Semua Bab 女装メイドと婚約破棄された悪役令嬢は、幸せな結末を目指します: Bab 201 - Bab 210

354 Bab

第201話

小腹も満たされ、レオナルドとマルグリータに見送られて会議室を出た私は、シヴァと合流してヴォルフガングの下へ向かった。アレクサンドから校門前での待ち合わせと指示されている。校門の方は、華やかな装飾が施された校内とは対照的に落ち着いていた。静かな並木道が続いており、しばらく歩くと高い校門が見えてくる。そこには、遠くからでも目立つ大きな体の男が立っていた。「ヴォルフガング様!」「おお! モンリーズ嬢。シルヴィアも久しいな!」相変わらずのヴォルフガングの大声に、周囲の人が驚いたように振り返る。少し恥ずかしくなるが、気にせず私は軽くお辞儀をした。ヴォルフガングはそれを見て、気にしなくて良いと困ったように笑いながら手を振ってくれる。「今日は学園祭に来て下さってありがとうございます」「いやぁ、このような祭りがあるんなら楽しまないとな! 良い土産話になる」「王城ではどうだったんだ?」「まあ、ぼちぼちだ。騎士団との稽古も、なかなか楽しいぞ? さすがリヒハイムの騎士団だ。筋が良い」顎髭を撫でながら何気なく言っているが、彼は確か圧勝していたはずだ。私とシヴァが呆れたような視線を送るが、そんなことは気にも留めず、ヴォルフガングは面白そうに笑うと私達の背中をバンバン叩く。「まあ、細かいことは気にするな。それよりも案内を頼む!」それもそうだ。ここには学園祭を楽しんでもらうために来たのだから。来た道を戻り校舎へとやって来る。その道中、ヴォルフガングに肩を組まれた私達は困惑しつつも歩みを進めた。さすがに私へは遠慮があるのか肩に触れる程度だが、シヴァには完全に寄りかかっているのか、横目で見ると渋い顔をしている。「何が見たいんだ? それとも、買いたい物でも……」「まずは食いもんだな!」確かに、先程は私だけはマルグリータとレオナルドの気配りで小腹を満たせたが、ヴォルフガングもシヴァも何も食べて
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第202話

振り返れば、貴族令嬢の後ろに控えたメイドがこちらを見ており、目が合う。彼女は気まずそうに視線を逸らし、慌てて主人の後を追っていった。私達が沈黙する中、店主が再び包丁で肉や野菜を刻む音だけが響く。「どうするんだよ! あれ絶対変に噂されるぞ」「シヴァって何気に有名人だものね……」こんな美人で仕事ができる優秀なメイドが、目立たないわけがない。今まで1人でいたし、必要以上に周囲と関わらなかったから大した噂になっていないが、そんな彼女の知られざる顔として従者の間で噂になることだろう。「余計なこと言って、正体バレたらどうしてくれる」「大丈夫だ。バレないバレない」ヴォルフガングの気楽な様子に、シヴァはため息を付いた。一息ついているようだが、大事な単語は聞き逃がせない。私はちょいちょいとシヴァの服の裾を引っ張った。「シヴァ、可愛い彼女さんだって。シヴァも否定しないのね」「……っ!」耳元で囁くと、シヴァは顔を真っ赤にして視線をそらす。その姿が可愛くて、私は顔がニヤけてしまうのを止められなかった。 楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、もう終わりの時間になってしまった。アレクサンドがアナウンスを始める前に、会議室に戻ってみんなと合流しなければならない。「それでは、ヴォルフガング様。今日はこの辺で」時計を示すと、もうそんな時間かとヴォルフガングも納得したように頷いた。礼をして去ろうと俯いた私に、ヴォルフガングが耳を寄せる。それと同時にシヴァの肩を抱き、こちらへ引き寄せた。周囲からは終わりの抱擁をしているようにしか見えないだろう。「ヴォルフガング様……?」急なことに戸惑っていると、小さく低い声でヴォルフガングは囁く。 「アルベリヒとディトリヒの二人が、裁判の話
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第203話

