「昔から臆病なんだから、そんな遠くに一人で行ったら、誰も面倒を見てくれないでしょう」姉は眉をひそめて言った。鼻の奥がツンとし、私はうつむいて、くぐもった声で言った。「もう決めたの。あっちが経済的にも発展してるし、卒業したあとも仕事を見つけやすいから」私の様子がおかしいことに気づいた姉は、それ以上何も聞かなかった。母も唇を結び、少し驚いたような顔をしていた。何しろ、私はこれまで一度も県外の大学に行きたいなんて言ったことがなかったから。涙をこらえきれなくなりそうで、適当にいくつか返事をすると、私は逃げるように自分の部屋へ駆け込んだ。私と姉が生まれたのは、たった数秒しか違わない。それなのに、幼い頃から今まで、姉はずっと私より輝いていた。私より話すのが上手で、人に好かれるのも上手い。勉強だって私よりずっとできて、何度も飛び級した。親戚たちは姉の話になると、口をそろえて「こんな娘がいて幸せね」と私たちの両親を褒めた。けれど、私の話になると、決まって気まずそうに笑う。聞き分けがよくて、親孝行で、手のかからない子――それが私の数少ない長所だった。私の成績では、せいぜい普通の二流大学に進学するのが精一杯だった。一方の姉は、小学校から大学まで、いつだって人の輪の中心にいた。そして、姉と安英が関わり始めたのも、その頃からだった。高校3年間、ずっと隣の席だった。そして、姉は学年一位で、彼は学年二位だった。どちらも相手に負ける気などさらさらなかった。安英は姉のことを気に入らなかった。いつも自分より一つ上の順位にいる姉が気に食わないうえに、何かと偉そうな態度を取るのも腹立たしかったらしい。けれど、誰の目にも明らかだった。口では姉を嫌っているくせに、彼の視線はいつも自然と姉のほうへ向いていた。休みになるたびに、姉は私をつかまえて、何日も安英の愚痴をこぼした。「子供っぽいし、口は悪いし、いちいち鬱陶しいのよ。あいつ、頭おかしいんじゃない?成績だって大したことないくせに、毎日私に張り合ってくるんだから」私はその隣で、黙って話を聞いていた。何度も聞いているうちに、安英という名前が、少しずつ私の心の中に入り込んでいった。その後、あるゲームのライングループで、一人の口の悪い人と出会った。
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