今夜、天の川を渡り織姫と彦星は1年に1度の逢瀬に胸をときめかせ輝いている。そんな美しい星空だった。 そんな空の下、夕真《ユウマ》と星《セイ》は七夕祭りを後に、二人で時々星空を見上げては、きらきらと瞬く沢山の星たちに見送られて家路に着いた。 「ユウ、お祭り楽しかったね」 「うん、楽しかったなー。そう、射的でセイが、浴衣の袖を肩までたくし上げて銃を構えた時カッコ良かったよ」 「え、ホント?惚れ直しちゃった?」 「ふふふ、まぁ、そんなところ」 今日はお互い初めて浴衣姿でのお祭りデートにはしゃいで、いつもより多く写真を残したりしもした。 それぞれの願いも、そっと短冊に託してきた。 二人の想い出がまた増えた夜だった。 「ただいまーっと!」 弾んだ声は、夕真と星の二人で住んでいる部屋に響いた。 星が夕真の大学の近くの専門学校への進学を決めた時に、二人で部屋を借りた。 男二人でも住める2LDKを借りることができたのは、かなり運が良かった。 リビングのソファーに2人してドサッと腰を掛けた。慣れない下駄に浴衣姿で疲れたことに気付いた。 星は途中下駄の鼻緒が切れ、急遽夕真が購入したサンダルに履き替え、かかとに靴擦れが出来て痛んでいた。 ふと夕真が星を見ると、浴衣の併せがだいぶ着崩れていた。その着崩れた併せから、星の肌が胸まで覗けている。 平らな胸に小さなピンクの粒が艶めかしく感じた。 その視線に星は気付いた。 「ユウのエッチ!」 「えっ、ちょっ、エ、エッチって、何も見てないよ」 夕真は慌てて目を逸らした。 「ユウ冗談じゃん!慌て過ぎ」 そう言いながら星はグイッと身体を夕真に寄せた。 お互いの体温とフワッと汗の匂いが鼻を掠める。 急に二人の間に緊張が走った。
最後更新 : 2026-07-26 閱讀更多