บททั้งหมดของ 【牌神話】〜麻雀烈士英雄伝〜 賛: บทที่ 1 - บทที่ 10

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第2部 一章【ジンギ!】その1 第一話 天賦の才を持つ勝負師

1. …天賦の才を持つ勝負師よ… 近いうち、あなたはかつてのライバルと邂逅するでしょう。あなたをよく知る旧友と… その時は彼を手伝ってみなさい。あなたにもそれは運命の扉を開く事になるでしょう。 …あなたに能力を授けます。◆◇◆◇牌神話 第2部 麻雀烈士英雄伝一章 ジンギ!~北山銀次物語~その1第一話 天賦の才を持つ勝負師ジリリリリリリリ!!(うるせえ)ガン! 目覚まし時計を叩き割る勢いで止めて起きる。これはいつもの事だ。全くタフな時計だぜ。ゴクッゴクッゴクッ!「っはー!」 寝起きのよくないおれは枕元にいつも水のペットボトルを置いてから寝てる。寝起きに飲んで酸素を脳に送れば目が覚めやすいからだ。(今日は何時からだったっけ) カレンダーでシフトを確認する。(11時か。余裕だな。風呂入ってゆっくり支度して適当にメシ食ってから向かおう)──────「よしっ! 行くか」 おれは玄関に立ててある愛車(スケボー)を手に取って出勤する。これがおれの交通手段だ。 男の名は北山銀次。通称『ジンギ』と呼ばれる男。 これは、不思議な力を与えられたギャンブラーの物語。 物語の始まりは数年前まで遡る――────────────「これからどうすっかなー」 北山銀次(ジンギ)は素寒貧だった。ほんの数年前までは極道やら悪党やらを相手に詐欺をするという人生を賭けた大博打を打って2億円を勝ち取っていたのにだ。数字で書けば200000000円である。どうやって無くせばいいのかという程の金額だが、約2年で全額溶かしてしまうのがジンギであった。 (つうか、今朝変な夢見た気がするけど、どんな夢だったっけ。なんか力をくれてやるぞ。みたいな? そんなだったのは覚えてるんだけど) あてもなく歩いているとそこに雀荘を見つけた。(麻雀か、昔得意だったなー。友達としかやったことないけど…… そういや、旧友を手伝えって言われた気がするな! うん、なんとな~く思い出してきた) 何も考えずに(まあ、ヒマだし)で雀荘に入ってみたジンギ。少し麻雀するくらいの軍資金ならまだある。そんな生活を続けて数日、今日も知らない雀荘へと向かう。すると……「おおーーー! ギンジじゃないか久しぶり!」と店の人が懐かしそうにする。それは旧友のマサルだった。「あれ? ここマサルの
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第2部 一章【ジンギ!】その1 第二話 読みづれえ

2.第二話 読みづれえ その日以来、北山銀次は旧友の萬屋勝(よろずやまさる)の店を手伝うようにした。と言っても言われた時に来店して間を埋めるだけだが。給料は必要無かった。ゲーム代だけタダにしてもらえればあとは自力で勝てるからだ。 そうしているうちに人の上に文字が浮かび出る現象がまた現れる。(なんだ、あれ?) 気にしないようにしていた。自分が数年前まで脱法ドラッグをやっていた事による後遺症(幻覚症状)のような気がしていたから、そんなものは見えていない。そう言い聞かせていたのかもしれない。しかし、やっぱり見える。 その日、夢を見た。…なぜ、見ようとしないんですか。あれはあなたの能力ですよ。見ればいいんですよ、使って下さい。私が与えた力…ジリリリリリ!!(うるせえ!)ガン!(あー、今日は10時に来店してくれって言われてたっけなー。よし、起きっかー) 夢のことはまた覚えていない。 能力を持つ男、北山銀次。彼は自分のその授かった力を使うことを知らずに今日も真剣勝負をしに行くのだった。夢で見たことも覚えていないのだから仕方ない。 この、能力を持ちつつ使わない日々はなんと半年以上続いた。◆◇◆◇ その日はしっかりと夢を覚えていた。なんだかよく分からないが相手がイラついていたからかもしれない。…いい加減、上の文字読んでくださいよ。あなたの好きそうな仕様にしたんですから…私の力をお願いだから使ってよう…シクシクシクシク…どうせ今回も忘れるんでしょ。もう、嫌い。ばーか…「ンだとこの! ……夢か。なんだったんだアイツ。上の文字読め?」(あれは気のせいじゃなかったのか)「変な夢見たせいで早起きしちまったな……」(とりあえず忘れないようにメモしておくか。アイツ泣いてたしな) 口は悪いが女には優しいジンギは夢の中の女(?)にすら配慮した。もう泣かせたくないと思ったのだ。 風呂に入り、全身を洗う。鏡に写る自分の身体の入れ墨にニヤッと満足する。その胸元や腕にはKuokoa《クーオコア》と彫ってあった。ハワイ語で『自由』という意味である。 風呂を上がるとドライヤーで長い髪を乾かし後ろで一つに縛る。(よし、少し早いがもう行くか) 今日は雀荘でだけ人の上に見えるあの文字を読もうと思って決意して家を出た。 愛車に乗って雀荘へと向かう。ガッ、ガッガッガッ
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第2部 一章【ジンギ!】その1 第三話 力量差を見極める

