Semua Bab 冷酷王の知られざる秘密: Bab 61 - Bab 70

103 Bab

61・何かおかしい

「オズワルド! アーノルドさん!」 勢いよく走り出した私はオズワルドの目の前で躓いてしまったが、オズワルドが軽々と私を抱きとめる。そんな様子を見てアーノルドは驚いたような顔をしていた。「鈍臭い女だな。それよりもお前、この俺を呼びつけたんだ。しょうもない事だったら容赦しないからな」「しょうもなくなんて無いよ! すっごく重要な事! アーノルドさんも来てくれてありがとう。後でとっておきのカクテルをご馳走するね」「やぁ、また会ったね、サキュバスちゃん。ところで僕に用事って? 言っておくけど今日は君の好きにはさせないよ?」「うん。今日の相手は私じゃないんだ! ちなみにアーノルドさんは小動物って好き?」「突然何の話?」「いいから答えて」「好きだよ。嫌いな動物とか特にないな」「なるほど。それじゃあ白くてちっちゃくて可愛らしいウサギとかは?」「好きだよ。可愛いね」「うんうん! ありがとう!」 私はそれだけ言ってくるりと踵を返すと、オリガに向かって言った。「オリガさん! 宰相様は白くてちっちゃくて可愛い子大好きだって!」 そう叫んだ私の肩をアーノルドが掴んだ。「待って、一体何の話?」「ちょっと事情があって。これからちゃんと説明するよ。オズワルド、部屋貸して」「ああ。それは俺も聞いていい話か?」「もちろん。むしろオズワルドにも是非聞いてほしい」「分かった。いくぞ、アル」 オズワルドの言葉にアーノルドは頷き、二人は歩き出す。その後ろを私とオリガもついて行った。そしてオズワルドの部屋の前までやってくると、オズワルドがくるりとこちらを向いて手を差し出す。「?」 手を差し出されたので何気なくその手を握ると、オズワルドにその手をはたき落とされる。「違う、鍵だ」「? ああ!」 そう言えばオズワルドから部屋の鍵を預かっていたのだった。 それを思い出した私はネックレスにしていた鍵を胸元か
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-10
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62・二度目の専属

「落ち着け。宰相の手に渡っていないという事は、そこに届くまでに誰かが揉み消したということか」「スノーさんの話が本当ならね。サキュバスちゃん、君の頼みを聞くよ。もしかしたら何かに繋がるかも知れない」「何か起こってるの?」 思わず私が問いかけると、アーノルドは爽やかな顔をして首を振る。「何も。でも何か起こってからじゃ困るからさ。オリガさん、スノーさんを指名してもらえるかな?」「はい、畏まりました」 そう言ってオリガは立ち上がり、ちらりと私を見てオズワルドを見る。そんなオリガを見てオズワルドが言った。「こいつはここへ置いて行ってくれ。お礼をいっぱいしてくれるんだろう?」「もちろん! そうだ! 私の部屋貰ったんだよ! 見に来る⁉」「いや、別に——」「まぁまぁそう言わず! めちゃくちゃ可愛いんだから! ついでにしよ! 部屋見ながら色々考えてたんだぁ!」「……お前には何と言うか、恥じらいとか情緒とかそういうのは無いのか?」「滅多に無いかな」「だろうな。そういう訳だ。二人共出てくれ」 呆れたオズワルドが真っ先に部屋を飛び出した私の後からついてきて、まだ部屋の中でポカンとしているオリガとアーノルドに言うと、二人は呆気に取られたような顔をして部屋を出てきた。 四人でロビーまで戻ると、アーノルドにこのお礼は必ずするからと言ってそこで別れてオズワルドの手を引いて自室に向かう。「そんなに可愛い部屋を貰ったのか」「もうね、凄いよ! 私の住んでたとことかテントなんて比べ物にならないよ!」「そうか。良かったな」「うん! こんな所で暮らせておまけにやりたい放題だなんて、ここ天国だよね⁉」「お前にとってはな。だが他の者にとってはここは地獄だ。お前、ハブられてるだろ」 あけすけなオズワルドの言葉に私はぐるりと振り返って、オズワルドの鼻先に指を突きつけた。「今だけだよ! 私はここのヌシになるもんね!
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-11
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63・王都の物価

