翌日、楼はどうしても朝の部内集会に出なければならず、久々に璃亜は一人で登校することになった。......最近は楼と二人で登校していたため、少し不安な気持ちがあった。しばらくすると電車が来て乗り込む。そして、しばらくするとお尻に違和感があった。それに、耳には荒い息が聞こえてきた。「ハァハァ......久しぶりだねぇ。しばらくお邪魔虫がいたけど、今日はいないんだね?嬉しいなぁ」「......や、やめてくださ、い......」これまた痴漢にあってしまった。まだ電車に乗車したばかりで、下車するまで十五分ほどかかる。それまで耐えきれるかどうか......「前は痴漢仲間が捕まったし、その後は番犬みたいな男がいるしで......なかなか君が一人になる事がなくって僕、寂しかったんだよ?」痴漢男はそう言うと、手を前の方へと持ってきた。......まさか、前まで触る気か?!璃亜が戸惑い声を上げようとしたその時だった。その手を掴む人物がいたのだ。誰だ?と驚いて顔を上げると......そこにいたのは、澄春であった。「池内、さん?」「璃亜さん大丈夫ですか?!ってあ!お前逃げるな!!」電車が停まったタイミングで痴漢男は澄春の手を振り解き、逃げて行ってしまった。「チッ。逃げ足の速い奴め......」澄春は追いかけようとしたがそれを璃亜が震えた手で引き留めた。「り、璃亜さん?」「......い、行かないで。そばにいて......」「璃亜さん......わかりました。下車する駅一緒なので学校の途中まで送りますよ」「え......池内さんは?」璃亜が疑問を持ったのは、"同じ駅で下車"と言う事だ。今まで池内のような人は見た覚えはない。「今まで同じ車両に乗った事はなかったかもですね。でも、これからは楼坊ちゃんがいない時はオレが一緒にいるんで安心してください!」「......ありがとうございます、池内さん」「そんな!澄春でいいですよ!璃亜さんは雇い主の息子さんなので!」そう言うと澄春は璃亜の手を取り歩き始めた。「す、澄春さんはこっちに何か用事でもあったんですか?」「あれ?言ってませんでしたっけ。オレ、璃亜さん達の高校の近くの大学に通ってるんですよ」「え!初耳ですよ!」璃亜は驚き目をまん丸くした。すると、澄春は照れ臭そうに頭をかいた。「大学の講義が午前の時はこ
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