ヴォルフガングならば、刺客は相手にならないだろう。それに関しては彼の強さに安堵しかない。それは良かったが、問題は相手にどこまで話が漏れているかだ。私とシヴァ、ヴォルフガングの関係を知っていればこちらが狙われてもおかしくはない。それを警戒してヴォルフガングは王城に泊まってもらっていたが、もしバレていたらそんなものは意味を成さない。いっそ私やシヴァも、王城にいて多くの警護に囲まれていた方が安全だろうか。でも、あの中でヴォルフガングは襲われたのだとしたら、安心はできない。アレクサンドとイザベラ、ステファンとメロディ、セドリックとロミーナ、そしてヤコブも、会議室に戻ってくる。必死に笑顔を取り繕うが、上手く笑えているか分からない。『学園祭初日は、つつがなく終わりました。皆さん、楽しそうに過ごせています。明日も無事、開催できるよう――』アレクサンドの声が放送機材を通って学園中に響くのが聞こえる。ヴォルフガングの言っていた件をアレクサンドに質問しようと、そのことで私の頭はいっぱいだ。「リリアンナ、大丈夫?」私の顔色を心配してか、イザベラが声を掛けてくれる。メロディも後ろで少し不安そうな顔をして、こちらを覗き込んでいた。私は安心させるように小さく頷く。周囲の人を心配させてはいけない。放送が終わり、アレクサンドの号令でみんなが解散する。そんな中、私は話があると言ってアレクサンドと二人で部屋に残った。イザベラ達が心配そうに見てきたが、気にせずに帰るよう促す。先ほどまでの喧騒が去った会議室は静寂に包まれていた。テーブルの上には書類が散乱しているが、アレクサンドがそれを端に避けた。彼と私は向かい合わせに座る。いつの間にか、音もなくシヴァも部屋の中に入ってきており、私の後ろに寄り添うように立っていた。「今日、ヴォルフガング様から襲撃を受けた話を聞きました」私の言葉をアレクサンドは静かに聞いてい
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第204話

学園祭二日目。今日は午後に自分のクラスの担当を務めるだけで、比較的時間に余裕がある。私はシヴァと約束した通り、今年も変装魔法を使って彼と学園祭デートをするつもりだった。私は再び黒髪にピンク色の瞳になる。服装も商人風のものになり、目立たないように帽子も被った。シヴァも髪を下ろし、長い黒髪に眼鏡をかけた、同じく商人風の男性に早変わりだ。さすがにこの格好なら、誰が見てもリリアンナ・モンリーズだとは分からない。昨日話していたヴォルフガングを襲ったという刺客のことが気がかりで、誰かに見つかりはしないかと心臓はバクバクだ。「こうするのも久しぶりね」「そうか? サンスリード様とルベルゾン嬢の二人をくっつける時にやっただろ」「それだって一ヶ月くらい前じゃない」シヴァと軽口を叩いていると、少し気がまぎれる。周囲の人目を気にしながら、私達はこっそり馬車置き場から学園祭の中心部に移動した。昨日はヴォルフガングと広場の様子を見て回ったし、今日は各クラスの出し物を見て回ろうと話していた。シヴァと手を繋ぎながら歩いていくと、聞き慣れた声が耳に届いた。『あそこの美術商が良い品を扱っているそうなんです。先輩、絵画はお好きでしょう?』『そうなんです。ぜひ行きたいわ』随分流暢なライ語だ。早口なのもあり、私も辛うじて聞き取れる程度。正確ではないが、なんとなく何を言っているのかは分かる。振り返って見ると、そこにはセドリックとロミーナが立っていた。三学年の下位クラスが美術商を呼んで、美術館を運営しているのは聞いている。どうやらそちらに向かっているようだ。一時期関係性が危ぶまれた二人だったが、今は上手くいっているようだ。むやみに近づかず、一定の距離を取りながら並んで歩く。まだステファンと婚約者同士であり人目が気になるロミーナには、これくらいの距離感でちょうど良いだろう。『僕は鳥の絵が好きなんです
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第205話

