冷酷王の知られざる秘密

冷酷王の知られざる秘密

last updateLast Updated : 2026-09-22
By:  揚羽渓名Updated just now
Language: Japanese
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冷酷王の秘密を知ってしまった少女の異世界転生ラブ! 夢は腹上死!三度の飯よりセックスが好き! そんな少女ダリアは、前世の記憶はあるが今生の記憶が全くなかった。 気がつけば異世界に居て、どうやら王の軍の慰み者に大抜擢されていたようだが、その王は悪名高き『冷酷王』と噂される人物。 けれどその王、人には言えないある秘密があって……。 記憶喪失のダリアと冷酷王の身体から始まる異世界恋愛ファンタジー! ※内はヒーロー視点となります!

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Chapter 1

1・とんでもない女、ダリア

「汐見結衣(しおみ ゆい)様、先日ご予約いただきました結婚式場の件ですが、キャンセルということでよろしいでしょうか?」

結衣はスマホを握る指先にぐっと力を込めたが、声に感情はなかった。

「ええ、お願いします」

「かしこまりました。それでは、キャンセル手続きを進めさせていただきます」

「ありがとうございます」

電話を切ると、結衣は薬指から結婚指輪を抜き取り、テーブルに置いた。それから立ち上がって、スーツケースを引いて家を出て行った。

……

半月前。

夕方、結衣は一件の裁判を終えて、裁判所を出るとすぐにスマホを確認した。

LINEを開くと、ピン留めされたトーク画面には、結衣が送った数十件のメッセージが並んでいたが、相手からの返信は一件もなかった。

先月、二人は結婚式の招待状のデザインで口論になった。

その翌日から、婚約者の長谷川涼介(はせがわ りょうすけ)は海外出張に出てしまった。

この一ヶ月間、結衣がどんなにメッセージを送って仲直りを求めても、涼介はすべて既読無視だった。

この関係において、結衣は惨めなほど自分を低くして尽くしたが、それでも涼介の心を取り戻すことはできなかった。

親友の相田詩織(あいだ しおり)は見ていられず、皮肉交じりにこう言ったものだった。

毎年あれほど多くの離婚訴訟を担当して、数々のくず男を見てきたでしょう?なのにどうしてまだ長谷川涼介にこだわって、彼の本性を見ようとしないの、と。

実は、結衣は涼介の本性が見えていないわけではなかった。ただ、どうしても手放せなかったのだ。

かつてあれほど愛し合っていた二人が、最後には心が離れて、互いに嫌悪しあう結末を迎えることが耐えられなかった。

そして結衣は……涼介のことを、どうしても諦めきれなかった。

八年も一緒にいたのだから、結衣にとって涼介がいない自分など想像もできなかった。

そして彼のいないこれからの生活を、いったいどう送ればいいのか、皆目見当もつかなかった。

メッセージを打ちかけていた、まさにその時。突然、スマホの通知が画面に表示された。

涼介のSNSが更新された知らせだった。

投稿されていたのはシンプルな海の写真。だが結衣は、それが自分が涼介と一緒に行きたいと何度も話していたモルディブだとすぐに分かった。

結衣の指が止まってから、彼とのトーク画面に戻ろうとした瞬間。親友の詩織からメッセージが届いた。

タップすると、篠原玲奈(しのはら れな)のSNS投稿のスクリーンショットだった。

涼介と全く同じ海の写真。ただ、そこには一文が添えられていた。

――出張で疲れたって軽くこぼしたら、彼がモルディブ旅行に連れてきてくれた!

モルディブが結衣にとってどれほど特別な場所か、涼介が知らないはずはなかった。

結衣があれほど「一緒に行きたい」と言い続けていた場所。涼介はいつも「忙しい」とはぐらかしていたのに、まさか別の女を連れて行ったなんて……

まばたきをした瞬間、抑えきれずに涙がこぼれた。

さっき外で感じた冷たい風が、まるで心の中にも吹き込んできたかのようになった。

その時、詩織から電話がかかってきた。

「あの篠原玲奈って女、マジでむかつくんだけど!

