サークルのゲーム制作も順調に進み始めた。 羅璃は、画面の中で走ったりジャンプしたり、謎の玉を出したりと、コントローラーで自由に操作できるようになっていた。 より完成度が上がり、画面内を動き回れるようになったキャラを操作しながら羅璃は大喜びだった。 俺は素人なので、よくわからないが、ゲームの開発はとても大変で特に3Dは時間も人手もかかると言っていたのを聞いていたので、こんな少ないメンバーで本当に大丈夫なのだろうかと思っていた。 ところが、ほんの数週間で画面にキャラが出て動くなんて、ちょっとした衝撃だった。 何せ俺の場合、羅璃のキャラクターのデザインだけで結果1週間くらいかかっていた気がするからだ…… 中村山くんの話では、既存のライブラリを組み合わせているから、そこまで大変ではないという。 寺社杜さんも、アニメーションはライブラリを使っていると言っていた。俺は、まだその「ライブラリ」というものがよく分からなかった。 羅璃が「ゲームの作り方よく知らないけど、図書館がどうしたの?」 と質問すると、中村山くんは、世界中で作られているゲームの絵や音楽、プログラムを、基礎的な部分でデータベースとして共有し、効率化しようという仕組みがあることを教えてくれた。 それは「ライブラリ」と呼ばれ、より大きな枠組みでは「ゲームエンジン」と呼ばれるらしい。 一介の大学生が数名でゲームを作れる……すごい時代になっているのだと思った。 そして、何かその共有して助け合う流れは、羅璃が言っていた「他人に必要とされたい」という承認欲求や、「社会性において役に立つ機能」という内容にも通じるように思えた。 羅璃が、サンプルを操作しながら、何気なくポロっと言った。「これ、撃てるやつはたまに転がしたり跳ねたりしたら面白くない?」 その一言に、山本中会長の目がキラリと光った。「なるほど! 確かに、箱
Última actualización : 2026-08-17 Leer más