過去に何度もあったように、2人が顔を合わせると大人の落ち着きなどどこへやら、まるで8歳の子供のようにじゃれ合い始める。莉子と月は幼馴染だった。莉子は明るく華やかな性格をしており、生まれつき月よりも愛嬌があった。誰に対しても冷淡な蒼介でさえ、彼女に3度会っただけで、次第に表情を緩めるようになったほどだ。専門卒である莉子を、異例の厚遇で法律事務所の専属アシスタントとして雇い入れることまでした。もし蒼介が最初に莉子に出会っていたら、それでも自分と結婚することを選んでくれただろうか。月は時折、そんな不安に駆られることがあった。言い知れぬその焦燥感を、月はある夜、ついに夫に打ち明けた。蒼介は少し戸惑った様子を見せた後、震える月の体を強く抱きしめた。「彼女は君の友達だから、少しだけ大目に見ているだけだ」彼は月を見つめ、静かな瞳で言った。「誰かが君に取って代わることなんてない。君は俺にとって、唯一無二なんだから」その瞬間、心臓が爆発しそうなほど大きく鳴り響いた。以来、月は自分にそう言い聞かせ、この特異な関係に慣れようと努めてきた。今、目の前で繰り広げられる甘ったるいじゃれ合いが、空気をねっとりと熱くさせている。月だけがその場に立ち尽くし、耐え難い屈辱で全身を震わせていた。月はたまらず手を振り上げ、莉子に向かって平手打ちを食らわせようとした。「莉子!頭おかしいんじゃないの!?なんでうちのクローゼットに隠れてたの!?」しかし、その手首は空中で強く掴み止められた。夫である蒼介が彼女の手首を握りしめ、低く笑い声を上げた。「まだそんな元気があるのか?俺の努力が足りなかったみたいだな」彼は甘やかすようなため息をついた。「莉子はちょっとエッチなイタズラ好きで、単なる好奇心だ。しつこくせがまれたから、少しだけ覗くのを許したんだ。君が恥ずかしがるのは分かってたから、黙ってた」月は目を見開き、心臓を強く握りつぶされたような感覚に襲われた。「あなたが許したの?」月の声は掠れていた。「蒼介、あれは私たち夫婦の一番プライベートな時間なのに……どうしてそんなこと……」「見るくらい、いいじゃん!水臭いなぁ!」莉子は全く気にする様子もなく、親しげに月の肩を抱き寄せた。「月ちゃん、マジで怒ってる?そんなに怒
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