彼女は私達の視線に気付きぱっと顔を背ける。ライハラ連合国出身の貴族なのだろうか。褐色の肌にブロンドの髪、茶色い釣り目が特徴の美人さんだ。なんであの子が? と不思議に思っていると、彼女と腕を組んでいる人物を見て合点がいった。同じく褐色の肌に癖のある黒髪。整った顔立ちで、凛としたたたずまいにはオーラが溢れている。イザベラとアレクサンドだ。二人も変装魔法を使ってお忍びデートをしていたというわけか。イザベラの気がそれていることに気付き、アレクサンドが彼女の肩を引き寄せる。その行動にイザベラは顔を赤くしていた。私も変装魔法を使っているのに、よく気付いた物だ。商人としての目利きでも働いたんだろうか。そう考えていると再びイザベラと視線が合う。彼女は口元にそっと人差し指を押して、ぺこりと会釈していた。どうやら内緒にしろと言うことだと理解し、私も同じようにして返す。こういうことはお互いに知らないふりをした方が賢い。「イザベラとアレクサンド様よ。知らないふりして」耳元で伝えると、シヴァは納得したように頷いた。 楽しい時間は過ぎ去り、他のメンバーが無事仲良くできている様子も見られた。一時はどうなるかと緊張したが、何事も無かったようで本当に良かった。そんな安堵感もあり、完全に油断していたのだ。「それじゃ、遅れちゃうから先に行くね」予定通り午後の担当のため、私達は馬車に戻って着替えを済ませた。私は変装魔法を解けば済むが、シヴァはそうはいかない。実際に着替え、髪を整え直す必要がある。私は時間がないからと、先に馬車を降りた。昨年もこうして一瞬だけ別行動していたのだ。シヴァのことだから5分もあれば追いついてしまう。私は早足で校舎へと急いでいた。庭園の角を曲がれば広場へ着く、という所で庭園の草むらから手が飛び出す
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第206話

ど、どうしよう……「この後の脱出経路は?」「商人の荷馬車が通るらしいから、そこに……」手足は縄で縛られ、口にも猿轡を嚙まされて身動きが取れない。今すぐ命を奪おうとしている様子はないが、それでも恐怖は変わらなかった。犯人達の会話からして、どうやら私は誘拐されてしまったらしい。マントを目深に被り、口布で顔を隠した人物が三人。その全員が背の高い、なかなかに屈強な男達だ。これからどうなるんだろうかという不安と、こんな男性たち相手だったら逃げるのは難しいかもしれないという諦めの気持ちが湧いてくる。大人しく助けが来るのを待っていた方が良いのだろうか。馬車を先に降りた際、一瞬制止しようとしていたシヴァを思い出す。彼は止めようとしてくれていたのに、どうせ数分だからと飛び出してしまった。過去の自分を殴ってやりたいところだ。シヴァは今、どうしているんだろうか。「馬車が来るのは後何分だ?」「予定まで20分と言ったところか。場所を移動しないと」今いる場所は、先程連れ去られた庭園の奥。学園祭で賑わう中、こんな馬車留めまでの途中にあるような、空いた土地を埋めるために作られた庭園になど誰も来ない。魔法を制限するような道具は持っていないようだし、火魔法とかで縄を焼けば脱出自体はできる……と思う。こうなってみると、魔力が多いリリアンナで本当に良かった。まだ何とかなる手は残っているのだ。大丈夫だと自分に必死に言い聞かせながら、私はなんとか彼らのしっぽを掴もうと様子を観察していた。三人は私に背を向けてひそひそと話をしていたが、不意に男の一人が振り返る。私が大人しくしているか様子を見るためだろう。その男と目が合った時、気付いてしまった。マントと口布から覗く褐色の肌に。(ライハラ連合国の人…&he
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第207話

