あの夜、すべてを終わらせた結婚したその日に、私は社長である夫・葛城祐介(かつらぎ ゆうすけ)にこう言った。
「あなたが他の人を好きになっても構わない。ただ、その騒ぎが私に及ぶなら、もうあなたとは会わないようにするから」
だからその後、祐介が学校の先生・野口沙耶香(のぐち さやか)のことが好きになっても、彼女を別の場所に隠すだけで、私には知られないようにしていた。
そして沙耶香にも欲しいものは何でも与えたけど、私の前にだけは姿を見せるなと、きつく言いつけていた。
でも、沙耶香は祐介に甘やかされているのをいいことに、彼の言いつけを守らなかった。そして、妊娠した大きなお腹抱えて私の前に現れると、見せつけるようにこう言ったのだ。
「祐介さん本人があなたのことなんて愛したことないって、結婚したのも奥山家のためだって言っていましたよ。
自分の立場が分かっているなら、さっさと子供をおろして離婚したらどうです?じゃないと、祐介さんに捨てられたら、慰謝料は一銭も手に入らなくなりますよ!」
それを聞いて私は微笑んで、父にメッセージを送った。
【葛城家への投資は、すべて引き揚げて!私、離婚するから】