というわけで建真のご飯を済ませた後、彼がお風呂に入っている間にフリマサイトに登録した。もちろんネクタイを売りさばくためだ。ずっと紙袋の奥底にしまわれていたアイテムの存在なんて、持ち主は忘れているに違いない。それに売ったら証拠隠滅できるし、知らぬ存ぜぬで押し通す。 建真のものだからこれからの行為は若干犯罪のような気もするけれど、彼からはモラハラ・経済DV・セックスレス・浮気と四重苦も与えられているんだから、そのくらい問題ない気がしてきた。 生活費くれないのが悪い! それにもともと私があげたものだし――と自分勝手な理由をこじつけた。 早々にフリマアプリでネクタイを売っちゃおう。(えーっと……フリマアプリ…『なんでも売買屋』かぁ) 一番上に出てきたフリマアプリをインストールした。SEO対策(「検索エンジン最適化」を意味する、Search Engine Optimizationの略。Googleをはじめとした検索エンジンのランキングで上位表示を行うことで、検索結果からの流入や売上、リード獲得などを大きく増やすことが可能となる施策のこと)もバッチリだから、1番上のアプリは人気なのだろう。 早速個人情報を登録していると、早くもつまずいた。(あ”。銀行口座情報、登録できないや…。どうしよう…新しい口座開設するにも時間かかるよね…) 困っていると、アプリの説明に目が釘付けになった。(ん? 口座を登録したくない方は、直接取引も可能。店舗に持ってきてくれたら売上金を即金でお支払い――ですって!) 早速なんでも屋を検索すると、飲み代半額券をもらった大吉酒場のすぐ隣だった。(ラッキー!! 早速入手したネクタイ売っぱらって、飲み代稼ごう!!) どうやら運の良さが上昇した模様。また建真を倒す一歩が踏み出せた気がした。だが、現実はゲームと違ってそう甘くないものだと、思い知らされる――
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