明るい外にはたくさんの馬車が並んでおり、人は誰もいない。私が走って逃げたところで、人の多い所まで追いつかれずにいられる自信はない。足止めが成功している内に、せめてどこかに隠れないと!馬車の間を走り抜け、私は奥の方にある荷台の大きな馬車の裏に隠れた。正直、これ以上は何も考えていない。どうすればいいかなんて分からない。ただ時間が過ぎるのを待って、誰かが助けに来てくれるのを待つしかない。あれからどれくらい時間が経っただろうか。たぶん、30分も経ってはいないはずだ。シヴァは今頃、私を探していることだろう。せめて私を探しに馬車の方へ戻って来てくれたら、彼と合流できるかもしれない。「お前は端から探せ! お前はそっちの建物だ!」さっそく男達が体勢を立て直したのか、私を探すために指示を飛ばしていく。あちこちに移動していく足音が聞こえる。しゃがみ込みながら、私は自分の手足が震えていることに気付いた。さっきまでは逃げることや男達の話を聞いて情報を得ることに夢中だった。それが今更になって、はっきりと恐怖が体にも伝わってきたのだろう。ぎゅっと手を握り締めると、震える指先は白く冷たくなっている。そうして震えていて、足音が間近に迫っていることに気付くのが遅れた。気付けば私の背後の馬車2、3台分程度の所にまで足音が迫っている。私はそちらの方へ振り向き、ゆっくりと立ち上がった。次はどんな魔法で逃げる?どうやったら足止めできる?そうやって思考を巡らせるが、体の震えは止まらない。男の足音がこちらへ向かってくる。もうすぐという所で、私は音もなく背後から現れた手に抱き留められた。「ひっ」思わず声が漏れる。それはすぐに黒い皮手袋によって塞がれた。この手袋には見覚えがある。恐る恐る振り返ると、そこにはシヴァがいた。な
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-04-02
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第208話

「お嬢様……?」リリアンナがいないことに気付いたシヴァが教室まで小走りで移動していると、不意に腕が掴まれた。その手によって、彼は人気のない廊下へと引きずり込まれる。「何をっ!」「静かに」急なことに驚き声をあげると、相手は低い声で制止してきた。冷静に相手を見れば、学園の使用人の服を纏った騎士だった。モンリーズ家の使用人として過ごしている間に、彼とは何度か顔を合わせたことがある。相手が見知った存在であるという事実に、シヴァは一瞬安堵しため息をついた。「……急になんです? 私は、お嬢様を探さないと」「そのお嬢様のことです」小声で返事をすると、そう返されシヴァは真剣な表情に戻る。「お嬢様は、今どこに?」「素性不明の男達に攫われました。モンリーズ公爵様からの依頼で護衛をしていたため、行方は追えています」「……それなら、貴方はここで何をしているのです? 早くお嬢様を助けないと」「人数が足りません」シヴァは焦りと怒りをぶつけそうになったが、騎士の冷静な答えに頭が冷える。「誘拐犯は三人。護衛は私以外にもう一人います。そいつは、今お嬢様の後を追っています。制圧ならばこの人数でも可能ですが、安全にお嬢様を救出するには人数が足りません」確かに、安全にリリアンナを救出しつつ、三人を無効化するには人数が足らない。相手はどんな武器や魔法を使えるのか分からないのだ。人を呼びに来たのは最善の手だろう。(……だが、オレが増えたところで三対三。まだ心もとないな)「アレクサンド殿下に至急連絡を入れて下さい。王族の護衛を借りるのです。会議室へ向かい、現在担当のレオナルド殿下と、ヴァイゲル公爵令嬢にも連絡を」「は、はい!」シヴァの言葉に騎士は慌てて敬礼する。「お嬢様はどこですか?」「
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第209話

