あれから一之瀬兄弟は特に何かしてくると言う事はなく、その週の学校は終わった。そしていよいよ今日は蔵之家への引っ越しの日。アパートの荷物を全部引っ越しのトラックに詰め込み、璃亜と瑠々花は瑠々花の運転する車で蔵之家へと向かった。そしてたどり着くと、楼と友成に出迎えられた。「やぁ!よく来たね!今日という日を今か今かと待ちわびていたよ」「まぁ、オレは璃亜と学校で会えてたけどね」璃亜は「これからよろしくお願いします」というと、友成は「そう固くならないで」と優しく諭した。楼は璃亜の荷物を持つと、家の中へ入るように促した。璃亜は頬を紅潮させ、楼の後についていく。そんな二人の様子を微笑ましく見守る瑠々花と友成であった。「璃亜の部屋はオレの隣になるから。ちゃんと掃除してあるから安心して」「楼君の部屋の隣......」「あれ?一緒がよかった?」楼が茶化すように言うと、璃亜は顔を真っ赤にした。そんな璃亜の様子を見て、つられて楼まで赤くなる。「そ、そんな事あるわけないでしょ!何言ってるの?!」「ご、ごめん!冗談で言ったつもりだったんだけど......」「ほらほら!若者たち!早く荷解きしないと日が暮れるよー」友成が二人に揶揄うように声をかけると二人はハッとして荷解きを開始した。友成は前世の二人を知っているので今世では幸せになってもらいたいと心から思ったのであった。「さて、諸君。そろそろお昼にしないかい?」「さんせー。オレ腹減ったぁ」「あ、ならオレが何か作りますよ」「璃亜ちゃん。お母さんが作るわよ?」「......母さんはダークマターを生み出すからオレに任せて。ね?」璃亜はそう言うと、エプロンを荷物から取り出すと冷蔵庫の中を見た。意外にも食材が豊富に揃っていたのには驚いた。「こんなに材料あるって、自炊できてるんですね」「い、いや......それはお手伝いさんがやってくれててで......あ、安心して!その人は男性だから!」一瞬、瑠々花から殺気を感じたが"男性"という言葉を聞きその殺気は治まった。「簡単ですけどオムライスでいいですか?」「まぁ!璃亜ちゃんのオムライス!とろとろふわふわで美味しいのよ!」「璃亜の手作り......」なんだか、一気に期待値が上がってしまった気がするのだが。まぁ、そこまで期待されれば応えないわけにはいかない。璃亜は気合を
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