『坂道のアポロン』の同人小説なら、AO3で『When the Jazz Stops』という作品が秀逸です。Kaoruがニューヨークでジャズフェスに参加していると、観客の中にSentarouの姿を見つけるという展開。最初はお互い気づかないふりをしますが、終演後、雨の中を追いかけて…という描写がたまりません。作者は二人の性格の違いを活かした会話を巧みに書いていて、特にSentarouの「お前のピアノ、相変わらずクソ真面目だな」という台詞に原作を彷彿とさせられます。ラストのハグシーンは何度読んでもジーンときます。
『灼眼のシャナ』のファンフィクションで人気なのは、悠二が「化粧の徒」の力を完全に掌握し、シャナと対等な関係になるパターンだ。原作では彼は成長途中で終わるが、多くの作品では「銀の炎」を駆使する姿が描かれる。特に、『Flame of Dusk』という作品では、彼が自らの意思で「紅世」と現世の狭間を統べる王となり、シャナと共に新たな法則を築く。
もう一つの定番は、悠二が最初から「密斯提ス」としての自覚を持ち、シャナと敵対せずに協力するIF路線だ。『Crimson Bond』という作品では、彼が「零時迷子」の真の力を早期に理解し、シャナと対立する代わりに「祭礼の蛇」の計画を共同で阻む。絆の深まり方が原作より早く、戦闘シーンよりも心理描写に重点が置かれている点が特徴的だ。