「刺殺されたいと言うのなら止めはしないが」「分かった。オズだけでいい。わがまま言わない」「よし」「……はぁ……オズワルド、いつか返すからパンツ買って……」 私の突然な金銭の要求に皆はギョッとしたような顔をするが、オズワルドだけは当然だとでも言わんばかりに頷く。「ああ。用意しておこう。オリガ、ついでに警護の者達を呼んですぐにこいつの部屋を調べさせてくれ」「はい」「アル、お前はそちらの件を頼む」「分かってるよ。それじゃあサキュバスちゃん、おやすみ。スノーさん、僕の部屋に行って続きを聞かせてくれる?」「は、はい! あの、ダリア、その……」 スノーがアーノルドの側から離れて子兎のように震えながら寄ってきた。どうやらオズワルドが怖いようだ。 私はオズワルドから少しだけ距離を取ってスノーに近寄ると、スノーはビクビクしながら顔を真っ赤にして言う。「あの、下着、無いんだったらその、明日にでもその、お買い物にい、行かない?」「え?」「い、嫌だったらいいの! ダリアはきっと王都をまだ観光してないのかなって、昨日あれからずっと考えてて、だから私、誘ってみようかってその……」「それはめちゃくちゃ嬉しい! 行こ! 可愛い下着探すの手伝って! は! お金!」 遊びに行こうと誘われた事が嬉しくて思わず二言返事をした私だったが、ふと全財産を盗まれた事を思い出してしまった。 その時、後ろからスッと手が伸びてくる。「これを使え。スノーと言ったか」「は、はい」「こいつを頼む。往来でおかしな事を言いだしたらとりあえず甘いものでも食わせておけ。もちろんお前も食べるんだぞ」 そう言って手渡されたのは金貨が2枚だ。それを見て私は思わず震え上がる。「都会のスイーツ高すぎじゃない⁉ 金貨2枚分もすんの⁉」「そん
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-12
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64・彼シャツならぬ、セフレシャツ

「もしかしてこうなるの分かってた?」 部屋へ戻って飲み物の準備をしながらソファで髪を乾かしているオズワルドに尋ねると、オズワルドはぶっきらぼうに「ああ」とだけ答えた。「先に言ってくれればいいのに」「俺が居たら皆が気を遣うから嫌だと?」「……それも言えないね」「ああ。買い食いが出来るようになっただけ良しとしておく。今日のはなんだ?」「カルーアミルク! コーヒーリキュールがあったからさ!」 そう言ってオズワルドの前にカルーアミルクを置き、私も正面に座って髪を乾かし始めた。「ふぅん。見た目はカフェオレだな」「でもお酒だよ。案外アルコール度数は高いんだ」 私の言葉にオズワルドはカルーアミルクを一口飲んで一瞬目を輝かせて私を見たけれど、すぐに視線を逸らす。「美味いな」「でしょ? 休みの日は絶対にこれ飲んでたんだよ」 半乾きの髪を放ったらかしてカルーアミルクを飲む私を、オズワルドは今度はじっと見つめてくる。それなのに視線が合うとスッと逸らすのだ。「なに?」「……いや……俺のシャツを着ているだけなのにな……おかしな気分になりそうだ」「ああ、彼シャツにときめいたの?」「彼シャツ?」「そう。彼氏のシャツ。略して彼シャツ。まぁ、私達の場合はセフレシャツだけど」「セフレ?」「セックスフレンドの略」「……そうだな」 何だかムッとした様子のオズワルドだが、またカルーアミルクを飲んで目を輝かせた。どうやら相当気に入ったようだ。「これは難しいのか?」「ううん。コーヒーリキュール入れて牛乳入れて、そこにもうちょっとコーヒー足すだけ」「簡単だな。城でもやってみよう」 そう言ってオズワルドは立ち上がると、おもむろに私に近づいてきて無理やり上を向かせて
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-13
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65・激しい快楽

