「安心しろ。俺がアイツを殺させたりはしない」「なに言ってるのかわかってる? バカじゃないの? そんなこと、アンタにできるとでも思ってる訳!?」そう聞かれた桜木は「ああ、できるさ」と一言答えた。桜木……アンタって本当にバカだね。「っ……だったらアンタたち二人とも地獄に落としてやるわよ!」「やれるもんならやってみろ」「……なんですって?」桜木は口を開くと真剣な顔で「ただしお前は、この俺が潰す」と、宣言したのだった。「フッ……おもしろいこと言うのね。 いいわ。潰せるもんなら、潰してみなさい」「言われなくても、お前のその骨の髄まで砕いてやるよ」桜木……。「ああ、そうだ。バカなお前に俺から一つ教えてやるよ」「はあ?バカ、ですって?」「ああ。 悪いけどお前には、アイツを殺すことなんて出来ない」え……? それは、どういう意味……?「……それ、どういう意味かしら?」そう聞かれた桜木は、力強い声で「アイツは絶対に俺が守る」と言ったんだ。さ、桜木……どうして?「俺はアイツと約束したんだ。 なにがあろうともアイツを守ってやると。……だから俺がいる限り、お前にアイツは殺させない」「……っ、バカッ」桜木、アンタはやっぱりバカだよ。……でももっとバカなのは、私の方だ。 だって桜木は、私を守ろうとしてくれていた。それなのに私は、何も知らずにあんなことを……。「……ふん。勝手にしなさい!ただし私は、諦めないわよ」「勝手にほざいてろ」桜木はそう言い放ち、そのまま私の方向に向かって歩いてきた。 出来れば……逃げたかった。今すぐにでも、この場から逃げだしたかった。なのに……逃げられなかった。 足がすくんで、動けなかった。「……真琴!? お前、なんで……なんでここにいるんだよ?」桜木が私に気付き、そう声をかけてくる。 だけど私は、何も言えなかった。「まさか……聞いてたのか?」「……桜木、どういうこと?」私がそう聞くと、桜木は「……それは」とはぐらかす。「っ……説明してっ! 今の話はどういうこと?」私は冷静じゃいられなかった。 だって桜木が私のためにあんなことを言ったのではないかと思っているから。「……聞いてたんだな」「はぐらかさないで説明してよ!どういうことよ? ねえ桜木、答えないよっ……!」私は思わず桜木の胸ぐらを掴んだ。「……
Last Updated : 2026-04-29 Read more