All Chapters of 俺様吸血鬼【ヴァンパイア】と私の甘くて苦い恋愛事情。: Chapter 31 - Chapter 34

34 Chapters

●31

「えっ、本当に友達?」「本当だよ。……ただの、友達」萌恵にそう言ってはみたけど、萌恵は「でも私が思うに、真琴と桜木くんは友達以上恋人未満、って感じがする」と私に言ったのだった。   私と桜木が、友達以上恋人未満……?「……そう?」「そうだよ! え、だっておかしくない?桜木くんとキスしたんだよね? なのに付き合ってないなんて、絶対におかしいよ」「おかしいの……かな」確かに、キスは何度かしちゃったけど……。告白されたってことでもないし。 桜木からも、別に好きだと言われてもない。「もう付き合えばいいのに、アンタたち」「でも私は、別に桜木のことを好きって訳じゃ……」「ええっ、なんで?」萌恵は私の発言にビックリしている。「なんで……ってなに?」「私はてっきり、桜木くんのこと好きなのかと思った。いつも一緒だし」「いや、だから私は別に……」桜木のことを好きとか……わからない。  でも一緒にいて、胸がときめいたり、ドキッとする時がある。「本当はもう、自分の気持ちに気づいてたりしてね」「えっ……?」萌恵は「なーんてね」と微笑み、再びお弁当を口にした。「まあ私は、真琴が元気でいてくれないと、悲しくなるからね?」「え?」「真琴には笑っててほしいの」萌恵にそう言われて、私は「ありがとう」と答えた。  「……自分の、気持ち」私は桜木のこと、どう思ってるんだろう……。そんなこと、深く考えたことなかった。 ただ一緒に生活して、何かに苦しんで……。お互い助け合って、支えあっていた。だからそれだけしかなかったし、それ以上でもなかった。……だって私たちは、友達だし。 でも友達以上なのかどうかを聞かれても……正直わからない。私が桜木のことどう思ってるのかって聞かれても、わからない。 私にとって桜木は……そんなに大事な存在、なのかな。「……ねえ、萌恵」「ん?」私は萌恵に「胸がときめいたり、ドキドキするのって……男友達でもあることなの?」と聞いてみる。 萌恵は少し考え「んー、友達だったらなおさらないね」と答えた。「ないんだ……」「ないよ。 友達だと思ってたのにドキドキしたりとか、ときめいたりする時は……それはもう恋に変わってる時だよ」萌恵の言葉に私は、なんだか妙に引っかかることに気付いてしまった。✱ ✱ ✱「……おい、真琴」私
last updateLast Updated : 2026-05-09
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○32〜吸血鬼【ヴァンパイア】の告白〜

その日私は家に帰ってから、ずっと萌恵の言葉が頭に残っていた。  【んー、友達だったらなおさらないね】最近桜木と一緒にいすぎて、よくわからなくなってる。私は桜木と一緒にいるのが当たり前になってるんだな、きっと。でも桜木が私を助けてくれたあの日、泣いている私をギュッと抱きしめてくれたあの温もりに、私は心地良さと温かさを感じていた。「……そっか」あの心地良さと温かさは、桜木だから感じるものなのかもしれないんだ。だって他の男子には感じたことはない。 頭をポンポンと撫でられた時も、私はそんなこと感じたことなかった。「でも……好きだって言われてないし」桜木と一緒にいる時間が多すぎて、単純に麻痺してるだけのような気がする。  ✱ ✱ ✱「おはよう、萌恵」「真琴、おはよう」次の日からの私は、変に桜木を意識するようになってしまい、桜木と目を合わせることがなぜか出来なくなった。「あ、おはよう桜木くん」「お、おはよう」「……おっ、おは、よう」 「おはよう、真琴」桜木と目が合いビックリした私は、逃げるように自分の席に着いた。「……はあ」桜木と目を合うだけで、驚くなんて……。こんなんじゃ情けない。でもどうしたらいいのか、わからない。「真琴、大丈夫?」萌恵にそう聞かれるけど「大丈夫」と唱えるように呟いた。「そうそう。今日の体育、バドミントンだって」「え、バドミントン? いいじゃん」そんな会話をしていると、「おい、真琴」と桜木が近寄ってくる。なんでこっちに来るのよ……!「えっと……なに?」また桜木と目が合ってしまい、思わず桜木から目を反らしてしまう。「お前、なんか変じゃねぇか?」「えっ……そ、そんなことないよ。 き、気のせいだから!」うわぁ……あからさまにわかりやすい態度だ。 こんなんじゃすぐバレる……。「……なんで目、逸らすんだよ」「えっ。……あ、いや、そんなことないけど……」図星を言い当てられてしまい、モゴモゴしてしまう。「お前、俺と目が合うと逸らしてるだろ」「……だ、だからなに?」ああもう、話しかけないでよ……。どっか行ってって……。「もしかして、俺のこと避けてる?」「えっ!?」桜木ってば、感が鋭い……。「……別に避けてなんてないけど」桜木は私の顔を覗き込み「本当か?」と問いかけてくる。「ほ、本当だ
last updateLast Updated : 2026-05-09
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●33

