「えっ、本当に友達?」「本当だよ。……ただの、友達」萌恵にそう言ってはみたけど、萌恵は「でも私が思うに、真琴と桜木くんは友達以上恋人未満、って感じがする」と私に言ったのだった。 私と桜木が、友達以上恋人未満……?「……そう?」「そうだよ! え、だっておかしくない?桜木くんとキスしたんだよね? なのに付き合ってないなんて、絶対におかしいよ」「おかしいの……かな」確かに、キスは何度かしちゃったけど……。告白されたってことでもないし。 桜木からも、別に好きだと言われてもない。「もう付き合えばいいのに、アンタたち」「でも私は、別に桜木のことを好きって訳じゃ……」「ええっ、なんで?」萌恵は私の発言にビックリしている。「なんで……ってなに?」「私はてっきり、桜木くんのこと好きなのかと思った。いつも一緒だし」「いや、だから私は別に……」桜木のことを好きとか……わからない。 でも一緒にいて、胸がときめいたり、ドキッとする時がある。「本当はもう、自分の気持ちに気づいてたりしてね」「えっ……?」萌恵は「なーんてね」と微笑み、再びお弁当を口にした。「まあ私は、真琴が元気でいてくれないと、悲しくなるからね?」「え?」「真琴には笑っててほしいの」萌恵にそう言われて、私は「ありがとう」と答えた。 「……自分の、気持ち」私は桜木のこと、どう思ってるんだろう……。そんなこと、深く考えたことなかった。 ただ一緒に生活して、何かに苦しんで……。お互い助け合って、支えあっていた。だからそれだけしかなかったし、それ以上でもなかった。……だって私たちは、友達だし。 でも友達以上なのかどうかを聞かれても……正直わからない。私が桜木のことどう思ってるのかって聞かれても、わからない。 私にとって桜木は……そんなに大事な存在、なのかな。「……ねえ、萌恵」「ん?」私は萌恵に「胸がときめいたり、ドキドキするのって……男友達でもあることなの?」と聞いてみる。 萌恵は少し考え「んー、友達だったらなおさらないね」と答えた。「ないんだ……」「ないよ。 友達だと思ってたのにドキドキしたりとか、ときめいたりする時は……それはもう恋に変わってる時だよ」萌恵の言葉に私は、なんだか妙に引っかかることに気付いてしまった。✱ ✱ ✱「……おい、真琴」私
Last Updated : 2026-05-09 Read more