【佐山視点】 始業式の日から、ほのかの元カレ……確か夜霧湊だったか。 アイツが絶望してる姿をもっと見たかったのによ。 学校に来なくなっちまうんじゃ、意味ねぇじゃねぇかよ。 せっかく壊しがいのあるおもちゃを見つけたと思ったのに。「それにしても、夜霧が来ないのはわかるがなんで望月の方も学校に来てねぇんだよ」 なんだかイライラする。 望月先生ならなんか知ってんのか? いや、知っててもあいつは教えてくんねぇな。 公私はしっかりしてるタイプだって聞いたし。「チッ面白くねぇ。あの望月先生の妹を落として夜霧の野郎を更に絶望させたいってのによ」 俺に彼女を寝取られて、次は優しくしてくれた幼馴染を寝取る。 そうなったときにあいつがどんな顔をするのか未だに楽しみで仕方ねぇ。「佐山先輩! 監督が呼んでます」「今行く」 だが、そればっかりにかまけてるわけにはいかねぇ。 もう少しで、冬の全国大会の予選が始まるしな。 それで結果を残せばプロ入り間違いなしだ。 今でも色んなチームから声をかけられてる。 選べる選択肢は多い方がいいしな。「俺がいるこのチームが負けるわけねぇ。後は、どれだけ俺が目立つ立ち回りをするかだな」 所詮、うちのチームのメンバーなんかモブだ。 俺を引き立てるだけのただのモブ。 俺と言う天才を輝かせるためだけの、いわば薪みたいなもんだ。 せいぜいいい感じに燃えて欲しいもんだ。「おい、佐山。早く来いって。キャプテンのお前が来ないんじゃミーティング始めらんないだろうが」「うるせぇ。今行くとこだったんだよ。黙ってろ!」 同じ三年生の田淵に急かされる。 こいつは大した実力もないくせに、俺に指図をしてきて鬱陶しいことこの上ない。 こんなんだから、彼女の一人もできないんだ。【佐山視点終了】「おはよう湊。今日からこの教室で各先生方から授業を受けてもらう。君に不利益が出ないように調整してるつもりだけど、何か不便な事とかがあったらすぐに私に言ってくれ」「ありがとうございます。小雪さん。本当に何から何まで」「学校では望月先生だ。それと、謝る必要は無い。何度も言うけど、今回の虐め騒動をもっと早くに気づいて対応できなかった学校側に落ち度がある。君が責任を感じる必要は無い」「ありがとうございます」 一週間の待機時間を終えて、僕は久しぶ
Last Updated : 2026-06-30 Read more