さすがアレクサンドの騎士だ。行動が早い。「リリアンナ嬢は、今から王宮で保護する。ヴォルフガング殿も一緒なら、安心だろう?」外出先で襲われても無傷で帰還したヴォルフガングが一緒なら安心だ。「はい、よろしくお願いします。父に手紙を書くので、渡しておいて下さい。……それと」私はちらりと背後に立つシヴァを見た。彼は注目が集まるのを察して、さっと私の肩から手を引く。「従者も一緒で構いませんよね?」「もちろんだ」アレクサンドの言葉に安堵し、私は用意された便箋に言葉を紡いだ。お父様を安心させるためだ。きっとすごく心配するだろうから。ルネやバルバラにも言っておいて欲しいと伝えないと。手紙を騎士の一人に渡し、アレクサンドが呼んでおいた大勢の騎士に囲まれて部屋を後にする。「リタも一緒で良いか? 危険があるなら、保護しておいてほしい」部屋を出る直前、レオナルドがそう言って私達を呼び留めた。彼も自分の婚約者が狙われないかと心配なのだろう。最愛の女性なら尚更だ。レオナルドの言葉にマルグリータは頷き、二人は一度抱擁すると離れた。私の隣にマルグリータが並ぶ。目が合うと、彼女は大丈夫だと言うようににっこり笑った。再びみんなに視線を向けるとイザベラが心配そうにこちらを見ていたが、私は安心させるように頷いた。見送られながら私とシヴァ、マルグリータの三人は部屋を後にして、王宮へ向かう馬車に乗せられた。 *** 正直、悔しいとしか思えなかった。ヴォルフガングと合流して、リリーは王宮の用意された貴賓室で待機している。ヴァイゲル嬢も一緒だ。大勢に保護されて、守られて。安心したのか、一見いつも通りの様子に戻っている。
최신 업데이트 : 2026-04-02 더 보기