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第8話

Author: ASAMI
last update Last Updated: 2026-01-05 21:52:01

ポテトを口に運びながら、茶髪男がボソリと言う。無表情のままで。

「なんで、俺真ん中?」

「おまえが端だと、すぐに逃げんだろが」

「………」

不服を口にした彼は、柊先輩から理由を聞くとまたポテトを食べ始めた。

不思議な人だ。

さっきから、全然表情が変わらない。そして、ポテト食べ過ぎ。

なんか、掴みどころのない人だ……。

「ま、いいや。はい次、コウ」

柊先輩からバトンが渡ると、待ってましたと言わんばかりに日和のお兄さんが顔を明るめた。

なんだかんだで乗り気だな、この人。

「皆川昂(ミナガワ・コウ) よろしく。てか俺、さっきから思ってたんだけど美羽ちゃん、可愛いよね。 ねね、番号教えてよ」

日和のお兄さんが携帯片手に身を乗り出すと、

「やめてよ、お兄ちゃん。ホント女ったらしなんだから。美羽に手出したら許さないからね」

日和が目を吊り上げてそれを制した。

「ほんっと、日和は堅いよなー。もっと柔らかい女になろーぜ」

「うっさいバカ兄貴っ」

「んじゃ、美羽ちゃん。せめて、俺のこと名前で呼んで」

日和の言葉を気にもせず、また身を乗り出してきた。

な、名前で呼ぶの?

なんか、このテンション、ちょっと苦手だな……

「コウ……さん」

身を縮めながら小さく呼ぶと

「“さん”は取って」

さっきの日和と全く同じことを。

さすが、兄妹。言う事、同じ。

だけど……

「よ、呼び捨てにはできません……先輩だし」

いくらあたしでも、先輩を呼び捨てには……。

「ちょ、おまえら聞いたかよ。“先輩”だってよ。俺、マジ感動!」

はっ!? 何、何? 感動……?

「美羽ちゃんだけだよ、俺を先輩扱いしてくれんの。

コイツを見てみろよ。年下のくせに、超生意気なの」

隣でまだポテトに手を伸ばしていた“レオ”くんの肩に腕を回し、グイっと引き寄せた。

しかめっつらになったレオくんは、コウ先輩の腕を振り払う。

「な? 生意気だろ?」

「まっ、コイツが生意気なのはしょうがねーよ。ガキの頃から俺らとつるんでるし、今更先輩扱いはできねーだろ。つーか、コイツが敬語だと気持ち悪りぃ」

「確かに」

柊先輩が椅子にのけ反りながら言うと、コウ先輩がそれに同意した。

この3人、子供の頃から仲良しなんだ。

私にはそういう友達がいないから、ちょっとうらやましい。

大きくなっても、変わらない友情。

今も、何だかんだ言って楽しそうだし。

こういう
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