 そんな私をさらに追い込むようにオズワルドは強めに胸を揉み、空いている方の手で下着の中の敏感な場所に直接触れた。「やぁっ!」 一際大きな声を出した私を見下ろしてオズワルドは意地悪に微笑むと、私の乳首を口に含み、舌先で乳首をコロコロと転がし始める。かと思えばたまに甘く噛んだり指で摘まんだり弾いたりしている。「あ、やぁっ、 噛んじゃやぁ!」「好きなくせに、よく言う」「ひゃんっ」 オズワルドは胸を舐めるのを止めておもむろにまたキスをしてきたかと思うと、今度は私の耳を舐めたり甘噛みしてくる。 その間もオズワルドの指先は固くなった敏感な場所を摘み、弾く。円を描くように敏感な場所を潰されると、それだけで達してしまいそうだ。「あっ、やっ、ああん、だめっ、それ好きぃ」「ああ、気持ち良いな。一度イッとけ」「うん、うん! あぁっ、あぁぁぁ!」 軽くイッた私がオズワルドの指の動きに合わせるように腰を動かすと、オズワルドは小さく笑う。 私の中は既に自分の愛液でドロドロだ。オズワルドの指に腰を押し付けて私は涙目で言った。「ねぇ、お願い……もう我慢できないよ」「今イッたばかりだろう」「でも、欲しいんだもん……」「仕方ないな」 そう言ってオズワルドが大きくなった熱い塊を中に少しずつ挿入してきた。媚壁を擦りながら最奥に辿り着くと、私の身体はそれを待ち望んでいたかのように震える。 オズワルドはゆっくり動き始めたが、次第に激しくなり肌と肌がぶつかり合う音が響くようになった。「あっ、あんっ、気持ちいいっ」「はぁ……俺もだ」 オズワルドは私の腰を掴むと、さらに激しく打ち付け始めた。その度に最奥を押し潰され、頭が真っ白になるほどの快感に襲われる。「あぁっ、だめ、またイッちゃうっ」「好きなだけイけ」 ラストスパートをかけるようにオズワルドはさら
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-14
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66・明かされるサロンの真実

「気持ち良かったか」「うん……はぁ、まだ中ビクビクしてる」 そう言って下腹部を見ると、オズワルドがおもむろにそこに手を当てた。そして何を思ったのか軽く揺らし始めたのだ。「え? 何、して、んっ、やっ、ちょ……あ、な、なに? やだ、これ、んっ、あっ、あぁぁぁ!」 一体何が起こったのか、私の頭の中は真っ白だ。そんな私を見てオズワルドは口の端を上げて笑う。「流石だな。体外式でもイケるなんて本物だな」「たい、がい、しき?」 中でイク感覚に近いイキ方をした私を見て、オズワルドがさらに私のお腹を揺さぶってくる。その度に全身はビクビクと痙攣して潮を噴いてしまう。 そんな私を見て我慢出来なくなったのか、オズワルドはイキかけている私の中に容赦なくいつの間にか復活していた熱い塊を打ち込んできた。 その瞬間——。 目の前がチカチカと光り、今までよりもずっと強い快楽の波が襲ってくる。「っっっ!」 声にならない私は、まるで金魚のように口をパクパクさせてオズワルドにしがみつく。そんな私をオズワルドは抱きかかえて座り、下から突き上げてきた。 今日のオズワルドは何故かいつもよりもずっと意地悪で激しい。 それからもオズワルドはずっと痙攣してイキっぱなしになってしまった私をひたすら抱き続けた。 私の中からはオズワルドが注いだ潮と熱いものと私の愛液が溢れてくる。腰を落とす度に響くグチュグチュとかき混ぜるような音が、いつまでも部屋の中に響き渡っていた——。 ようやくオズワルドが動きを止めたのは深夜だ。 オズワルドは私の腰を片腕で抱え、未だに痙攣する私の反応を楽しむみたいに頬や首筋に口づけてくる。「も、お腹、触らないで、ね」「分かってる。これ以上やったら、お前本当に死にそうだしな」 それを聞いて私はハッとしてオズワルドを見上げた。「もし、かして、もうちょっとで、あっ、意識
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-15
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67・王妃になりたい女なのか、それとも?

