「行ってきまーす」「行ってらっしゃーい」今日もいつも通り、お母さんに見送られながら学校へと向かう。「真琴ー!」「あ、萌恵。おはよう」「おはよう」友達の萌恵に、「どうしたの?なんかご機嫌だね」と声をかける。「えっ?ちょっと真琴知らないの!? 今日転校生くるんだよ?」「そうなの? 知らなかった」萌恵は目をキラキラさせながら「しかもその転校生、超イケメンなんだってさ!」と話すから、私は「へえ、そうなんだ」と言葉を返す。「あーあ、早くどんな子なのか見たいなぁ」「イケメンってねぇ……萌恵、彼氏いるでしょ?」「いるけど、それとこれとは別だよ!」そんな萌恵に私は「別ってなに?」と聞き返す。だけど私はこの時、まさか自分が"吸血鬼(ヴァンパイア)"の餌食になるなんて、想像もしていなかったーーー。✱ ✱ ✱「ほらー席つけー。ホームルーム始めるぞー」チャイムが鳴ると同時に、席に着くみんな。 いつもより行動するの早いな、みんな。やっぱ転校生が来るから……?「えーみんなも知っていると思うが、今から転校生を紹介するぞ。 おーい、入ってこい」「はい」先生の合図で転校生が入ってくる。 そしてその瞬間「きゃああああああ!」という女子たちの黄色い声援が響き渡った。う、うるさい……! 思わず耳を塞ぎたくなる。「おい、うるさいぞお前ら。静かにしないか!……さぁ、自己紹介しなさい」「はい。桜木ユズルです。 今日からよろしくお願いします」桜木という転校生が挨拶をしただけで"きゃああああああ!"と女子たちのテンションが上がっている。「席は……そうだな」キョロキョロと辺りを見回す先生。 そして先生と目が合ったのは、私だった。「……えっ?」ウソッ……。まさか……?「じゃあ桜木は、金森の隣に座れ」「ええっ……」やっぱり?やっぱり私? たしかに席空いてるけど、でもでも……!「はい」そして近づいてくる桜木という名の転校生。「よろしくお願いします」「……うん、よろしくね」軽く挨拶をした。だけどこの転校生がまさか"吸血鬼(ヴァンパイア)"だったなんて、この時の私にはわかるはずもなかった。そう、見た目は一見普通の人間にしか見えなくて。だけどその心と中身は、人を噛み殺す【吸血鬼(ヴァンパイア)】なんだ……。そんな吸血鬼に目をつけられることなるなん
最終更新日 : 2026-04-17 続きを読む