「――ここが篠沢家のお墓ですか……。立派な墓石ですね。ウチのご先祖さまのお墓とは大違いだ」 我が家の先祖が眠るお墓は、墓地の中でも格式の高い区間の一画に建立されている。墓石の形は横型で西洋式にみえるけれど、漢字で「篠沢家之墓」と横書きに彫られている。その立派さに、貢はただただ圧倒されているみたいだ。 「ね、すごいでしょ。ここに明治時代からの代々のご先祖さまたちが眠ってるんだよ。もちろん、わたしのおじいさまとおばあさま、それにパパもね」 二人で手分けしてお墓の周りの雑草を抜いたり、心を込めて墓石をキレイに掃除したりした。雑草はそれほど多くなかったので、母が時々掃除がてらお墓参りに来ているんだと思う。 「――おじいさま、おばあさま、パパ。絢乃です。わたし、無事に結婚したよ。ここにいる貢と。今すごく幸せだよ」 「初めまして、絢乃さんのおじいさま、おばあさま。そして源一会長、ご無沙汰しています。旧姓・桐島貢です。僕は絢乃さんと結婚して、篠沢家に婿入りさせて頂きました。絢乃さんと二人で絶対に幸せになると、ここでお約束します」 買っていたお花を供え、母の分も合わせて三人分のお線香をあげて、貢と二人で手を合わせる。彼はここで、改めてわたしを幸せにすると誓いを立ててくれた。 その時、フワッと暖かくて優しい風がわたしたちを撫でていったような気がして、空にかかっていた雲が切れて青空が覗いた。 「絢乃さん……、空が」 「うん。きっとおじいさまたちが、わたしたちの結婚を祝福してくれたのよ。貴方は篠沢家の婿として認めてもらえたの」 「そう……みたいですね。よかった……」 今日は一日曇り空、ところにより一
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