3.第三話 力量差を見極める(あなたの好きそうな仕様にしたとか言ってたなアイツ。RPGのことかよ。ていうかこれ本当に現実か? 幻覚見てないよな?)と不安になるジンギ。「しかし、先生は守護騎士か。ピッタリだな」「何のこと?」と西川晃(にしかわあきら)が言う。ジンギはアキラのその高い雀力と知識の多さに敬意を表して『先生』と呼んでいた。「いや、なんでもない」 そこへマネージャーの萬屋がやって来た。「おう、ギンジ。来てたのか、いつも協力ありがとうな」と言う萬屋勝の上にはバトルマスターLevel65とあった。(お! 上級職バトルマスターのレベル65だと?! やるなマサルめ……)「あー、ジンギさんー。いらっしゃいませー!」と挨拶しに南上虎徹(なんじょうこてつ)がレジ奥から寄ってきた。「よう、コテツ!」(こいつは何て書いてあるのかな) すると、コテツのジョブは意外にも基本職の(魔法使い)と出ていた。(なんだ、こいつあんなに強いのに基本職か)しかし……魔法使いLevel97「きゅっ、きゅうじゅうなな!?」「何を言ってるんださっきから?」とマサルが言うがそれどころではない。(レベル97とは経験値いくつで辿り着くんだ、もうあと2で上限じゃないか。この男、若いのにとんでもないレベル。よほど鍛錬していたのだろうな。あの力は才能だとばかり思っていたが…… 誰よりも努力の男だったか……) その日、この3人との麻雀をしたが、萎縮してしまってぼろ負けした。自分の職業やレベルはまだ知らないが、絶対この3人に勝ててる気がしないのだ。(知らない方が良くなかったか? 足枷になってる気がするが) まだ、ジンギはこの能力の使い道をわかっていなかった。これは勝てない相手と戦う事を避けるための能力。つまり、ギャンブルで生活していくためには最も重要な『力量差』を見極める能力なのである。だが、そんな素晴らしい力だということを理解してないジンギは「ちくしょー。変なもの見たから意識しちまって負けたじゃねえか! なんだあの力」と、文句を言いながら帰るのであった。
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第2部 一章【ジンギ!】その1 第四話 潜在能力の無駄遣い

