千枝は絵里を抱きしめ、その背中を優しくトントンと叩いた。その仕草も声も、昔と変わらず優しかった。「馬鹿な子ね。絵里はママの誇りよ。どうしてママがあなたを嫌ったり、憎んだりするの?」絵里はその胸の中で、涙に濡れた顔を上げた。「私が開発したシステムが未熟で、エラーなんて出さなければ、ママは死なずに済んだのに。ママ、私が殺したの。全部私のせい。今だってじいちゃんを巻き込んじゃったの。私って本当に駄目な子だよね」絵里は深い自責の念に囚われ、心の奥底に封じ込めていた感情が一気に決壊していく。しゃくりあげながらとめどなく涙を流す娘の頬を、千枝は痛ましそうに手を伸ばして拭った。「なんでも自分のせいにしちゃ駄目よ。システムを開発できるなんて、絵里は天才だわ。ママの自慢の娘よ。ちょっとしたミスで、自分を罪人みたいに責めないで、ママにとって、あなたはかけがえのない宝物なの。だから悲しまないで、自分を責めないで。絵里が泣いていると、ママも胸が痛くなるの。分かった?」「ママ……」絵里は千枝にすがりつき、その胸に顔を埋める。母親の優しさと温もりを愛おしむように、すがるような小さな声で呟いた。「行かないで……私を置いていかないで。ずっと会いたかった、離れたくないよ」「馬鹿な子ね。あなたはここにいちゃ駄目なの。ママに会いたくなったら、星を見て。夜空で一番輝いている星がママよ。ママはずっと空から絵里を見守っているからね」千枝は絵里を抱きしめて優しくあやし、背中を一定のリズムでトントンと叩いた。その態度は、昔と変わらず慈愛に満ちている。絵里は首を横に振り、母親の胸元に顔をすり寄せる。名残惜しそうに言葉を紡いだ。「やだ、ずっとママと一緒にいたい。ママ、私を追い出さないで。一緒にパパを探しに行こうよ……」「馬鹿な子。パパもママも、あなたを連れて行くなんてできるわけないじゃない。あなたは私たちが一番愛している娘なのよ。パパとママの願いはね、あなたが元気に、楽しく、健やかに生きてくれることだけなの」絵里は涙まみれの顔を上げ、潤んだ瞳で訴えかける。「ママ、私がここを出て行ったら、もう二度と会えなくなっちゃう」千枝はその顔を両手で包み込み、そっと涙を拭う。その笑顔は、どこまでも優しく慈愛に満ちていた。「絵里、いい子だから。パパと
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