結衣が長谷川ともうすぐ結婚するって知ってて、わざと彼と同じ写真をアップするなんて、最低な嫌がらせよ!

それに長谷川のやつも大概ひどいわよ!どこへ行こうが勝手だけど、なんでわざわざモルディブを選ぶの?

結衣がずっと一緒に行きたがってた場所だって知らないはずないでしょ?八年も付き合ったのに!

あいつら、ここまであからさまにしやがって!結衣が浮気されてもう三年になるのよ?それでもあいつと結婚して、この先一生そんな目に遭い続けるつもり?」

結衣の胸は締め付けられるように痛んだ。詩織の言うことは、それこそ痛いほど分かっていた。

でも、八年も付き合って、結婚式まであと一ヶ月余り。今さら諦められなかった。

結衣は、最後にもう一度だけ彼に賭けてみたいと思った。それでも望む結果にならなければ、その時はきっぱり諦めようと、そう心に決めた。

「詩織、土曜日はウェディングドレスとブライズメイドドレスの試着日よ、忘れないで来てね」

電話の向こうの声がぴたりと止まった。次の瞬間、詩織は何やら汚い言葉を吐き捨てて、一方的に電話を切った。

結衣の言葉に、詩織は呆れて怒りを抑えきれなかった。

ここ数年、涼介の心変わりは誰の目にも明らかだった。なのに結衣は、いわゆる痛い目を見るまで分からないタイプで、いつか涼介が必ずもう一度振り向いてくれると信じ込んでいる。

詩織が結衣には言わなかったことがある。それは、自分が何度も、涼介が別の女性と抱き合ってホテルに入っていくところを目撃していたことだ。

涼介はとっくに腐りきっていた。かつて結衣だけを見つめていた男ではなく、どこからどう見てもクズ男になり下がっていた。

あんなクズ男、事故にでも遭ってしまえばいい。一生、不幸のどん底にいればいいんだわ!

