予約のキャンセル確認は、翌日の午前中に届いた。 二つ目の部屋は取り消され、航空便の問い合わせも終了していた。手配会社は本人の依頼なしに連絡したことを詫び、追加予約を中止した。 紗月はそのメールを読み、蓮司にメッセージを送った。 【確認しました。今日の午後、少しなら会えます】 蓮司は先に場所を決めなかった。紗月が家の近くではない書店の休憩スペースを送ると、そこへ行くと答えた。 紗月は本を開いたが、読めなかった。先に着いていた蓮司は、スマートフォンだけを手にしていた。 「キャンセルの明細は受け取りました」 紗月は言った。 「はい」 「費用は?」 蓮司は少し彼女を見た。 「キャンセル料が生じた分は、私が負担しました。紗月さんに請求が行くものはありません」 紗月はページをめくりかけ、止めた。蓮司が先に説明を続けた。 「個人の予約にかかった4万2,000円です。会社の経費にはしていません」 スマートフォンをこちらに向けた。請求先、鷹宮蓮司。4万2,000円。紗月は画面を見てから、押し返した。 「キャンセルしたからといって、すぐ平気になるわけじゃありません」 「はい。私が負担すべき費用です」 蓮司は座り直した。 「私が心配だという理由で、紗月さんの予定を後回しにしました。安全な選択肢を差し上げたかったと説明しましたが、本当は、自分が安心できる場所にいてほしかったんです」 いつもより、ゆっく
Huling Na-update : 2026-10-12 Magbasa pa