何日経っても、その状況は変わらなかった。 休み時間になるたびに、 クラスの女子が俺の席に集まってくる。 「湊くん、この問題教えて!」 「ねぇ、この前さ——」 適当に相槌を打って、 必要最低限だけ返す。 愛想笑いで話を聞くが、 心はまるでそこになかった。 (早く終わんないかな) そんなことばかり考えてしまう。 視線の先には、 少し離れた席で友達と話す柚。 本当は。 休み時間だって、 他愛もない話をしたい。 放課後まで待たなくても、 「おはよう」とか、 「眠そうだな」とか。 そんな小さな会話をしていたい。 なのに。 人に囲まれているだけで、 その時間は簡単に奪われてしまう。 何度も柚へ視線を向ける。
Last Updated : 2026-07-18 Read more