その夜、結衣はよく眠れなかった。何度も悪夢にうなされ、明け方近くになってようやく眠りかけた。

うとうとし始めた、ほんの束の間。玄関ドアの電子ロックが解除される音が聞こえた。

結衣ははっと目を開けた。体を起こすとほぼ同時に、涼介が寝室のドアを開けて入ってくるのが見えた。

涼介はスーツケースを引き、ひどく疲れ切った顔をしている。長い旅の疲れがありありとにじんでいた。

しかし結衣は、彼のシャツの襟元についた口紅の跡と、胸元に微かに見える引っ掻き傷を見逃さなかった。

布団を握る手がぐっと固くなって、心臓を冷たい手で鷲掴みにされたような痛みが走った。

結衣が起きているのに気づくと、涼介はわずかに眉を上げた。

「起こしちゃった?」

涼介は答えを待つでもなく、スーツケースを引いてクローゼットへ向かって、扉を開けて着替えを探し始めた。

結衣は深く息を吸って、涼介の背中を見つめて問いかけた。

「……篠原さんを、モルディブに連れて行ったの?」

シャツを取り出していた手が一瞬止まった。涼介は振り返り、嘲るような笑みを口元に浮かべて結衣を見た。

「なんだ?そこまで行きたいなら、俺たちのハネムーンもそこにするか?」

涼介の口調に含まれた明確な棘を受け止めて、結衣の顔からさっと血の気が引いた。

「私がどれだけ……モルディブに行きたかったか、あなたは知ってるはずよ」

「お前が行きたいからって、玲奈が行っちゃ駄目なのか?」

「そういう意味じゃない……私は、ただ……」

——あなたと一緒に行きたかったのに。

結衣が言い終わるのを待たず、涼介は苛立たしげにさえぎった。

「もういい。こっちは出張帰りで疲れてるんだ。お前と言い争う気はない」

彼は一方的に背を向けながらバスルームに入り、「バン!」と乱暴にドアを閉めて、結衣の前から姿を消した。

結衣は俯いて、血の気を失って白くなった自分の指先を見つめながら、口元に自嘲めいた笑みを浮かべた。

以前ならまだ言い返してきたのに、今では口論することさえ億劫なのだ。

涼介がシャワーを浴びてバスルームから出てきたとき、結衣はすでに着替えと身支度を終え、ドレッサーの前に座って鏡に向かって、まさに口紅を引いているところだった。

結衣は今日、深い緑色のベルベットのロングドレスを身にまとった。腰まである長い髪を下ろし、丁寧に化粧をしていた。あまりの美しさに目を奪われるほどだった。

涼介は一瞬ちらりと彼女に目をやったが、何の感情も浮かべず、すぐに視線をそらした。

涼介がコートを羽織り、家を出て行こうとしたとき、結衣は落ち着いた口調で念を押した。

「土曜日はウェディングドレスの試着日だ。今度こそ遅刻しないで」

結衣が最も嫌うのは時間を守らない人間だった。涼介と付き合い始めた理由の一つは、彼が時間を守る人だったからだ。

しかし、涼介が心変わりしてからは、他の女のために何度も結衣との約束を反故にしてきた。

涼介の口元に、侮蔑の色さえ帯びた嘲りの笑みが浮かんだ。

「心配するな」

彼が言い終わると同時に、涼介のスマホがけたたましく鳴った。わざとか偶然か、彼はスピーカーフォンにした。篠原玲奈の妙に甘ったるい声がスピーカーから流れ出した。

「社長ったら、昨日はちょっと激しすぎたんだから。おかげで、アソコがまだ痛いんだもん。ちゃんと責任取ってよ!」

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2・異世界転生
 ダリアと呼ばれる前の私は、新宿のそこそこ人気のSMクラブでそこそこ有名だった。女王様もM嬢も難なくこなすと言って。 ところがある日、客の扱い方を間違えた同僚が逆上した客に襲われ、止めに入った私は——不運にも刺されてそのまま死んでしまったのだ。 ハッと目を覚ますと私はどこかの見知らぬ汚いベッドで寝ていたのだが、隣には裸の屈強な男が眠っている。「だ、誰?」 私、まだ仕事中だった? 刺されたと思ったのは気のせい? そんな事を考えながらゆっくりと身体を起こすと、ベッドから出ようとした私の髪を今まで隣で眠っていた男が乱暴に掴んだ。「おい! お前、どこ行くんだよ!? 俺が買ったのは二晩だぞ!」 男はそう言って私を乱暴にベッドに連れ戻し、犯し始めた。私は仕事柄こんな対応にも慣れている。 結局私はその後も男にあらゆる体位で犯され続けたが、いくら犯しても犯しても果てない私の性欲にとうとう男の方が先に音を上げた。