Lahat ng Kabanata ng 孤高の元皇太子妃は、女性嫌いの魔術師団長に執愛される〜甘く濃厚に溶かされる夜〜: Kabanata 11 - Kabanata 20

77 Kabanata

魔術師団長アイザックの誘惑(6)

 え?これは………!? 不思議な匂いとともに、アイザック様の硬くて逞しい胸板に顔を埋めていた自分に気が付き、思わず顔を上げた。 ドクドクドク。彼の心臓が、まるで大砲のように強く鳴り響いている。 同時にアイザック様のこの態度を見て私は、やってしまった!!と後悔した。 「あ、失礼しました、アイザック様……っ」 私、なぜ殿方にこのような痴態を……!! 一体何年、皇太子妃をしてきたと思っているの?軽率にも程がある! 自分自身に呆れてしまうわ…!!だから…… 「はあ。リーリエ様。 それはわざとではないんですよね? いや。貴方がそんな人ではないと分かっていますから…… かと言って、リーリエ様。それは非常に危険です。」 アイザック様は顔を天井に背けたまま、なぜか眉間に青筋を立てている。 これは私の失態にお怒りなのね。  「き、危険ですか。それは……は、はしたないと言う意味ですよね。」  カァアッと自身の顔が真っ赤に染まったのが分かる。 自分の幼稚な行動に情けなさを覚えた。 考えてみれば最近は、エドウィン様とまともに触れ合うことさえなかったから… だが、そこでアイザック様に逞しい手で腕を掴まれた。 「———いえ!何を仰っているのですか。 リーリエ様。そういう事ではありません。 はしたないとかではなく、ただ、危険だと。 ———貴方にそんな風に煽られたら、私の自制が効かなくなる。 そう言いたかったのです。」 「自制が、ですか?」 「ええ。そうです。 それは、貴方があまりにも魅力的だという意味なんです。 だから貴方には何の非
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魔術師団長アイザックの誘惑(7)

 ついにアイザック様にふわっと抱きしめられ、私の心臓の躍動は最高潮にまで膨れ上がった。 その抱きしめ方は想像していたよりも遥かに優しくて遥かに温かいものだった。 まるで恋人を抱きしめているかのような。 「……ッ!!」  馬鹿ね、リーリエ。 しょせんこれは娼婦に対する、前儀礼みたいなものなのに。 ただアイザック様の逞しい体は、私の体にピッタリと添っていた。初めから二人は一人の人間だったのではというくらいに。 「………はあ。リーリエ様。貴方は何て、柔らかいんだ。最高の抱き心地です。」 やはりアイザック様は先に甘い溜息を吐かれた。 私の気も知らずに抱き心地を誉める。 たかが抱きしめた程度で、なぜそんな風に満足したみたいに言うのだろう。 しかし、その時ふと気づいた。 服の上からでも分かる、アイザック様の心臓の激しい鼓動に。 私とは違う、アイザック様の心臓の音。 すごく速い……!!  「分かりますか?私の心臓の音が。 今にも破裂しそうでしょう?リーリエ様。 貴方を抱きしめているせいです。」 甘い吐息と一緒に、アイザック様はまるで私を誘惑するかのように耳元で囁かれた。 かああっとまた顔が真っ赤になり、私は深くアイザック様の胸板に顔を埋めた。 「リーリエ様。そんな風に顔を埋められては、ますます私の心臓がおかしくなってしまいますが……?」 「……あ、ごめんなさい…っ、慣れ、なくて。」 「ふふ、慣れられていては、困りますね。」 少しいたずらに微笑されたアイザック様の声が、堪らなく優しく聞こえる。 だからこそ余計に混乱してしまう。 アイザック様は女性嫌いなのではなかったの?  それに、なぜ……昨日初めて会ったば
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魔術師団長アイザックの誘惑(8)

