木星圏に浮かぶユニックの大部分はスタイリッシュで煌びやかな外観をした居住用ユニックである。だが、外縁部に浮かぶ真っ白なユニックはまるで飾り気がない。そのユニックは居住スペースも小さく、その割にやたらと大きなポートを備えていた。 何隻もの巨大艦船が停泊するユニックの側面にはこう記されている。【Galaxy United NationS HeadQuarters】 このユニックこそがGUNSの本拠地。銀河連合統轄本部であった。 本日は半年毎に開催されるミルキーウェイ定例会議の予定が入っている。いつもなら中継会議で済ますはずなのに、なぜか各エリアの代表者が木星まで足を運んでいた。「本日はご足労感謝する。早速、会議を始めたい。既に土星の消失についてマスコミ等がうるさくしていると思うが、本日の調査報告を踏まえて公表して欲しい」 総長であるデミトリーの話から会議は始まった。 議題はやはり土星の消失について。消失後、初めて調査結果が報告されるらしい。 会議の参加者は木星圏、火星圏、地球圏、及び地球政府の面々だ。ほぼ全員が土星開発審査団として研究所を訪れており、その消失を間近に体験していた。「研究所からマルコ主席とメイア副主席を呼んでいる。あれから研究所には徹底的に原因を調査してもらった。まずは彼らの報告を聞いて欲しい」 研究者らしい白衣を纏った二人。マルコとメイアがモニター前へと立った。簡単な自己紹介を済ませたあと、モニターに資料を映し出す。「皆様、お久しぶりでございます。研究所ではあれから昼夜を問わず調査して参りました。土星消失の問題点などは資料としてお配りした通りです。またグラビティジェネレーターシステムの動作につきましては何の問題もなく、試運転は良好そのものであり……」「マルコ主席、ご託はいい! 我々は消失の理由を聞きに来たのだ! 試運転が有意義であったかどうかなど知りたくもない。どうすればあれほど巨大な惑星が一瞬にして消失するというのだね?」 声を荒らげたのは地球政府代表であるゴードン首相だった。 地球政府はGUNSに所属していない唯一の組織である。かとい
Última actualización : 2026-09-05 Leer más