「こ、こんな女初めてだぜ……その歳で末恐ろしい……あんた、何でこんな所に居るんだ……」 それだけ言って男は良い顔をして親指を立てると、そのままベッドの上で意識を失ってしまう。 とりあえず私はベッドの下に落ちていた服をかき集め一刻も早くこの場を去ろうとしたのだが、その時にちらりと部屋にあった全身鏡に映った自分を見て愕然とした——。「だ、誰よこれ!?」 黒髪、黒目の純日本人の顔立ちだった私のはずなのに、何故か鏡には栗色の髪の明らかに西洋人が映っている。 おまけにそこそこ美少女だ。そう、美少女。 恐らく20代前半ぐらいだろうか。どちらにしても余裕で10歳以上は若返っている。 それから私は記憶を失くした振りをして自分の素性を調べる事にした。 まずは名前。それはすぐに分かった。建物を出るなり同じぐらいの歳の子が私の事を「ダリア」と呼んだからだ。 彼女の名前はマリア。茶髪の可愛い子だ。そしてこの子に私の素性を詳しく聞いた。 まず始めに年齢ははっきりとは分からない。生まれたのは歓楽街で誰が母親で誰が父親かも分からない、いわゆる孤児だ。 その後私はこの歓楽街で育てられ、数年前から客を取っているらしい。そもそもここはどこだ。私は自分が着ているドレスを摘んで首を傾げた。明らかに令和ではない。というか、日本ではない。もしかしてタイムトラベルでもしたか? とは
last updateLast Updated : 2026-06-23
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3・冷酷王、オズワルド
※ オズワルド・ファーレン。通称、冷酷王。 俺がそう呼ばれる理由は色々あるが、少なくともこの国ではどこへ行っても誰も近寄っては来ない。恐怖の対象のような人間だ。 元々戦うことが好きで、生まれ育った離宮でよく剣を振り回して遊んでいたのをよく覚えている。 昔から無口で表情も乏しかった為、いつも周りからは何を考えているのか分からないだとか、怒っているのかなどと尋ねられたが、そうではない。単純に剣以外に興味が無かっただけだ。 そんな俺の初めての性体験は同じく離宮で暮らしていた年上の女だった。 それからというもの、俺はストレスが溜まると剣か女で色々と鬱憤を晴らすような、そんな最低の人間になっていたのだ。 そんな俺が王になったのは20歳の時だ。国民が貧困に喘ぐ中、毎日毎日贅沢三昧をする両親。 俺にはそれが許せなかった。別に正義感からではない。単純に国力が弱まっているのが目に見えていたからだ。 このままでは遅かれ早かれ国ランクが落ちる。そう判断した俺は、ある日とうとう友人たちと共に謀反を起こした。 両親を王位から引きずり下ろし、不正を働いていた貴族をことごとく潰してもなお、何の感情も見せなかった俺を、人々はいつしか冷酷王と呼ぶようになった。 「王! 今回の慰み者の馬車が到着しました!」 騎士団の副団長、グレイが天幕で剣を磨いている俺の元へやってきて言った。「ああ。すぐいく」 短い返事をして俺は剣を仕舞う。 王になってからもう何度目の戦争だろう。いつの頃からか数える事すら止めてしまった。きっと自分はいつか戦争で命を落としそうだ。 けれどそれでも別に良かった。そもそも生きることに執着など無いし、特別楽しい事も無い。唯一の趣味と言えば戦争とセックスだが、それすらも最近はもうどうでも良い。 俺は完全に生きる目的を見失っていた。 破天荒でおかしな女、ダリアに出会ったのはそんな時だ。 案内されて慰み者達のテントに足を運ぶと、中で慰み者を長年管理している女が首を傾げていた。「どうした」「お、王! そ、それが何度数えても一人足りなくて……」 女は怯えたような目で恐る恐る手にしていたリストを手渡してくる。 それを見ると確かに目の前に並んでいる人数とリストの名簿の人数が違う。「どういう事だ?」 振り向いて尋ねると、グレイが近くに居た慰み者に事情を
last updateLast Updated : 2026-06-23
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4・一芝居