 魅力?エドウィン様に裏切られ、子も産めない私に魅力などあるの? またアイザック様の目が柔らかく笑い、再び頬に手袋越しの手が触れるー。 「リーリエ様。 ———貴方を裏切った皇太子を呪って差しあげましょうか?」 「……!!」 私を見おろすその眼差しは、決して揶揄って面白がっているような気配などではなく本気の色をしていた。 「やはり、私を知っているのですね。アイザック様。」 「はい。よく、知っています。 リーリエ元皇太子妃…でしたよね。 そして夫だった皇太子が貴方を裏切り、貴方の親友と浮気して子供を作りましたよね。」 アイザック様の声はどこか同情されたような声色だった。 だが驚いたのはそこではなかった。 「なぜ、それを…お知りに?」  私が不貞行為を働き、有罪判決が出て娼館送りになったという冤罪はすでに世間に知れ渡っている。 しかしまだこの段階だと、エドウィン様とロベリアの不貞は世間に知られてはいないはず。 向こうの不貞のタイミングが先だと知られたら、せっかく私に仕掛けた罠が台無しになってしまうから。 きっとほとぼりが冷めた頃にロベリアを皇太子妃に、そして子供ができたことを発表するはず。 エドウィン様はいつもその辺は打算的な方だった。 何としても罪を隠そうとするだろう。 「皇太子は自分達の罪を隠すため、つい先日手を打ったようです。 『リーリエの不貞を知り、傷ついた私をロベリアが優しく慰めてくれた。 彼女と一夜を共にし、子を授かった。 彼女こそ私の妻に相応しく、彼女の子こそ正当な皇子、または皇女だ。』 と公表したそうです。すでにあの女は皇宮の、貴方の元いた部屋に住み始めています。 だからリーリエ様。 ますます貴方の無罪は遠のきました。」 「そう…なんですね。予想より早い発表だったのですね。 それな
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魔術師団長アイザックの誘惑(9)

 *** 目覚めると、隣にアイザック様が寝ていた。 昨日アイザック様の胸で泣きじゃくった事を思い出し、顔から火が出るほど恥ずかしくなった。 ……って、私アイザック様と寝て…!? 「……!??」 「おはようございます。リーリエ様。 体調はいかがですか?」 アイザック様は私の気配に気づき、傾けた頭を片腕で支え、そう尋ねた。 サラッと金髪が揺れる。 蝋燭の炎はまだ煌々と輝いていた。 私はあの後の記憶がほとんどなくて、今が何時なのかも分からなかった。 この部屋には窓も、時計もないのだ。 もしかして私、あの後アイザック様と!? 慌てすぎて、私はカエルのように布団から飛び跳ねた。 「あ、あれ…私、服を着て……」 「ぷ、クク……」 「〜……。」 またアイザック様に、肩を震わすほど笑われてしまった。 落ち着いて見てみると、私もアイザック様もあの時と同じ服を着ていた。 つまり二人の間には何もなかった、という事だろう。  正直、ホッとした。 ここ二日ほどで知ったアイザック様は、あの噂とは違い私にさえも優しい方だった。 アイザック様の事は嫌ではないけれど、記憶もないまま寝てしまうのは…… 「少しは気が晴れましたか?リーリエ様。」  そういえば昨日ショックな事を聞いて—— 「あ、あの。 昨夜(?)は本当に申し訳ありませんでした。あれ……お陰様で、少し心が軽いようです。」 アイザック様は今日も美しい青色の瞳を輝かせて、ふと微笑された。  「それは良かった。あんなクズ———皇太子の為に
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魔術師団長アイザックの誘惑(10)

 エドウィン様を、魔術師であるアイザック様が呪う——— 私を裏切り、罠に嵌めたあの人を… 「私の復讐に手を貸すと?」 「ええ。」 「でも私……そんな事の為に、アイザック様の崇高な魔術を汚したくありません。」 あんな卑怯な男の為に、日夜、国を守っているアイザック様の手を穢すわけにはかないわ——。 「やはりリーリエ様はお優しい。 ですが残念なお知らせです、リーリエ様。 貴方にはどうやら、『呪い』がかけられているようです。」 「呪い?ですか? そんなの全く身に覚えがないですわ。一体何の話ですか?」 「1年…いや、3年前。 リーリエ様。ご結婚をされてから誰かに何か変わったものを飲まされたり、渡されたりした覚えは?」 3年前?誰かに? 薄っすらと思い当たる記憶が蘇ってくる。 「あ———そう言えばエドウィン様が」 『リーリエ。 これは有名なワインでね。特注品なんだ。 冷え性の君の体を温めてくれるし、ぐっすり眠れるようになる。 できれば毎日飲んでくれるかな。』 あの日、珍しいワインを持ってきたエドウィン様の顔をなぜ今頃になってハッキリと思い出したのだろう。 私に薬を盛った時と同じ顔——— 「まさか…エドウィン様が?」 震える私の手を、アイザック様が手袋越しに強く握ってくれた。安心させるかのように。 「昨夜、実は貴方の中の『奇妙な魔術の形跡』を調べたんです。 リーリエ様。貴方の不妊の原因は、どうやらそのワインにあるようですね。 体の中に魔術の残滓《ざんし》があるようです。」 まさか……そんな!! 私に子供ができないように、エドウィン様
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魔術師団長アイザックの誘惑(11)