「萌恵、一緒にご飯食べよう」お昼ご飯の時間になり萌恵をご飯に誘うと「あ、ごめん! 今日彼氏とお弁当食べる約束してるんだ」と断られてしまった。「そうなんだね」「本当ごめん! じゃっ!」萌恵はカバンを持ち、そのまま足早に教室を出て行った。 私も教室で食べる気にはなれず、カバンを持ち屋上へと上がった。 幸い屋上には誰もいなくて一人だから、考えごとするにはもってこいの場所だった。   「いただきます」お弁当を広げていると、屋上の扉が空いた。誰か来たのかと思い振り返ると、そこにはーーー。「こんなところで何してんだよ」「……え? さ、桜木っ!」桜木が私の元へ歩み寄っていた。な、なんで桜木がここにいるのよ……!「俺も一緒に食べていいか?」「えっ」隣に座った桜木が私を見る。「……っ!」やばっ! また目が合った……!「なんだよ」「べ、別に……」私はお弁当箱からサンドイッチを取り出し、かぶりつく。「それ、美味い?」「……え?」桜木が私の食べているサンドイッチに、視線を向ける。「美味しい……よ」「俺にも一口ちょうだい」「はっ? っ……!?」桜木は私の食べかけのサンドイッチに、横からかぶりついたのだった。「……うん、美味いな」「ちょっ……ちょっとっ!」え、何今の……? 今のはなにっ?!「か、勝手に食べないでよっ……!」「いいだろ、一口くらい」と言われたけど「よ、よくない! 私のだから」と食べかけのサンドイッチを口に詰め込む。「もう……」なんかわからないけど、胸がザワザワする。「じゃあ代わりに、俺のおにぎりも一口やるよ」と言われたけど「い、いらないっ」とそっぽを向いてみる。「さっきの、間接キスじゃん……」思わずふと呟くと、桜木は「え?」と私を見る。「あ、いや……何でもない」しまった……心の声が漏れてしまった。「……真琴、お前今日どうした?」桜木は私にそう聞いてくるから、私は「別に、何でもないから」と答えた。「なあ、お前今日変だぞ?」桜木から顔を覗き込まれてた私は、思わず立ち上がってしまった。「なんだよ、そんなに驚くことないだろ」「だって……急に覗き込んで、くるから……」私は桜木のことを変に意識しすぎて、やっぱりおかしくなってる……。 顔を覗き込まれた時、桜木の顔が目の前にあってドキッとした。
last updateLast Updated : 2026-05-10
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○34

「離さないって言ったら?」「……じょ、冗談はやめてよ」そんなに真剣な目で見つめられ、私の胸の鼓動が最高潮に達していく。 もうその目から、離れられない……。「真琴……」「さく、らぎ……? っ……!?」その瞬間、桜木は私の身体を引き寄せてフェンスに追いやられる。 「ちょ、ちょっと……離してっ」「離さないって言ったろ」「ん……んっ」気づいたら私は、桜木にキスされていた。 桜木に握られたその手が熱くて、ヤケドしそうになるのを感じた。「……っ、な、なにするのよっ」なんでまた、キスなんて……。そう思うのに、私は桜木とのキスを拒むことも出来なかった。「真琴、俺は……お前が好きだ」「え……?」桜木から告白されたとすぐにわかった。「……それは、冗談?」私がそう聞き返すと、桜木は「冗談なんかじゃない。 俺は、お前のことが好きだ」と言ってくれた。 桜木のその目が本気だと物語っていた。 私を見つめるその目が、本気だって訴えていた。「……俺は真琴に、ずっと友達以上の気持ちでいたよ」「え……?」「俺がずっと真琴に恋してるってこと、いい加減気付けよ……バカ」恋してる……。私に、桜木が……? まだ信じられない。 本当に……?「そんなこと、急に言われても……」吸血鬼(ヴァンパイア)が……人間の私に、恋をした。「例え真琴がヴァンパイアになったとしても、俺にはそんなこと関係ない。……一人の"男"として、真琴が好きなんだ」「っ……」「だから俺に、そんな態度とるな」私は桜木に抱き締められた。 でもそれを拒むことなんて、私には出来なかった。「……ごめん」「俺の方こそ、ごめん。好きだと言ったら、真琴のことを困らせることは俺もわかってた。……だけど、この気持ちにウソを付きたくなかった」桜木の腕の中で聞こえるのは、桜木の心臓の音だった。 心なしか、桜木の鼓動が早くなったように感じる。「いきなりこんなこと言われても……困るよな」「……うん、ごめん」違う、そうじゃないんだ……。困るとか、じゃないんだ。「謝ることない。 驚かせてごめん」私は桜木から離れると「ご、ご飯……食べよう」と座った。「ああ。……そうだな」結局私は、驚きとドキドキで告白の返事をすることが出来なかった。その時、"バンッ"と屋上の扉が開いた。「っ……!?」「あれっ、桜
last updateLast Updated : 2026-05-10
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