4. 第四話 潜在能力の無駄遣い  その夜、またジンギは夢を見た。  …どうですか? 私が授けた能力は。面白いでしょう。RPG《ロールプレイングゲーム》みたいで。  どうもこうもねーよ。気になって勝負に支障が出るわ。 …え  アレ、じゃまだから消すこととか出来ねえのかよ。レベル97のヤツとかいて勝てるわけないって思っちゃうから困るんだよ。 …97レベルですか。すごいのがいるんですね。神とか仙人の次元じゃないですか。  職業は(魔法使い)だったけどな。ていうか、オマエはなんなんだ? …私は、あなたの力です。  おれの力? …『天使』とか言われる時もありますね。だけど、私が思うに私自身はあなたの《潜在能力》だと思ってます。つまり、私はあなたの中に眠っていた能力。それが目覚めた。ということにしましょう。  寝てていいって。 …なんでそんなこと言うんですかぁ。…泣きますよ。 (面倒なやつだな)わかったよ。じゃあひとつ教えてくれよ。天使、おれのレベルはいくつなんだ。 …どうせいま聞いても起きたら忘れるんでしょ。それに、まだ知らない方がいいかもしれませんよ。  いいから教えてくれ。 …15です。職業は―― 「15だあ?! ざけんな!」 &n
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第2部 一章【ジンギ!】その1 第伍話 天使との交流

5. 第伍話 天使との交流  あれから数日。ジンギはモヤモヤしていた。 (昨日も夢を見た気がするんだが思い出せないな)  どうやら天使には夢の中でしか会えないらしいがジンギは夢を毎度すっかり忘れるタイプだった。 しかし、幻ではないのだとそれだけは認識していた、というよりせざるを得ない状況だった。なぜなら一度雀荘に入れば頭の上にその雀士のジョブとレベルが書いてあるのだから。 ちなみに、窓や鏡などにはその文字は映らないようだ。よって、自分のジョブやレベルは知る事が出来なかった。 (まあいいか、慣れてきたら気にならないな。つうかこの卓、コテツたちとは比較にならん程弱いな。戦士Level10 僧侶Level25 魔法使いLevel9って……。どうやって負けろってんだよこれ)  もちろんジンギは自分のレベルが15であると言われたことはもう覚えていない。  ――数時間後。   普通に負けるジンギ。 (いや、なんでだよ! おかしいだろこれ!)  しかし、麻雀においてこれは少しもおかしな事ではなく、よくある事なのである。麻雀はどんなに優秀な打ち手でも今日覚えたばかりの素人に負ける可能性を持っているゲームだ。 正解を選べるということと勝てるということは決してイコールではない。まして、ジンギは15レベル。なにも不思議なことではなかった。 “わりいけど、一度抜けてメシにしていいか?”とマサルにメールを打つジンギ。“OK”と返事が来る。  ジンギは一旦落ち着こうということで食事をしに出ることにしたのだ。こういう所は非常に冷静で、この冷静
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第2部 一章【ジンギ!】その1 第六話 自己制約

6.第六話 自己制約 ジンギは自由に打っていいという契約であり、縛りは一切ない。そういう約束のもと富士2号店を手伝っていたが、そもそも彼の性格上メンバー制約のような縛りは必要無かった。なぜなら、ジンギほどのカッコつけ男はなかなかいないから。 肉体は常に鍛えていて、たるんだ腹はしてないし、髪はサラサラストレートの黒髪ロングを後ろで侍のように縛っていて長髪なのに男らしさがある。肌は定期的に日サロで焼いているほど褐色であることにこだわっているし。歯は驚くほど真っ白だ。 「男なら格好つけろ」が彼の持論であり、そして志であった。 そんなジンギが白けた麻雀なんかやるはずは無くて、メンバー制約というもので縛る必要がない人間なのである。 メンバー制約というのは経営者側から従業員に課せられる麻雀の打ち方制限のことだが、単純な話が『お客さんが白ける麻雀はしてはいけない』というのが一番の制約を設ける理由なため、彼のような格好つけることにこだわる男なら制約など元から課しているようなもの。そういった人生のこだわりは言ってみれば自己制約だ。 今日は比較的ヒマな日だったのでマネージャーのマサルはジンギとアキラの間に立って2人の麻雀を遠目に見ていた。 いま局面はラス目の守護騎士(アキラ)が珍しく親満ツモられには耐えられない3900点のダンラスで三着目が親のジンギ。二着目は魔法使い(コテツ)でジンギとは14000以上離れている。トップ目は初めて見るお客さんでジンギの目には頭上には商人Level35と書いてあるのが見えていた。 ちなみに商人というのは初めて見た。あきんどなだけはあり、この人は駆け引きが上手い。 その状況でジンギは親リーチをした。守りのエキスパートであるアキラはここで考える。(ツモで一撃トップになるには倍満が必要だ。しかしジンギさんのことだからその可能性を秘めたリーチをしてきてるかもしれない。高めツモ裏1で8000オールとかね…… そんな気がする。そう思わせるくらい迷いのないリーチだった。本来この点差なら見逃しに備えてダマにするか迷いそうなものだから上手くいけばトップになれる手で上手くいかない場合でも二着にはなる、そんな手なんじゃないか) そして、魔法のような奇抜な攻めを持ち味とするコテツはこう考える。(これはもう緊急事態だ、あがられたら三着転落でゲームセット
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第2部 一章【ジンギ!】その1 第七話 アキラの選択