 私は今、支給された華美なドレスを着て各地から慰み者として集められた少女たちと一緒に馬車に揺られている。 ちなみに慰み者の馬車はもう一台あり、そちらには見目の良い青年達が乗せられていた。 少女たちの顔色は皆悪く、青ざめ、せっかくの綺麗なドレスも化粧も台無しだ。 私は別にこの世界で何かしようなどとは思ってもいない。とりあえず生きていられればそれでいい。 白濁液にどれほど塗れようが、食事さえ出来れば生きていける。刺されさえしなければそれでいいのだ。 むしろビッチ先輩と後輩たちから呼ばれていた私だ。同僚や先輩からは常に腹上死を心配されていた。慰み者なんて、はっきり言って天職ではないか。 そもそもセックスなどやることは同じだ。蜜壺に屹立を突っ込んで適度に締め上げ欲望を出させる。ついでに自分も気持ちよくなる。それだけの話だ。気をつけなければいけないのは妊娠と性病ぐらいである。 私は馬車に揺られながら窓の外をしばらく見ていたが、気がつけばいつの間にか眠っていたようだった。「きゃっ!?」 突然頭から水をかけられた感覚がして私が驚いて目を開けると、そこにはバケツを持った美しい男がこちらを見下ろして立っていた。 銀色の髪を靡かせ、夏空のような青い目には一切の温度が無く、氷のように冷たい。「良い度胸だな。慰み者のくせに寝るだなんて」 男はそう言ってバケツを放りだし、私の腕を乱暴に引いた。「気に入った。今夜の相手はお前だ」 男は言うなり私をまるで物か何かのように血生臭い道中を引きずる。そんな光景を一緒に馬車に乗ってきた少女たちが怯えたような顔をして見ていた。 道中にはあちこちに死体が転がり血痕が飛び散っていたけれど、死体は何だかありすぎると返って現実感が無い。ついでに言うと生憎私は血は全然平気だ。職業柄「ムチで打って欲しい」だとか「身体を殴りつけて欲しい」などと過激な客の相手をしてきたからかもしれない。 しばらく死体の転がる道を引きずられ、ようやくやけに豪華な天幕に辿り着くと、今度は乱暴に中に引きずり込まれた。 天幕の中はとても豪華で、外の仄暗くて陰気臭い雰囲気は一切ない。なるほど。どうやらこの男はそこそこ位の高い人のようだ。 私は納得したように頷き、おもむろにドレスを脱ぎ始めた。「さ、やるわよ。あなたも脱いで」「……お前……」 さっさとドレス
last updateLast Updated : 2026-06-23
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5・調教開始
「な、何をしてるんだ!」「何って、自慰だけど。だってわざとらしいってあなたが言ったんじゃない……あっ……ん……っふ……ぅん……」 右手で陰核の周りをなぞりながら左手で乳首を弄る。それだけで私の身体は完全に出来上がってしまう。 最初は視線を逸らしていた男だったが、次第に私の行為に釘付けになる。「はぁ、あっ、んんっ!」 足をピンと伸ばすと下腹部に自然と力が入る。もうすぐ絶頂しそうだが、性に貪欲な私はこんな物では足りない。 その場にさっと視線を走らせると、手近な所にあったペンを手にとって男に言った。「これ……借りて、良い?」「あ、ああ」 男は呆然とした顔をして私を凝視して私の行動をじっと見守っている。 私はペンの後ろを迷わず蜜壺内に突っ込むと、良い角度を探してそこを重点的に弄り始めた。それと同時に愛液が溢れ出す。 本当はもっと太くて硬い物を挿れたいけれど、仕方ない。目の前の男はこんな状態の私を見ても襲いかかっても来ないのだから。「あん! そ、そこ……イイ……もっと、グチャグチャにして」 こんな事を言っても相手は自分自身なのが虚しいが、私はペンでグリグリと最奥の周りをなぞり始めた。 ゾクゾクとしたものが背筋を這い上がり、自然と息が荒くなる。「あ! そ、そこだめぇ! イク! イッちゃう! あ、あ、ああぁぁぁ!」 私は背筋を仰け反らせてビクビクと震えた。それと同時に勢いよく潮を噴いてしまう。それは正面に座っている男の服を濡らしたけれど、男はゴクリと喉を鳴らしただけだ。 けれどよく見ると男の下履きが微かに膨らんでいる。 私は肩で息をしながらまだ潮をかけられて呆然としている男に近寄ると、床に落ちていた麻布で男の腕を縛り上げた。それに気づいた男がハッとしてこちらを睨みつけてくるが、それを無視して無理やり男の唇を塞ぎ、男の口内に強引に舌を挿れる。「んっぐ!?」「んん、んむ……ぁ……っふ」 舌で男の口内を無理やり犯すと、男は一体自分が何をされているのか分からないとでも言いたげにまた私を睨みつけてきた。それでも私は止めない。本気でこの男が抵抗すれば、私が結んだ縄など簡単に解けるはずだ。それでもそれをしないのは、この男もまた何かを期待しているからに違いないのだ。「あなた、名前は?」「……は?」「名前は? と聞いているの。私はダリア」「……オ