 私がやるべき事は復讐ではなく、身の潔白を証明する事だ。 私だって元は皇太子妃だった。 卑怯な者達に踊らされたまま、泣き寝入りするわけにはいかない。 だが今や皇室は敵だらけだ。ロベリアやエドウィン様をはじめ、皇帝や皇后も私の味方ではない。 脅された実家も同じ、当てにはならない。 おそらく皇家を敵に回すのは怖いから、私の手助けをする貴族はいないはずだ。 民衆は嘘にまんまと騙されている。四面楚歌の状態。 だが、今になって初めて私を信じてくれる人が現れた。 これはある意味チャンスなのでは? アイザック様が私に好意的なのは間違いない。 ただ、アイザック様の目的や、なぜそこまでエドウィン様のことについて詳しいのかは分からないが…… 彼が名誉回復に協力してくれるなら、私は何だってやるつもりよ。  「ふ、くくっ。やはり貴方は気高く、美しい。 リーリエ様。良いでしょう。 私、フィアレス魔術師団の師団長、アイザック・バロンズが貴方の身の潔白の証明に尽力いたします。 そして、その忌まわしい呪いを解いて差し上げます。」 「ありがとうございます。アイザック様。 ですが……頼んでおいて申し訳ないのですが、私にはアイザック様にお支払いする見返りがありません。 すでに私は貴方に買われた身であり、他には何もありません。」 一生、貴方の性奴隷でも構わない、という覚悟がアイザック様に伝わるだろうか。  「リーリエ様。 私は確かに邪な理由で貴方をお買いしましたが、これだけは言っておきますね。 私は貴方を性奴隷などにするつもりは、これっぽっちもありません。 それに、ひどい事をするつもりもありません。 あ、いや、喜ばせるためなら……、コホン。 とにかく私はすでに貴方を買っていますから、それが対価だとお考えになればよいのです。」 真剣な私の訴えを、アイザック様は誠実そ
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甘い時間の始まり(1)

 「ん……っ。」 あれ。何だかおかしな感覚だわ。 ぴくん、と私の体がベッドの上で腰を中心に跳ねる。 いつもの部屋に窓はなく、蝋燭の炎がゆらゆらと揺れているだけ。 「お嫌でしたか?リーリエ様。」 ついに今日から治療を開始。 アイザック様にこうやって、胎の中にある呪い(魔術)の残滓を破壊してもらっている最中なのだが。 夕食を済ませた私達は互いに湯を浴びて、ベッドに寝転んでいた。 私の方は薄いピンク色、アイザック様は白のガウン姿だ。彼は素肌にわざわざ手袋をつける。 肩肘をつき、私の方を横向きで見つめ、もう片方の手は私の腹の上に乗せた。 金髪の長い髪がサラサラと下向きに揺れ、白いガウンから暑い胸板が見える。 なんて逞しい体なの。一体私はどこを見たらいいの? 変だわ、ずっと胸がドキドキしている。 これはあくまで治療のはずなのに。 「ふむ。これは、相当レベルの高い魔術のようですね。 一般の魔術師では解けない、つまり高位魔術師の仕業という事になります。 長期戦になるかもしれません。」 「そう、ですか。エドウィン様がまさかそのような魔術師と知り合いだったなんて。」 「まあ、魔術師と言っても色々いますからね。 特に魔術を悪用したり、それを商売にする輩も世の中にはゴロゴロいるものです。 皇太子はおそらくそういった者を利用したのでしょう。」 「分かるのですか?」 「ええ。」 仰向けに眠る私は、目線をアイザック様に移した。 彼の逞しい手袋越しの手が、私のお腹の上を滑り優しく撫でる。 変に意識しないように、私はアイザック様に語りかけた。 目が合うと彼は相変わらず優しく微笑してくれる。 「もし帝国公認の高位魔術師などであれば、私が知らないはずがありません。 しかし、リーリエ様にかかっているこの魔術は私の経験上では身に覚えのないものです。 つまりは、裏社会やアウトローの魔術
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甘い時間の始まり(2)

 「ん……っ。」 あれ。何だかおかしな感覚だわ。 ぴくん、と私の体がベッドの上で腰を中心に跳ねる。 いつもの部屋に窓はなく、蝋燭の炎がゆらゆらと揺れているだけ。 「お嫌でしたか?リーリエ様。」 ついに今日から治療を開始。 アイザック様にこうやって、胎の中にある呪い(魔術)の残滓を破壊してもらっている最中なのだが。 夕食を済ませた私達は互いに湯を浴びて、ベッドに寝転んでいた。 私の方は薄いピンク色、アイザック様は白のガウン姿だ。彼は素肌にわざわざ手袋をつける。 肩肘をつき、私の方を横向きで見つめ、もう片方の手は私の腹の上に乗せた。 金髪の長い髪がサラサラと下向きに揺れ、白いガウンから暑い胸板が見える。 なんて逞しい体なの。一体私はどこを見たらいいの? 変だわ、ずっと胸がドキドキしている。 これはあくまで治療のはずなのに。 「ふむ。これは、相当レベルの高い魔術のようですね。 一般の魔術師では解けない、つまり高位魔術師の仕業という事になります。 長期戦になるかもしれません。」 「そう、ですか。エドウィン様がまさかそのような魔術師と知り合いだったなんて。」 「まあ、魔術師と言っても色々いますからね。 特に魔術を悪用したり、それを商売にする輩も世の中にはゴロゴロいるものです。 皇太子はおそらくそういった者を利用したのでしょう。」 「分かるのですか?」 「ええ。」 仰向けに眠る私は、目線をアイザック様に移した。 彼の逞しい手袋越しの手が、私のお腹の上を滑り優しく撫でる。 変に意識しないように、私はアイザック様に語りかけた。 目が合うと彼は相変わらず優しく微笑してくれる。 「もし帝国公認の高位魔術師などであれば、私が知らないはずがありません。 しかし、リーリエ様にかかっているこの魔術は私の経験上では身に覚えのないものです。 つまりは、裏社会やアウトローの魔術
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甘い時間の始まり(3)

