伏見に連れられ、風呂に向かった音羽。 体中が筋肉痛のような痛みとダルさで上手く動かせない音羽を、伏見は甲斐甲斐しく風呂に入れ、先程までの淫猥な雰囲気など微塵も感じさせず、ただ体を綺麗に洗い、一緒に湯船に浸かり、音羽の体を綺麗に拭いた伏見。 再び音羽を抱き上げ、リビングにやって来た伏見はソファに音羽を座らせてキッチンに向かった。 「蓮夜……?」 「音羽、飲み物は何が飲みたい?」 「えっ!だ、大丈夫ですよ、自分で用意します……!」 「足に力が入らないだろ?俺が用意するから座ってろ」 足に力が入らない──。 伏見にその事を言い当てられた音羽は、顔を真っ赤にしつつごにょごにょとお礼を告げた。 伏見は冷たい音羽にアイスティー、自分のアイスコーヒーを用意して戻ってくると、リビングのテーブルに置いて音羽をひょい、と抱き上げた。 「──っ、わっ、蓮夜!?」 突然抱き上げられた事に音羽が驚いていると、伏見がソファに座り、そのまま膝の上に音羽を座らせると背後からぎゅっと抱きしめた。 「体は……?大丈夫か音羽、無茶な抱き方をした。悪い……」 ぽつり、と伏見の謝罪が背後から落ちる。 その声はとても苦しそうで、反省しているのがひしひしと伝わってくる。 音羽は自分のお腹の前に回った伏見の手に自分の手を重ねた。 音羽の手が重ねられ、伏見の腕がぴくりと反応する。 「そ、その……。びっくりしたし、体は……大丈夫、とは言い難いですけど……」 「──悪かった」 「で、でも!昨夜、蓮夜を迎えに行った時に言った言葉に嘘は無いんです。嫌じゃない、です……。むしろ、蓮夜こそ私に呆れたりしていませんか」 音羽の不安気な声が聞こえ、伏見は驚いて思わず音羽の体を振り向かせた。 「呆れる──?どうして俺が音羽に呆れるんだ?」 「だ、だって……、私は……離婚されていたとは言え、元々は既婚者でしたし……。つい最近まで夫も、いて……子供だっているのに。それなのに、蓮夜にこうして触られるのが嫌じゃない、なんて……どう考えてもおかし──」 「おかしくなんてないだろ。感情は自分で操作なんて出来ない。音羽は、前を向いてしっかり自分の足で歩き出したんだ。俺は、音羽のその変化を良い変化だと思う」 「良い変化、ですか……?」 きょとり、と目を瞬かせる音羽に、伏見は言い聞かせるように言葉
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