「オズワルド! アーノルドさん!」 勢いよく走り出した私はオズワルドの目の前で躓いてしまったが、オズワルドが軽々と私を抱きとめる。そんな様子を見てアーノルドは驚いたような顔をしていた。「鈍臭い女だな。それよりもお前、この俺を呼びつけたんだ。しょうもない事だったら容赦しないからな」「しょうもなくなんて無いよ! すっごく重要な事! アーノルドさんも来てくれてありがとう。後でとっておきのカクテルをご馳走するね」「やぁ、また会ったね、サキュバスちゃん。ところで僕に用事って? 言っておくけど今日は君の好きにはさせないよ?」「うん。今日の相手は私じゃないんだ! ちなみにアーノルドさんは小動物って好き?」「突然何の話?」「いいから答えて」「好きだよ。嫌いな動物とか特にないな」「なるほど。それじゃあ白くてちっちゃくて可愛らしいウサギとかは?」「好きだよ。可愛いね」「うんうん! ありがとう!」 私はそれだけ言ってくるりと踵を返すと、オリガに向かって言った。「オリガさん! 宰相様は白くてちっちゃくて可愛い子大好きだって!」 そう叫んだ私の肩をアーノルドが掴んだ。「待って、一体何の話?」「ちょっと事情があって。これからちゃんと説明するよ。オズワルド、部屋貸して」「ああ。それは俺も聞いていい話か?」「もちろん。むしろオズワルドにも是非聞いてほしい」「分かった。いくぞ、アル」 オズワルドの言葉にアーノルドは頷き、二人は歩き出す。その後ろを私とオリガもついて行った。そしてオズワルドの部屋の前までやってくると、オズワルドがくるりとこちらを向いて手を差し出す。「?」 手を差し出されたので何気なくその手を握ると、オズワルドにその手をはたき落とされる。「違う、鍵だ」「? ああ!」 そう言えばオズワルドから部屋の鍵を預かっていたのだった。 それを思い出した私はネックレスにしていた鍵を胸元か
Terakhir Diperbarui : 2026-08-10 Baca selengkapnya