 かつて私も、エドウィン様に抱かれた事はあった。 ただ私達の夜は本当に淡白で、一通り儀式のように通り過ぎて、それでお終いだった。 私は不感症ではなかったけれど、かと言って頭が真っ白になるほど感じた事もない。  『リーリエ……はあ、リーリエ!』 『エドウィン、さま……っ。』 エドウィン様も初めてが私という事もあって、あまり余裕がないように思えた。 子作りというよりも一生懸命快感を得ようと腰を振って、彼は自身が達したら終わっていた。 いつもそういう行為だったと思う。 なのに、今私は感じた事のない感覚をこの身に受けている。 ただ、腹の上を撫でられているだけなのに。 「あ………っ!」 「リーリエ様?」 「あ、あの、ごめんなさい、アイザック様……何でもないです。」 「しかし、何でもないというような声ではありませんでしたよ。」 ぴたりと手を止め、アイザック様は少し意地悪な笑みを浮かべた。 もしかして、面白がっていらっしゃる? だってアイザック様の手は、優しく私の腹を撫でたかと思えば急に指を動かして臍の辺りを刺激する。 手が私の腹のラインをなぞり、時に指一本でなぞる。 その仕草があまりにも…… 何だかあまりにいやらしくて。 って……私また。何か気を逸らさないと。 「そ、そう言えば、アイザック様は女嫌いと聞いた事があるのですが……!」 「ええ。そうですよ。」 「それなら、なぜ私は平気なのですか?」 一瞬アイザック様は目を見開いて動きを止める。 だが再び腹の上に手を戻されて、そっと目を閉じた。 「リーリエ様。少しだけ、昔話をしましょうか。とある魔術師の少年のお話しです。」 ア
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甘い時間の始まり(4)

 あれ?変ね。……昔、私も似たような言葉を聞いた気がするわ。  ふと思い出したのは、夜の湖畔。  深い森を抜けた、月光の当たる場所にかつて私もいたような気がする。  あれは一体、いつ頃だったかしら。    「少年は周囲に魔力を隠すあまりに、知らなかったのです。  彼が死にかけたのは『魔力切れ』と呼ばれる現象でした。  実は魔力を持った人間は、自然と魔力を体外に漏らしてしまう性質があります。  なので定期的に、魔力を持つ何かから魔力を供給しなければなりません。  そうでないとやがて魔力が枯れて、命を落としてしまうのです。  彼らには魔力供給が生命を維持するためには欠かせないものなのです。  それを誰からも教わらなかった彼は……偶然出会った少女に命を救われました。」 アイザック様の声は、哀しみと愛おしさが入り混じっているように聞こえた。  彼を助けた、その少女がいて良かった。 「さらに驚くべき事に、彼女の魔力は少年とこの上なく相性が良かったのです。  彼は彼女の魔力を好み、喜んで吸収しました。」 「少女は魔力を持っていたのですか?」 「はい。持っていました。彼女は知らなかったようですが。  本来、魔力持ち達は色々なものから魔力を吸収します。  例えば魔石だったり、魔鉱山だったり、魔力が宿る宝石や鏡といった……  しかし、少年にとって最高の魔力供給となるものが何とその少女だったのです。」 「そう…なんですね。それでは、少女から魔力を頂いて彼は助かったのですね?」 「はい。その通りです。」 不思議な話しだわ。まるでお伽話のよう。  今まで魔力持ちなんて、私の周囲にはいなかったから。すごく新鮮だわ。 「そして、少年は彼女に恋をしました。  もちろん魔力供給の相性の良さもありましたが、それ以前に勇気ある彼女の行動に惹かれたのです。」 「まあ…!」 「彼は彼女に言いました。  自分と結婚して欲しいと。  ———当時二人は
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