それから、アレクサンドは話し始めた。アルベリヒ・グラウベルという人物とディトリヒ・ベルナルドという人物がソプレス王国の滅亡に関与し、重大な違反をした可能性があること。それを突き止め、証拠を集め裁判を控えており、それまで彼らを泳がせていたこと。その裁判の証人も襲われており、犯人は恐らく彼らで間違いないこと。一通り話されて、イザベラは悔しそうに俯いた。マルグリータも辛そうな表情をしている。「まさか、そんなことになっていたなんて……私、何も知らなくて」「いや、リタには俺が教えなかったんだ。心配をかけさせたくなくて」「レオナルドは表面上無関係を貫いてもらってる。私からの情報共有のみだし、実際関与はしていないよ。知れば知るほど危険は増えるだろうから、それで正解だ」落ち込むマルグリータを、レオナルドは慌てて抱きしめて慰めた。アレクサンドも彼のことを庇ってくれる。二人の言葉に、マルグリータは唇を噛みしめて俯いた。イザベラはどうかと思えば、ぎゅっと拳を握り締めて俯いたまま動かない。表情が読めず、何を考えているのか分からなくて心配してしまう。それはアレクサンドも同じだったのだろう。そっとイザベラの肩に手を乗せた。「離して!」その手は勢いよく弾かれてしまう。アレクサンドは目を見開いて驚いていた。「これも婚約解消のためなんでしょう!? 少し話には聞いていたわ。でも、まさかここまで危ないことになっていたなんて……」隣に座り私の腕に抱き着いたまま、イザベラはアレクサンドを睨みつけていた。目には涙が浮かんでいる。「私にだって関わることだったのに、なんで教えてくれないのよ! なんで私が蚊帳の外なの⁉ アレクサンド様、貴方は……私のことを1つも信頼してくれていなかったということですか⁉」叫ぶイザベラの言葉がアレクサンドに刺さった。本来理性的な彼は、
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第210話

婚約解消を狙っている件は、私たち三人とシヴァ、お父様とルネしか知らないはずなのだ。アレクサンドもイザベラも、顔を青ざめさせて今まで見たことが無い表情をして固まっている。現在二人の脳内は、口論の話と婚約解消がバレてしまったことと、どう取り繕おうかと言うことで頭がいっぱいに違いない。唯一まだ冷静になれている私が、説明するしかないだろう。発端も私なのだ。「ごめんなさい。黙っていたけれど、私はアレクサンド様と婚約する前からずっと、婚約には反対だったの」レオナルドとマルグリータが唾を飲む。私の言葉に面食らったようだ。「アレクサンド様は政略結婚だから仕方がないって言っていたけど、私はずっと前から好きな人がいて……全然諦めていなかったの」その言葉にマルグリータは口元に手を当てる。何か思いつくことでもあったんだろうか。彼女の前では、シヴァはずっと女装していたはずだけど。「それで、婚約解消を狙って動いた結果が、今回の事件よ。元はと言えば、私の自業自得なの。だから、気にしないで欲しいし……期待させていてごめんなさい」怪我人として椅子に座ったままだが、私は二人に頭を下げた。彼らは顔を見合わせると頷いた。「気にしないで下さい。そういうこともありますから」「あ、ああ。婚約者じゃなくなっても、姉上は姉上だしな」そこは変わらないのか。安心したような、逆に周囲を混乱させるから複雑なような……頭を悩ませていると、不意に彼らへの意趣返しを思いついた。そっとイザベラの肩に手を乗せると、私は何事もないかのように二人に伝える。「……で、次の婚約者にとアレクサンド様が熱烈アプローチしているのがイザベラよ」私の言葉にイザベラとアレクサンドが顔を赤くした。うん、二人にはこれくらい以心伝心で仲良くやっていってもらいたい物だ。
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