日曜日の午前中。今日はたまたま翌日で手配ができた、家具のトラックを待っていた。トラックの停まる音が外で聞こえる。1台じゃなくて、何台も来ている。インターホンが鳴る。開けて、中に運んでもらって受け取る。また鳴っては、その繰り返し。「……一気に来すぎ」小さく呟く。ベッドにテーブル、そして椅子。段ボールが一気に増えていく。部屋の空気が、昨日と変わる。昼前になってから、やっと少し落ち着く。最低限、動ける状態にはなった。でも、まだ整ってはいない。椅子の箱を開ける。説明書とネジを出して、組み立てる。途中で止まる。「……合わない」何度やっても、ズレる。上手くはまらなくて、やり直す。でも、違う。「……」少しだけ苛立つ。そのときに、スマホが鳴る。...浅井さん。明日どうせ会うのに、なんだろうと思いながらも出る。「はい」『今日、家具?』外の音を拾っているみたいに。「はい」「一気に来ちゃって」『組み立て?』「……ちょっと苦戦してます」正直に言うと、短い沈黙。『何に』「椅子です」『背もたれ、上下逆だったりしない?』「……」一瞬、手が止まる。なんで分かるの。見えてるわけじゃないのに。反射的に、パーツを見る。「……あ」確かに。逆。「……ほんとだ」『よくあることだから。多分すぐ終わるよ』淡々と。「……ありがとうございます」電話を一旦切って、言われた通りにやる。綺麗に組み立てられた。「……できた」小さく息を吐く。気づいた時には、午後になっていた。部屋が少し整う。完全じゃないけど。生活はできるし、今の自分には十分だ。本当は観葉植物とか。好きな家電とか。少しずつ買ったり、揃えたりしたいけれども。そもそも、あひるの市に引っ越す未来が想像できなかったから。今は、最低限でいい。早速、椅子に座ってパソコンを開く。少しだけ、仕事に戻ることにした。データを再度整理して、関連会社の資料に目を通しつつ。助成金の流れを見る。昨日の続き。「……」違和感は消えなくて、むしろ、強くなる。時系列や、役所の動き。企業の数字。「……なんかおかしい」小さく呟く。まだ仮説段階でしかないが、違和感がある部分が更に出てきた。これ、私の考えてること、合ってるのかな。浅井さんと、確かめたい。無意識
Last Updated : 2026-05-01 Read more