last updateLast Updated : 2026-06-24
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6・不審な女
※ あんな事があった翌朝、俺は隣で裸のまま呑気に惰眠を貪るダリアを見下ろしてため息をついた。  この女は一体何者なんだ? 本当に慰み者として招集された女なのか? 何かの手違いで紛れ込んだサキュバスではないのか? そんな疑問が次から次へと脳裏を過る。 俺は落ちていたドレスをダリアに着せると毛布をしっかりかけて天幕を出た。  戦場へ向かい味方陣営のテントに入ると、そこには別の場所で野営している友人であり部下でもある宰相のアーノルドと、同じく友人で騎士団長のセルクが渋い顔をして戦況図を覗き込んでいる。「どうだ?」「ああ、オズ、おはよう」「オズ、今日はゆっくりだったな。ん?」 セルクは振り返るなり俺の顔を見て首を傾げた。「なんだ」「いや、何か今日は随分と機嫌が良さそうだな」「そうか?」 言われて俺は気づく。確かにいつもよりも身体が軽い気がする。そう、まるで三年前のように。「言われてみれば……何か良い事あったの」「特に無いな」 これは嘘だ。良いことならあった。何せどれほど頑張っても、何をしても勃たなかったこの俺の息子が、たった一度とは言え勃った上に射精まで出来たのだから。 けれどこれは絶対に言えない。俺は真顔で答えると、戦況図を覗き込んで地図を指差す。「ここから攻めてはどうだ。騎馬隊をここに配置し、一気に叩く」「それは良いけど、そんな技術がうちの騎馬隊にあると思う?」「ある。もちろん報奨も出す。今回は手強い。ここで叩いておかないと、あちらのマシューが出てくると厄介だ」 マシューは隣国の英雄だ。気高く勇ましく美しい、白亜の騎士と呼ばれる程の剣の腕の持ち主で、あの男が出ると必ず相手国は負けるとまで言われている。 実際マシューが制した戦争は数知れず、今回は初めてうちとの一騎打ちになるという事で話題にもなっていた。 この時代の戦争は、はるか昔の戦争とは違って明確なルールがいくつも設けられている。戦争に負けたからと言ってその国がどこかの属国になる事はないが、国のランクが落ちるのだ。ランクが落ちると世界会議で意見が通りにくくなってしまう。予算が減らされ、それこそ国民を養えなくなってしまう。だから何としてでもこの戦争には勝たなければならない。 俺達はそれぞれに指揮を執り、今日も戦いに明け暮れた。 日が傾き、今日の戦いが終わってアーノルド
last updateLast Updated : 2026-06-24
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7・王からのご指名
 夕方ごろ、あちこちのテントから女子の嬌声や悲鳴が聞こえてきた。 戦争に行った男は興奮を抑えきれず戦いが終わってもそれは収まらないという。神経の高ぶりを抑えるために私達のような女が居る。 そんな事を思い出しながらオズワルドの帰りを待っていたが、待てど暮らせどオズワルドが戻らない。 私は天幕から顔を出して未だに天幕の警護をしている兵士に尋ねてみた。「ねぇねぇ、ここの主はいつ戻るの?」「さあな。戦いが終わったらあのお方はいつも必ずどこかへ消える。戻るのは深夜だ」「ふぅん。どっかで一人で抜いてるのかな」 ぼそりと言った私の言葉に兵士はギョッとしたような顔をして私を睨みつけてきた。「王が自慰などする訳が無いだろう!? 不敬だぞ!」 そう言って兵士は私に向かって剣を突きつけてきたが、それどころではない。今、なんて言った?「……王?」「そうだ! 我が国が始まって以来、最も優秀で最も美しく、最も冷酷なオズワルド王だ! いくら底辺の者でも噂ぐらいは聞いた事があるだろう!?」「ごめんなさい。私、記憶喪失なの。だから自分の名前しか覚えていないのよ」 悲しげに視線を伏せて言うと、天幕の脇から聞き覚えのある声が聞こえた。「記憶喪失だと?」「お、王! 本日はお早いお帰りで!」