そう思うのに、オズワルドはと言えば冷めた顔をして続きを話す。「違うだろ。あいつはただ王妃になりたかっただけだ」「そうかなぁ? それでどうなったの?」「それでか? その時、隣国の王が丁度遊びに来ていてな。ジャンヌは一晩だけ王と寝て見事に妊娠した。だから王にそのままジャンヌを引き取ってもらったんだ。王はジャンヌの事を一目見てすっかり虜になっていたしな」「それってさ、体よくその隣国の王様にジャンヌ様を押し付けたって、そういう事?」「まさか。確かに俺はメイドから聞いてジャンヌの危険日を把握していたし、その日を狙ってここに王を呼んだが、別にどちらにも何も言ってない。その道を選んだのはあの二人だ」「それ、ジャンヌ様は単純にあなたの事が好きでヤキモチか何か焼いてもらおうと思ってただけなんじゃないの……子どもが出来ないって怒るからには、多少なりともあなたに好意があったんじゃ?」 それでうっかり妊娠してしまっただけなのでは? そう思わないでもないが、オズワルドはジャンヌが自分に好意を寄せていたかもしれないとは微塵も思ってなどいないようだ。「王妃になりたかったのか俺に好意があったのかは知らんが、どちらにしてもそんな事をする女はお断りだ。自分の気に入らない事があったら他の男と寝る女など、信用出来るか」「それはそうね。何かごめんね。私も尻軽女だし……オズワルドは女運がもしかして悪い?」 そういう女ばっかりが寄ってくるのは流石に可哀想になって思わず言うと、オズワルドは不思議な顔をする。「お前は違うだろ?」「いやいや、私を見て。誰とでも寝るよ」「それは決まった相手がいないからだろ? お前は好きな奴への当てつけに男と寝てるのか?」「ううん。ただセックスが好きなだけ」「そうだろ。だが好きな奴が出来てその相手がお前ぐらいの性欲だったらどうだ? 嫌な事がある度に浮気するのか?」「んな馬鹿な! ちょっと縛って射精管理してもうしません、ごめんなさいって言うまで虐めるだけだよ」 私の答えにオズワルドは引きつりながら頷いた。
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-16
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68・アーノルドの春

※ 口では憎まれ口を叩いても、背中に感じるダリアの感触を振り払う事など出来なかった。ダリアの身体は適度に暖かくて柔らかい。それがこんなにも安心するものだとは、今まで知らなかった。 朝、目を覚ますとダリアはまだ俺に抱きついて足まで絡ませて寝ていた。首だけで振り返ると相変わらずナイトドレスのボタンが開いている。 ダリアを起こさないようにベッドから出た俺はいつものようにダリアのナイトドレスのボタンをきっちりと留めて、サイドテーブルにあったメモ用紙に『街で男漁りをしないように』とだけ書き付けて用意をして部屋を出た。 朝食を食べるために貴族用の食堂へ向うと、アーノルドが食事全般を受け持っているカルロスと何やら楽しげに話し込んでいる。その端々に「サキュバスが」とか「戦場では」などと聞こえてきたので俺は無意識にそちらに近寄っていた。「楽しそうだな」「オズ! おはよう」「ああ、おはよう」「おはようございます、王」「おはよう。それで、何の話だ?」「ああ、戦場のサキュバスの噂だよ」「ダリアの事か?」「そう。今回の戦場は舞台裏が凄かったんだよって話をしてたんだよ。騎士達のアンケートが返ってきててね、君の所に居た騎士達からのサキュバスちゃんへの評価が凄い事になってたんだよ」 それを聞いて俺は眉根を寄せた。 戦争が終わると必ず戦争に参加した騎士達にアンケートが配られるのだが、それは大体いつも改善して欲しいという意見がほとんどなのだ。「ダリアへの評価? あいつら、そんな事書いてきたのか?」「そう。彼女は今回の戦争の影の功労者だってさ。彼女のおかげで士気を保つことが出来たそうだよ。一体どれほど彼女は仕事していたんだい?」「どれほど……命を狙われて俺の専属になるまでは、ほぼ毎日毎時間誰かと寝ていたな」「あ、そうなんだ。勤務表とか見てみたいね」「見ない方が良い。俺達よりも働いていた」 あのダリアの勤務表は今後伝説にでもなりそうな勢いだ。ダリアが他の慰み者達と上手くいかなかったのも
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-17
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69・王の寵愛をたった一人受ける女

