてしまうコウ先輩。そして、無口だけど憎めないレオくんは、とても綺麗な顔立ちだった。3人ともそれぞれ違うけど、昨日見て思ったのは、3人の周りだけが、キラキラと輝いていたって事。「まぁ、ちょっとくらいなら3人の情報をあげてもいいかなって思うんだけど、毎日毎日キャーキャー来られると、正直疲れるのよね。そんなに知りたいなら、自分で直接聞けばいいのに」日和は、キレイな顔して毒舌だ。3人のファンにかなり酷い目にあったのか、日和は、ぶるっと体を震わせると両腕をさすり始めた。3人の中学時代……か。昨日、先輩達が教室に来ただけであの空気の変わりようだ。一目惚れとまではいかなくても、先輩2人に好意を持ち始めた人達はいると思う。それと、レオくんにも。私も、その中の一人だって言える。ほんの少しだけど3人に興味を持ったから。これだけ人気があれば、きっと彼女、とかいるよね。
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