7.第七話 アキラの選択アキラ手牌三四六①②③③④⑤白白発発発 ドラ伍 東4局8巡目 西川アキラはここからアキラのアキラらしさが光る異端な選択を見せつけてくれた。打白 これがアキラの選択だった。選択5迂回。字牌の対子落としでローリング。当たってしまう可能性もあるが確率は高くない。その時はその時で。(回したか、アキラらしいな) そう思って見ていたマサルだったがアキラの選択はそれよりさらに深いものだった。次巡ツモ⑦(テンパイ復活ならずか。まあそう都合よくはいかないよな、打白でイーシャンテンキープ) 見てるマサルはそう思った。しかし。打発(何っ!?) これを見たコテツはこの時こう考えた(白は強いから対子落としでの迂回だと思っていたんだが次は発だと? これは開き直って勝負してるな。打点は高いが整いきってない手からの反撃狙いってとこか。こいつ、多分振り込んで飛んじまうな。どうすっかな…… このままじゃおれは二着で終わっちまう。いやもし親が18000とか言ってきたら三着だ。いよいよこの局はおれが押してアガリに行かないと……か) コテツはこの『発』で悠長に構えているとゲームセットになってしまうと確信した。のんびり見てる猶予はない。と。 普通の人にそれを見せても「ま、今回二着で次回頑張ればいいや」で、むしろ押してくれないがコテツはトップ率の化け物だ。そこに大きなこだわりがある。志とも言えるその男の意地。おれより上の着順など絶対に取らせない。と。その勇ましさこそがコテツの魅力だとも言えるし、リスクとリターンのバランスは結局取れていたのでこのやり方で勝てるのがコテツだった。 そのスタイルを完全に理解した上でのアキラの戦略。つまり。選択6押してると見せかけて降りる。自分が飛んでしまうと都合が悪い人を焦らせて放銃させることへ繋げる。 考えてみればこれはこれで有効だ。いや、唯一の生き延びる道の可能性すらある。というのもダマ押しをしてジンギの当たり牌を捨てたとする。12000点のアガリだと着アップしないままフィニッシュになるため志の高いジンギはきっとロンしないはずだ。しかし見逃してもらったとしてもジンギはリーチしてるからその後はツモ専になってしまうわけで、結果ツモでもアキラを飛ばしてしまう。しかも、その間にコテツからも当たり牌が出る可能性もあ
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第2部 一章【ジンギ!】その1 第八話 メンバー業の大変さ