「ああ」 オズワルドはついさっきまで戦争に行っていたとは思えない程の清潔さで天幕に押し入ってくると、私の腕を掴んで天幕のさらに奥へと引きずり込み真正面から私を見下ろしてくる。「ダリア、だったか」「ええ」「今の話は本当なのか?」「本当よ。名前以外は何も覚えていない。前世の事はしっかり覚えてるけど」「前世?」「ええ」 そう言って私は前世で起こった事とマリアから聞いた話をオズワルドに包み隠さず話した。それを聞いてオズワルドは呆れたような顔をしてベッドに座る。「お前、利用されたな。その女に」「え?」「俺は確かに慰み者をあの街からも数人呼んだ。けれど、そこにダリアなどという名前は無かった。簡単に素性も調べてみたが、お前その女に良い様に利用されたんだよ」「……やっぱり人は見かけで判断しちゃいけないのね」 マリアはそんな風には全く見えなかった。確かに私が記憶を失くしてしまったようだと告げた時に微かに笑ったような気がしたが、気の所為では無かったのか。「どうしてあの子そんな事し
last updateLast Updated : 2026-06-24
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8・ダリアの本気
「仕方ないわね」  私はそう言ってオズワルドの目を片手で覆った。突然の行動にオズワルドは驚いたように身体を強ばらせる。「安心して。今日もちゃんと出させてあげる」 耳元で囁き、ついでに息を吹きかけると、オズワルドの身体がビクンと震える。「あ、ああ」 何かを期待するかのようなオズワルドに私は手の代わりに置いてあった布でオズワルドに目隠しをした。「いい? 今日も私の言う通りにするのよ?」「……ああ」 低く呻くように返事をしたオズワルドの唇を塞ぐと、まずはキスをする。それも挨拶のようなキスだ。「ん、っふ」「ぁん……む」 徐々にキスは深くなっていく。それに伴って唾液が交じる音がどちらともなく漏れ始めた。 私はオズワルドの首筋に指を這わせていくと、ボタンを一つ一つ外していく。そしてシャツの上から乳首にそっと触れた。「ぅぁ」 こんな事をされた事が無いのか、オズワルドは乳首に指先が触れる度に身体をビクつかせる。「もしかして気持ち良いの?」「わ、分からない」「分からないの? 困ったわね。じゃあこれは?」「うっ!」 今度は乳首を強く摘み上げてみる。 すると、オズワルドの下履きが徐々にせり上がりだした。どうやら感度はすこぶる良いようだ。「敏感なのね、王様。今日は昨日とは逆に沢山イッてみましょうか」「沢山? 無理に決まっているだろう?」「それはどうかしら?」 そう言って私はオズワルドの屹立を下履きの上から咥えこんだ。その行為にオズワルドが低く呻く。 それを合図に私は甘く噛むようにオズワルドの屹立を食んでいたが、するりと下履きを脱がせ、直に口に含む。「うぅ!」 何かを堪えるようなオズワルドに私は言った。「今日は我慢しないでいいわ。何度でもイッて。あ、その前に手の自由は奪うわね」 昨日の麻紐を使ってオズワルドの手首を今日はベッドに括りつけた。そして露わになった屹立を手と口を使って扱き上げる。 時々乳首や睾丸を揉んでやると、オズワルドはそれから逃げるように腰を引く。「どうしたの? そんな気分にならないんでしょ?」「そ、それはそう、だが……」「でもあなたの屹立は少しも萎えない。それどころかどんどん熱くなってくわよ?」「じ、自分でも分からないんだ! ぅあっ!」 睾丸を口に含むと、オズワルドは声を上げる。そんな反応が嬉しくて私は裏
last updateLast Updated : 2026-06-24
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9・気安い女
 それらは最奥に当たって私もどんどん快感に襲われていく。それにしても一度箍が外れたオズワルドの屹立は一向に萎えない。それどころか、どんどん凶悪な大きさになっていく。 それと同時にオズワルドはぐるりと体勢を変え、私をいとも容易く組み敷く。「……覚悟は良いか?」 形勢逆転だ、とばかりにオズワルドは私を見下ろして言う。それを見て私は挑発するように微笑んだ。「あなたに私を満足させる事が出来るの?」「さあな」 そう言ってオズワルドは初っ端から力いっぱい私に腰を打ち付け始めた。「あぁっ! そ、そこ駄目!」「なるほど。お前の弱点はここか。それからここだな?」 