「それで、サロンにまつわる噂って?」「ダリア情報なんだが、サロンは俺がジャンヌの為に建てたという噂が流れているらしい。何か知ってるか?」「え? いやいや、あそこは君が側室係を囲う為の場所でしょ?」「そうだ。けれど何故か今は没落貴族の為のサロンになっているだろう?」「そうだね。まぁそういう使い方を申請してきたからね。君が全く通わなくなったから」 アーノルドの言葉に俺は頷いた。そんな俺をアーノルドはじっと見つめて口を開く。「それは別に構わない。だが、何故かあのサロンを建てた理由がジャンヌの為になっているという事だ」「まぁそういう噂が流れてもおかしくはないよ。あそこにジャンヌが飛び込んできたのは事実なんだから。それの何がおかしいの?」「何がという訳ではないんだ。何か引っかかるんだがまだ確証もない。ただ、引っかかるというだけだ。頭の片隅にでも置いておいてくれ」「分かった。何に繋がるか分からないからね。ただまぁ、やっぱりオリガは怪しいね。叩いてもどこからも埃が出ないから余計に」「そうだな。ダリアはそういう意味では役に立つ」「それはそうかもしれないけど、あまり入れ込まないようにね。彼女だって本当の素性が何一つ分からないんだから」「……分かっている」 それだけ言って俺は視線を窓の外に移す。 この時はまだ、このただの勘があんな事に繋がるとは思ってもいなかった。 城に戻った俺達はそこで別れたが、翌朝、ふと思い立ってグレイを呼びつけた。「王、お呼びでしょうか」「ああ。悪いな、鍛錬中に」「いえ。どうかされましたか?」 背を伸ばしてゴクリと息を呑むグレイを見て言った。「あいつらが今日、王都に出かけるらしい。お前はもしかしたらセルクから聞いているかもしれないが、この国には今、至る所にスパイが入り込んでいる。今日一日ダリアを守れ。あいつは今、唯一俺の寵愛を受けている」 それを聞いてグレイはさらに背筋を伸ばした。グレイは実に忠実な部下だ。相手がダリアでも決して
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-18
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70・新しい友人、ロミ

 そして自分の食器を持っておどおどとこちらにやってくると、私を見上げて言うのだ。「い、一緒に食べてもいい?」 などと! 可愛いが過ぎて思わず私が満面の笑みで頷いたのは言うまでもない。 二人で仲良く日当たりの良い席に座ると、どこからともなくこんな声が聞こえてきた。「ほんと嫌だわ。どうしてあんな下賤の女と食事なんてしなくちゃならないの? ちょっと王に気に入られてるからって、調子に乗ってるのかしら」「サキュバスだなんて言われて、恥ずかしいと思わないのかしら?」 明らかに私への言葉だが、私はそんな言葉を無視してスノーを見た。「どうしたの? スノー。気分悪いの?」「ダ、ダリアはあんな事言われて平気なの?」「まぁ本当の事だからね。それに王としたいなら志願すればいいのにって思うよ」「志願?」「うん。お願い、抱いてって言えば王は断らないと思うけどな~」 まぁ、あの凶悪な熱い塊を受け入れる事が出来るかどうかは別の話だが。 そんな言葉を私は飲み込み大きな声ではっきりと言ってやった。 そんな私を見てスノーは驚いたような顔をして私を見つめてくる。「どうかしたの?」「ダリアは強いのね。羨ましい……」「何か言われた?」 私の言葉にスノーは目を泳がせた。その仕草だけで分かる。私がここへやってくるまで、あの中傷を浴びていたのはスノーなのだ。なるほど、新人イビリという奴か。どこの世界にでもあるのだな。「ま、気にしないのが一番だよ。悔しかったら自分から動けって言ってやりな。で、昨日はどうだったの? 宰相様は怖かった?」「う、ううん……凄くね、優しかった。私の家の事もちゃんと調べてくれるって」「良かったじゃん! それじゃあもしかしたらスノーは半年以内にはここを出られるかもだね!」「まだ分からないけど……そうなると良いな」「なるよ! だって、スノーの家は何もしてないんだもん。むしろ被害者だよ! で、お話ししただけなの?」「
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-19
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