目を覚ましたとき、最初に感じたのは――体の奥に残る、妙な熱だった。 それは寝汗のせいとも、布団の温もりとも違う。 もっと内側、骨の奥にまで染み込んだような感覚。 意識がはっきりしてくるにつれ、昨夜のことが、断片的に思い出されていく。 夕食のあと、灯さんに導かれるようにシャワーへ向かい、そこで終わるはずだった時間が、そのまま終わらなかったこと。 言葉を交わすたびに距離が縮まり、気づけば何度も――確かめ合うように、同じ時間を繰り返し、そのまま眠りに落ちた。 隣を見ると灯さんが、少し乱れたまま、静かな寝息を立てている。 長い髪が枕に広がり、肩口からのぞく肌に、昨夜の名残がそのまま残っているようだった。(……俺、本当に大丈夫なのか) 体力的な意味でも、精神的な意味でも。 起き上がろうと身じろぎした瞬間、灯さんが小さく動いた。「……おはようございます、啓人さん」 まだ眠気を含んだ声だが、はっきりと俺の名前を呼ぶ。「おはようございます……」 返事をしただけなのに、昨日までとは違う距離感を、はっきりと自覚してしまう。 そのまま一緒にシャワーへ向かう。 白い湯気が視界を覆い、肩に落ちるお湯の感触が、思考を鈍らせていく。(……また、だ) 自分でも不思議になるくらい、灯さんとの距離が自然に縮まっていく。 触れ合うことに、もう躊躇がない。 どうしてこんなに、抑えが利かないのか。今まで俺なら、間違いなく疲労が先に来ていたはずなのに。 今は違う。体が、気持ちが、次を求めてしまう。(俺の体、どうなってるんだ……) 問いは浮かぶが、答えは出ないまま、また交わる時間が流れていく。 ◇ ◆ ◇ 二人で部屋に戻ると、すでに食事が運ばれてきていた。 湯気の立つ味噌汁と、焼き
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