8.第八話 メンバー業の大変さ その日は結局そのまま5時間ほど同じメンツで打ち、そこでお役御免になったので近くの漫画喫茶で待機していたがその後呼ばれる事は無かった。(あの商人さん強かったな。メンツが強烈だったから一勝もしてなかったけど、ギリギリまでトップ争いに参戦してた。少し運が傾けば全勝される可能性すらあったな。あのメンツで……たいしたもんだ)なんてことを思いながら現代麻雀という雑誌を読んでいた。真面目な麻雀雑誌のような名前をしているが中身は漫画だ。 麻雀界にまともな麻雀を研究してる人向けの雑誌など無いと言っていい。将棋や囲碁とはそのあたりが大きく違う。しょせん麻雀はその程度だと思われているのだ。また、描いてある内容も悪い。やれヤクザの代打ちだ。やれ、命を賭けるだ。と。麻雀のイメージを悪くするものを描く漫画の多さたるや。(勘弁してくれ。マサルがあれだけ頑張って商売してるのを横で見てる身からしたら、こういうイメージダウンになる漫画は全部燃えてしまえとしか思えない。マサルの真剣な仕事を邪魔するようなものを作るな! なんで主人公がバチコーンと強打してるんだよ! 悪影響を与える内容を描くな! それをどれほど精神を擦り減らしながら、タイミングと言葉を選び、表情まで作りながら「やめてほしい」と『お願いごと』を伝えている店員が全国にいるか。それで逆ギレされても悪いのは店員とされてその人が来なくなれば評価を下げられるんだ。ほぼ客のおれでもそれくらいは察している。メンバーって大変だなって。 そういう世界があること、分かってないから描けるんだろうなぁ) 不愉快になってきたのでジンギは現代麻雀をゴミ箱にドカッ! とぶち込んだ。そしてすぐに気付く(あ、漫画喫茶だった)「チッ!」 一度ゴミ箱にぶち込んだ雑誌をそっと取り出して何もなかったかのように本棚に返すジンギ。まあ、ゴミ箱はなにも入ってないキレイな状態だったのでまだ良かった。雑誌が少し折れ曲がってしまったが。 気付いたらマサルから連絡が来ていた。“今日はもういいよ。ありがとう、お疲れ様”「よっし、帰るかー」 帰る前にアイスココアを一杯だけ飲んでから会計をして、愛車(スケボー)に乗って家へと帰るジンギなのであった。
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第2部 一章【ジンギ!】その1 第九話 打牌はソフトに

9.第九話 打牌はソフトに 次の日は珍しく遅番の助っ人に呼ばれた。夜10時に出勤だと言う。 行ってみるとそこには疲弊してるマサルと有能そうな老紳士が制服を着ていた。「マサル、もしかして昼からぶっ通しで働くつもりなのか? 現状でもうこんなに疲れた顔しといて」「今日だけな。どうしても人が足りなかったから。まあ、明日は休めるし。今日は日曜の夜だから少し頑張れば落ち着くだろ。それまでの辛抱だ」「無理するなよ。あと、こちらの方は?」「こちらは夜間にバイトで入って貰ってる並木さんだ」「並木です。よろしくお願いします」 「北山ッス。よろしくお願いします」「並木さんはね、メンバー業をやりながら頑張ってお子さんを2人育てて成人させたすごい人なんだよ」「マネージャー、そんなこと…… うちはカミさんの方に蓄えがあったし、子供たちだって運良く賢い子に育ったから国立大学に入れて助かっただけで、私立に進学とかされたらお手上げでしたよ」「それでも凄いことですよ。並木さんの雀力なくして達成し得ないことです。尊敬しています」 「まあね~。ギリギリでしたけどねえ。だからマナー悪い人とか来店すると今でもお腹がキリキリしますよね」「どういうことすか?」「例えば打牌は強打で無発声な人がまあいるとしてね? それ、俺らは注意しないといけないじゃない? 店からの『お願い』という形でね」「そうですね」「でまあ 打牌はソフトに、牌は切り飛ばすのではなくて『置く』つもりでお願いします。とか言うとね。逆切れをしてくるんですよ。よくあることなんですけど」「ありますねー」「発声のほうもね、聞こません。とか言ってもね『言ったよ』が始まるんですね。言った言わないじゃなくて聞こえるかどうかだという話は何度したかわからない」「ですね」「それでもってお客さんが怒ったりすると私の言い方に問題があったんじゃないかとか言われるんですよ。そんな上司ばかりなんです、責任を押し付けるようなね。いや、この店は違いますけど」「うざいっすね」「で、それがイエローカードみたいにたまってって、もうあと一度でも怒らせたならクビだみたいな脅しをかけられるんですよ。でも、じゃあ強打を見過ごすことにしたりすると『あのメンバー同卓者のマナーを全然注意してくれないんですけど!』という報告をされて罰されるんですよ。最悪でし
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