え?これは………!? 不思議な匂いとともに、アイザック様の硬くて逞しい胸板に顔を埋めていた自分に気が付き、思わず顔を上げた。 ドクドクドク。彼の心臓が、まるで大砲のように強く鳴り響いている。 同時にアイザック様のこの態度を見て私は、やってしまった!!と後悔した。 「あ、失礼しました、アイザック様……っ」 私、なぜ殿方にこのような痴態を……!! 一体何年、皇太子妃をしてきたと思っているの?軽率にも程がある! 自分自身に呆れてしまうわ…!!だから…… 「はあ。リーリエ様。 それはわざとではないんですよね? いや。貴方がそんな人ではないと分かっていますから…… かと言って、リーリエ様。それは非常に危険です。」 アイザック様は顔を天井に背けたまま、なぜか眉間に青筋を立てている。 これは私の失態にお怒りなのね。 「き、危険ですか。それは……は、はしたないと言う意味ですよね。」 カァアッと自身の顔が真っ赤に染まったのが分かる。 自分の幼稚な行動に情けなさを覚えた。 考えてみれば最近は、エドウィン様とまともに触れ合うことさえなかったから… だが、そこでアイザック様に逞しい手で腕を掴まれた。 「———いえ!何を仰っているのですか。 リーリエ様。そういう事ではありません。 はしたないとかではなく、ただ、危険だと。 ———貴方にそんな風に煽られたら、私の自制が効かなくなる。 そう言いたかったのです。」 「自制が、ですか?」 「ええ。そうです。 それは、貴方があまりにも魅力的だという意味なんです。 だから貴方には何の非
더 보기