「今、それをおっしゃらないでください」 「なぜだ」 「殿下が謝れば、我々は“殿下を困らせている”ことになります」 その言葉に、ジュリアスは動けなくなった。 ライオネルは続ける。 「殿下が必要と判断された改革です。私どもにも負担はあります。戸惑いも、不満もあります。ですが、殿下がここで謝罪されれば、我々は負担を申し上げにくくなります」 「謝れば、言いやすくなるのではないのか」 「場合によります」 ライオネルは静かに言った。 「少なくとも王太子府では、殿下に謝らせたとなれば、補佐官も書記官も余計に黙ります」 ジュリアスは、思わず机の上の札を見た。 差し戻しは罰ではな
Huling Na-update : 2026-10-13 Magbasa pa