オズワルドはイキっぱなしになりながらも私の反応をちゃんと見ていたらしい。もうどこを突けば私が反応するかを知っている。 天幕に身体がぶつかり合う音が響いた。それにかき消される事もなく、同じぐらい大きな水音も響き渡る。 そしてとうとう二人は同時に達した。どうやら身体の相性は最高のようだ。 オズワルドはぐったりと私に覆いかぶさってくると、肩で息をしながら少しだけ笑った。「はは、まさか、また自分から女を抱ける、とはな」「前は抱けてたの? ねぇ、重い」「もちろん。我慢しろ。お前の肌は気持ちが良い。こうしてるだけでどうにかなりそうだ」「……まだ勃つの? やっぱり勃たないなんて嘘なんじゃないの?」「嘘じゃない。自分でも驚いている」 言いながらオズワルドはようやく私の上から身体をどけると、仰向けにベッドに転がった。「お前の技は凄いな。一体何事だ。やはりサキュバスか何かなのか?」「サキュバスって……言ったでしょ? 前世でそういう仕事をしていたのよ」「前世でも慰み者だったのか?」 悪気なくそんな事を言うオズワルドに、私は身体を起こして逞しい胸の上に伸しかかった。「失礼ね。望んで、自らその仕事をしていたのよ」「軽いな」 オズワルドは私の答えなど無視して淡々とそんな事を言う。何だかよく掴めない人だ。「そう?」「ああ。あと気安すぎないか」 厚いオズワルドの胸板に乗り上げてオズワルドを見下ろす私にオズワルドが呆れたように言うが、生憎私には記憶が無いのだ。だからこの人がどんな人なのかもイマイチ分かっていない。「そうでもないでしょ」「あるだろ」 話に聞くオズワルドは残酷で無慈悲だそうだが、私に
last updateLast Updated : 2026-06-24
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10・サキュバスでなければならない身体
「流石に疲れているか」 今日も相手を頼もうと思っていたが、ダリアの勤務リストを思い出して自分の天幕に戻った。 ダリアはここへ来てからただの一度も休んでいない。それほどまでに金に困っているのか何なのか分からないが、彼女にはどうしてもそれほどまでに働かないといけない事情があるようだ。「多額の借金でもあるのか?」 そう思いつつふとベッドに転がると、ふわりとダリアの匂いがする。「っ」 俺はその香りに思わず息を呑んだ。息子が起き上がってしまったのだ。「……冗談だろ」 これはいよいよ本当に壊れてしまったのか? そう思いつつ自分で扱こうかとも思ったが、ふと思い直して天幕を出て慰み者を管理しているテントに向かった。 突然現れた俺を見て管理者は慌てたようにリストを取り出す。「王! 誰かご指名ですか? ダリアはその、今日は少し……」 ダリアが今日は既に休んでいる事は知っているので、言い淀んだ管理係の言葉に俺は首を振った。「今日は違う女を寄越してくれ。誰でも良い」「は、はい!」 これはちょうど良い機会だ。ダリアを自分から抱けるようになったのだから、そろそろ他の女でも試してみようと思ったのだ。 天幕に戻りしばらくすると、一人の女が外から声をかけてきた。「入れ」 いつもの調子で声をかけると女は緊張した様子でやってきて、深々と頭を下げる。その手と足は少し震えていて、それを見て少しだけ萎えてしまった。「お、お初にお目にかかります。わ、私、リサと申します。今宵はどうぞよろしくお願いいたします」「ああ」 名前など毛頭覚えるつもりもないが、一応返事をしておく。それよりもこれ以上萎えないうちにさっさと始めたかったのだが、リサは震える声で自分はどの町からやってきたのだとか、俺の好きな食べ物は何かなどとどうでも良い事を尋ねてくる。 このままではいつまでも始まらないと思った俺は、リサに言った。「もう話は良い。脱げ」「は、はい!」 リサはそう言って後ろを向いてドレスを脱ぎ始めた。丁寧に脱いだドレスをたたみ、コルセットのリボンをゆっくりと解き、下着姿になってベッドに横たわる。 この時点で俺はずっとリサとダリアを知らぬ間に比べていた。 ダリアは脱げと言えばいつも嬉しそうに頷き、むしろ脱げと言わなくても勝手に脱ぎだす。後ろなど絶対に向かない。何なら俺の膝の上に乗っ
last updateLast Updated : 2026-06-24
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