白月光は妹?私が死んでから元夫は泣いて後悔しました のすべてのチャプター: チャプター 141 - チャプター 142

142 チャプター

141話 自分を許せるよう

「お父さんは悪くないわ!私が酷いことをたくさん言ったの!」 「いや、僕は父親だから、娘の成長を理解してあげるべきだった…。それなのに親権もいらないなんて言い捨てて…。」 しかし隆一も首を振り、それに対して優希がまた首を振って否定するという、父娘で首を振りあうのが何度か続くと、痺れを切らした老夫人が間に手を入れて止めた。 「…三滝社長も、自分を責めることを止めれるように頑張っていきましょう。」 苦笑いをした老夫人がそう言うと、優希ははっと気づく。 (私もお父さんにはいつまでも自分を責めてほしくない…。昔を思い悩んだ顔をされるより、笑いかけてほしい。) 美緒もこういう気持ちということなのだろうか…。 そう考えていると、そばで静かに話を聞いていた和珠が口を開いた。 「優希さんはすでに自分を取り戻しつつありますよ。」 なんのことかと思い「…私が?」と言うと、口元に笑みを浮かべて頷いた。 「先日、ご自分の意思で、あの2人からの理不尽な扱いに抗うと宣言していたじゃないですか。」 「あら、そうだったわ!」 和珠がそう言うと、老夫人は手を叩いて声を弾ませた。 しかし優希は戸惑いの声をあげる。 「でもそれは怒りが上回っただけで、自信を取り戻したわけでは…。」 「ゆうちゃんが自分の人生を罪悪感で諦めなければ、なんでもいいのよ。自分が嫌だと思ったことを言える、理不尽なことに抵抗できる、そういう当たり前なことをできるようになれば、きっかけはなんでもいいの。」 優希の言葉を遮った老夫人だったが、その声は柔らかく、優希への温かい愛情が感じ
last update最終更新日 : 2026-06-12
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142話

その後、和珠が他の業務があるというので途中退出し、和珠を除いた4人で、老夫人が持ってきたお茶とフルーツを食べながら、美緒と隆一、それぞれとの空白期間を埋めるようにたくさん話をした。 美緒の思春期の様子や植物状態だった時の感覚、隆一とは優希の反抗期の時の気持ちや優希が出ていった後の生活など。 時に和やかに、時に真面目に話し、病室はしばらく話し声が絶えなかった。 3時間もする頃には全員話し疲れ、隆一が入れたお茶で口を休める。 体力的にも辛くなってきたのか、美緒の顔には疲労が見えてきたので、老夫人は自然と帰る準備を始めた。 優希はコップを片付ける老夫人にすすすと近寄り、ゴミをまとめる。 そして晴れやかな表情をしている老夫人の顔を盗み見た。 晴れやかな表情の理由は、もちろん優希や美緒のことだろうが、優希はそこに老人も含まれているのかが気になっていた。 先日の電話の際、老夫婦が仲直りをしてくれればと思い、半ば強引に電話を切った後に2人はきちんと話をできたのか。 老夫人の様子は普段通りで判断がつかず、優希は声を潜めて老人と話をできたか聞いた。 「ええ、話せたわ。おじいさんの状況は理解できた。」 その落ち着いた返答に、やはり老人は老夫人を裏切ってはいなかったのかと安堵の息を吐くも、続いた言葉に眉をひそめる。 「聞いた上で、やっぱり私はおじいさんと離れる時間がほしいと思ったわ。」 「それは…。」 「私が想像していたようなものではなかったけれども、それを私に隠していたことは許せなかっ
last update最終更新日 : 2026-06-13
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